暑い夏といえば喉を潤すこの1杯たまりませんよね〜
今日本の小さなメーカーが生み出すビールが次々と世界の表彰台に上っています
中には受賞を足がかりに海外進出するメーカーも登場!熱い視線が集まっています
百花繚乱の時代を迎えた日本のビール。
小規模醸造所の数は200とも言われその個性豊かな味わいから消費量は…
おお〜っと飲み出したら止まりません!
うん?利き酒ならぬ利きビール?
そういったものが面白さになってくる。
ビール好きの俳優鈴之助さんもこのお祭りに参加!
(鈴之助)花びら浮かんでますよこれ。
甘い香りすごい鼻から抜けるこれ。
そしてこちらは?うわ〜すげえ!オイスターが入っています。
個性あふれる極上のビールを生み出すのは醸造士たちの熱いこだわり。
あの手この手でおいしさを極めています
目が離せない日本のビール!今夜はその魅力にとことん酔いしれて頂きます!
(天野)いや〜いろんなビールがあるんですね。
今日はいつもの「うまいッ!」と違って「うまいッ!」夏スペシャルはクラフトビールでございます。
海外の賞を受賞してるんですか?すごいですねこれは。
鈴之助さんもビール大好きなんですってね。
ビール大好きですよ!実際クラフトビール飲んだらいろんな味わいもあるし今まで知らなかったビールと出会えてますます…。
ビール好きも驚いたぐらいの。
ますます好きになっちゃった。
クラフトビールって最近よく聞くんですけどどういう意味なんですか?クラフトビールって。
「お手製の」というような意味があるんですけれど。
地ビールが進化して醸造する人たちが技術を進化させて今もう百花繚乱大好評!人気もあっていろんな種類が出てると。
この日本のクラフトビールが海を渡って大変な事になっているんですよ。
今や全米に2,900もの醸造所が誕生しています。
こちらは世界最大の品ぞろえを誇るビール専門店。
フロアいっぱいにずらりと並んでいるこちら全部ビールです。
その数はなんと6,000種類にも上ります
生ビールも量り売りされています。
醸造所と同じ味が楽しめると人気を集めています
ちなみにオバマ大統領も大のビールファン!3年前からホワイトハウスで自家製ビールを造っています。
そんなアメリカで快進撃を続ける日本のビールがあります
ニューヨーク中のビールファンでにぎわうパブをのぞいてみると?各国のビールに混じって…ありました!「JAPAN」。
堂々の仲間入り。
この日本のビール洗練された香りと爽快感あふれる味わいが特徴で注文が絶えないんだとか
パブだけじゃないんですよ。
スーパーの棚にもずら〜り!アメリカに進出して10年余り。
現在年間140万本を出荷しています。
今や25の国と地域で販売。
世界中で愛されています
このビール会社があるのは茨城県那珂市。
もともとは江戸時代から200年続く老舗の日本酒メーカーです
切り盛りするのはマーケティングを担当する木内洋一さん。
そして弟でビール部門を束ねる木内敏之さんです
ビールを造り始めてから年商を15倍にアップさせました
現在は50人の従業員で年間およそ400万本のビールを生産しています。
なんとその半分以上が輸出用なんです
木内さんたちがビール造りを始めたのはおよそ20年前。
日本酒が低迷する中起死回生をと参入しました
「どうせ造るなら世界に通用する味を!」と挑んだのは洗練された味で名高いベルギー伝統のホワイトビールでした。
そもそもビールは麦を発芽させた麦芽。
苦みと香りを加えるホップ。
発酵を促す酵母がベースとなります。
ホワイトビールはこれにスパイスやオレンジジュースを加えより複雑で香り高い味に仕上げます。
醸造の腕が問われる最も難しいビールの一つとされています。
持てる技術を出しきって造ったビール。
木内さんはコンテストへの出品を決意します。
結果は金メダル!ベルギーやドイツなどビール大国から1,000社以上が参加する中でつかんだ勝利でした
世界で勝つためにとった秘策が日本を打ち出す事でした。
地元の原料にこだわり茨城の赤米を使ったビールを開発しました。
赤米が醸し出す深い色合いと日本酒にも似たフルーティーな香りは海外でセンセーションを巻き起こします。
そして梅と藻塩を使った酸味を利かせたビールは酸っぱいビールが流行するアメリカで絶賛されます
更に最もおいしい状態で届けたいと鮮度を保つ輸送にも挑戦。
味にこだわる木内さんはビールに熱を加えたりろ過したりせず酵母を生かしたまま出荷しています。
そのため運ぶ際に味が変わりやすいという弱点がありました
そこで瓶での輸出に加えて4年前から冷蔵タンクを使って丸ごと船で運ぶ方法を取り入れました。
1か月の輸送の間タンクは常に3℃を保っています
現地に到着したらすぐに樽詰め。
日本で飲むのと変わらない繊細な味が大好評で供給が間に合わないほどです
いや〜知らなかった。
すごい!しかも本場の方も認めてて。
木内さん新しい計画を画策中でございましてアメリカとかベルギーとかドイツとかビールの歴史が長い国のビールメーカーと一緒にコラボレーションでビールを造るってはりきってらっしゃる。
ジャパニーズテーストも入れて。
僕実際ビール祭りも行ってきたんですけど日本のビールってやっぱすごい評価高いんだなと思ったんですよ。
世界の賞とか受賞してますよって看板もすごく…。
酒とか焼酎のブームみたいなのは聞いた事あったけどビールもこれだけ評価されてるんですね。
ここ数年で9つの醸造所が世界で賞を受賞してるんです。
日本の丁寧なものづくりが評価されてるって事なんですね。
そしてレストランでは最近こんな楽しみ方も出てきてるんですよ。
こちらは都内のフレンチレストラン。
ソムリエが料理に合わせたクラフトビールを選んで出しています
例えば苦みの利いたアユのパテには深いコクのある黒ビールを合わせます
さてお客さんの反応は?
スパイスが利いたエスニックなつくねにぴったりなのが原料に小麦を使ったさわやかな飲み口のビール
豚肉の炭火焼きにはアプリコットの甘みのあるビールを合わせ肉のうまみを引き立たせます
何かちょっとワインの世界みたいですね。
この料理にはこのビールを合わせるみたいな。
おしゃれでしょ?おしゃれ!ここに一部を集めてみました。
いろいろありますよこれ。
山椒とかわさびとかゴーヤーなどスパイシーな味を楽しめるものそれからマスカットなどフルーツを。
それからキビとかアワなどの雑穀のものもありますよ。
そして来ました赤みそ。
我が地元じゃない。
愛知?赤みそなど意外なものもあります。
赤みそがビールになってるんですか?意外と面白いらしいです。
何か気になるものありますか?僕気になるのゴーヤーですね。
苦そうだなこれ。
最近では大学の銘柄もあるんです。
いろいろ出てるんですね。
それぞれにここにあるのは個性があるんですけどでも課題があるんですよ。
お〜何ですか?ビールの主な原料は大麦とホップなんですけどこの原料がほぼ輸入に頼っていて1割満たないんです。
1割満たない?他は全部輸入。
ただそんな中で国産の原料にこだわってビールを造っている醸造所がありまして自らホップを作り始めたビールメーカーさんに僕が訪れてきました。
そのビールメーカーがあるのは志賀高原の麓長野県山ノ内町です
老舗の酒蔵が造った醸造所です
すいません大丈夫ですか?鈴之助と申します。
佐藤ですこんにちは。
ホップの香りに魅せられて9年前から栽培まで手がけるようになりました。
早速畑に案内してもらいました
現在育てているホップは5品種350株。
使うホップのうち2割程度ですが香りづけに大活躍。
中でも日本生まれの品種信州早生がお気に入りです
香り高いビールに欠かせないホップですが栽培は一苦労。
ホップは毎年春に株の中から大きくて丈夫そうな2本を選びます。
そこに養分を集中させるためです。
その成長は著しく放っておくと10m以上になる事も。
そこで佐藤さんは収穫しやすいように4〜5mの高さになると横にはわせます。
一日に30cm伸びる事もあり毎日の作業が欠かせません。
片手間にできる仕事ではないためここまで本格的に栽培する醸造所は他にありません。
しかもこんな問題が
ツタが痛い。
なんと短いトゲがびっしりついてるんですよ。
ちょっと触れただけでかぶれてしまいます
僕の手も今気をつけてた割にはこんなになってますけど。
いや〜ホップ作りって大変な作業ですねこれ。
やっぱいいですよね。
今年も収穫が始まりました。
ホップは鈴なり。
刈り取りは炎天下の中うれしくも大変な作業です。
中を割るとルプリンと呼ばれる黄色い粉が
ホップはこのあと乾燥させて一年を通して使います
さあいよいよビール造り開始です。
100℃で煮立てた麦汁に加えるのが乾燥させたあの自家製ホップ。
入れる直前に必ず行うのがこの作業。
手でよ〜くもむんです
こういう作業を。
ルプリンの粉でくしゃみが出るためマスクは欠かせません
中の香りが出てくる。
ホップを入れたら苦み成分を十分に引き出すため100℃で煮沸します。
90分間吹きこぼれないよう釜に付きっきり。
室温が40℃を超える事もあり作業は暑さとの闘いです
最後に入れるのは大量の信州早生。
このタイミングで入れるのは熱で香りが飛ばないようにするためです。
ホップを入れたらすぐに貯蔵タンクに移し替えるのですが…ここでも香りにこだわります。
麦汁がパイプを通過する時にもホップに触れるようにしています
こんな事やってる所あんまりあるかどうか分からない。
追いがつおみたい。
ほんとですね。
貯蔵タンクに麦汁を移したら酵母を加えてアルコールに発酵させます
3週間ほど寝かせると味のバランスが整ってきたか飲んで確かめます
おお〜!出てきた出てきた。
色香りコク全てがそろって出荷となります
はい。
佐藤さん自慢のビール。
ホップの香りが際立つ逸品です
一方茨城の木内さんも原料作りに挑戦中です。
それが7年前から始めたビール麦の栽培。
実は茨城県かつては年間10万tを出荷する一大生産地でした。
しかし20年前から外国産の安い麦に押されて農家は次々と耕作を諦めました。
ふるさとの麦の復活を。
木内さんは耕作放棄地を利用して年間8tを収穫しています
育てているのは日本最古のビール麦。
100年前に日本で開発されながらも作る人が減り姿を消してしまった幻の品種です
いや〜お二人ともすごいこだわりがありまして。
That’sクラフトビール。
しかも日本愛が半端ないですね。
日本発のビールを造ろうという。
早速いきますか?僕が取材してきたクラフトビール。
佐藤さんのホップね。
追いホップに追いホップを重ねていた。
きれいだねまた色が。
磨き抜かれた感じがありますね。
こちらの国産の麦にこだわった。
木内さんの手にあったやつでしょ。
貴重な国産のビール。
お〜!ちょっと深いかなこっちの方がね色が。
いかがでしょうか。
じゃあ乾杯という事で。
ちょっと待って。
すごい。
どうですか?香りすごい!どんな香り?草原にいるみたいな。
それで甘い感じ。
これ何回もホップにつけたのがいいんですね。
ほんとに飲みやすいと思う。
スーッと入ってっちゃう。
そうなんですよ。
そちらの大麦日本の麦にこだわった…。
コクすごいこれ。
麦汁濃いな。
やっぱ麦が…。
主張してるんだ結構。
だけどこの爽やかさがしっかりとあって濃いけど重たくならない。
でも佐藤さんの所のこだわりもすごいですね。
佐藤さんの所ではホップ以外にも香りづけとして…ビールの造り手だけじゃなくてもう農家としてもね。
そうか育てないといけないからね。
結局さこだわっちゃったら原料までいっちゃうって事だね。
そういう事なんですよ天野さん。
あの国産の麦を委託栽培してる木内さんですけど地元の農業を支えたいという気持ちがすごくお強い。
あの麦輸入の麦の値段10倍するんです。
だけどそれを作ってもらって買い取って耕作放棄地も少なくする。
そうやって思うとクラフトビールが日本の農業を支えてるじゃないですけどそういう感じがして改めてクラフトビールすげえなと思いました。
我々は更に支えるために飲む事しかできませんけどおいしく頂くというね。
さてこの「うまいッ!」は毎週日曜日の朝も放送してるんですよ。
まだまだ飲みましょう。
乾杯!
(一同)乾杯!届けホップの香り。
ああおいしい!2014/08/15(金) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
うまいッ!夏スペシャル「世界が絶賛!ニッポンのビール」[字]
思わず「うまいッ!」と叫びたくなる全国各地の極上食材をテーマに、その魅力を探る番組。今回は、夏休み特集として、世界が注目する日本のクラフトビールの底力に迫る。
詳細情報
番組内容
国際的なビールコンテストで受賞が相次ぐ日本のクラフトビール。クラフトビールとは、小さな醸造所で職人が工夫して作り上げる個性豊かなビールのことで、味・色・香りなどの違いが魅力。番組では、原料のホップや大麦を自家栽培するなど、こだわりの味を求める醸造所に密着。世界20か国以上に輸出する醸造所の戦略も紹介しながら、世界中で旋風を巻き起こす日本のビールの最前線と、極上の味を目指し奮闘するたくみたちを追う。
出演者
【司会】天野ひろゆき,武内陶子,【リポーター】鈴之助
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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