スコットランドよ、英国捨てないで-3大党首が直々にお願い
9月10日(ブルームバーグ):政治スケジュールはぐちゃぐちゃ、未来も危うい状況だ。英3大政党の党首らが10日とうとう、スコットランドにお願いにやってきた。どうか英国を捨てずに独立の崖っぷちから引き返してほしいと-。
独立を問う18日の住民投票についての世論調査は賛成・反対両派の拮抗(きっこう)を示唆し、結果は予断を許さない。独立すればスコットランド経済が立ち行かないという脅しの効果が見えない中で、英国の政治家らはムチからアメに戦術を変えた。
9日にはロンドンの官庁ビルに青字に白のX字のスコットランド旗が掲げられた。この日10日には保守党党首のキャメロン首相、自由民主党党首のクレッグ副首相、野党労働党のミリバンド党首が議会出席を取りやめ、3人でスコットランド入り。その目的は、心を決めていないスコットランド人に訴えかけることだ。「われわれが今日いるべき場所はスコットランドだ」と、キャメロン首相が10日付のスコティッシュ・デーリー・メール紙に寄稿している。
この寄稿で首相は「連合王国は素晴らしい特別な国だ。それがあなたの一票にかかっている。スコットランド人は一人として疑わないでほしい。われわれはあなた方にとどまってほしい。家族であるスコットランドと英国を引き裂かないでほしい」と訴えた。
7日に公表されたユーガブの世論調査が、独立賛成派のリードを示した。307年続いた連合王国が分裂することもあり得ると、世界が気付いた瞬間だった。9日のもう一つの調査でも両派は拮抗していた。
原題:Cameron Sets Out to Fight for Scotland in Knife-Edge Vote(1)(抜粋)
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更新日時: 2014/09/10 19:30 JST