山村美紗サスペンス赤い霊柩車24 死者からの贈り物 2014.08.15

のたれなども人気があるということです。
「みまから」づくりは来月いっぱい行われます。
(明子)手元供養という言葉をご存じでしょうか?誰しも愛する人とはいつまでも一緒にいたい身近に感じていたい。
そんなご遺族の思いをかなえるために始まったのが手元供養です。
ご遺灰を混ぜて作ったオブジェやご遺骨を詰めたペンダントさらにはダイヤモンドに加工してアクセサリーにする方もいらっしゃいます。
こちらのご夫婦はどちらかが亡くなったらご遺骨を手元供養にしてお互いいつも一緒にいましょうねと話し合っているようです。
(秋山)すごいもんやな。
(良恵)へえー。
何と。
いやっこのペンダントカワイイ。
ほらほらほらほら…。
うわーっ。
こう思うたら何やな。
死んでからこんなことになるんやったらわしも遺骨になりがいがあんな。
(良恵)うーん。
いやっこの指輪ダイヤモンドやて。
えーっ?死んでからダイヤになれると思うたら何や輝かしい気持ちになれてうれしいな。
ホンマやね。
生きてるときはその辺の石ころと一緒で全然輝いてへんし蹴っ飛ばされても気が付かへんしねえ。
(秋山)何の話をしてんのやお前。
けど残念やな。
これ遺骨にならんと作れへんねんもんな。
ああーこのダイヤの指輪欲しいわあ。
ちょっと待てちょっと。
ちょっと待てよお前。
よう考えたらこのホンマもんのわしとこの遺骨のダイヤとどっちが大事なんや?そーんなもん決まってますやん。
(秋山)えっ?えっ?ホンマもんのあんたえ。
ああー。
(秋山)お前ー。
ずっとずっと長生きしてな。
うう…。
おおきに。
うれしい。
うっうっ…。
そうや!ピアスも作らな。
ダイヤの。
あーっ!怒るぞ!ホントにもう。
(せきばらい)微妙なご夫婦でしたね。
さて最近はお墓不足や土地の高騰でお墓の持てない方やまたお墓が遠くてなかなかお参りのできない方のために…。
インターネットでバーチャルなお墓参りができるという便利なサービスもあるようです。
あんた今日も来ましたえ。
お花を…ほら奇麗でしょう。
お線香もねえ。
今日は暑かったさかいにお水ちょっとぎょうさん掛けときますわ。
(鈴の音)今日はあんたの大好物のおはぎ買うてきましたえ。
ウハハハハ!おおきにおおきに。
わーっ!わての好きなおはぎや。
早速頂きます。
ヘヘヘッ。
あれ?あら。
何や絵に描いた餅やないかい。
こら!あんたな墓参りするんならなちゃーんと墓まで行って心を込めて一生懸命拝めこら!そんなこと言うたかてあんたのお墓行って戻んのに丸2日もかかるし。
おまけに交通費かてぎょうさん掛かるし。
それだけ金と時間を使うてこそありがたみがあんのとちゃうか?あんたが悪いのや。
うちを置いて先に逝ってしまうさかいに。
お前…。
(良恵)ホンマは毎日でもあんたのお墓参りしたいのえ。
(秋山)うん。
せやさかいにこないして…。
(泣き声)あーそやったんか。
そりゃわしが悪かった。
あのなもうおはぎなんかな絵に描いた餅でええんやからもう毎日なお前わしのことをしのんでな拝んで泣いてくれてたらええねんから。
なっなっ。
分かってくれはった?
(秋山)うん。
ほなまたあした。
(秋山)ええーっ!?さっ食ーべよ。
うーん。
やっぱりホンマもんはええなあ。
うらめしや〜。
(叫び声)手元供養やインターネットでのお墓参りなど新しいご供養の仕方も増えてきていますが大切なのは故人をしのぶ気持ち。
その心ではないでしょうか。
真心のご葬儀をご用命であればぜひわが石原葬儀社にご一報ください。
きっとお客さまの満足のいくご葬儀をご用意させていただきます。
(秋山)アハハハ…。
百年に一度の不景気やちゅうけどホンマにうちも不景気のどん底にはまりよったな。
ハハハハ…。
(良恵)何がおかしいんです?お前なお菓子持っておかしい話すな。
こっちのおかしいいうのはな今の不景気はもうどん底やねん。
これからどんどんどんどん上っていくわけや。
それを考えたらあっおかしいなとこう言うてるねん。
(良恵)ああー。
ハハハ。
秋山さんごめんなさいね。
えっ?社長のわたしが頼りないから困らせちゃって。
明子はんはもうちゃんとやっていただいてますわ。
ねえ良恵。
(良恵)はい。
不景気は明子さんのせい違います。
そうそうそうそう。
あのねみんなでねここはね始末して倹約して何とかしのぎましょうな。
何とかなりまっせ。
ありがとう秋山さん。
うん。
頼りにしてます。
はい。
この秋山にどんと任してください!うん。
はい。
じゃあいってきます。
はい。
いってらっしゃい。
いってらっしゃーい。
(秋山)いってらっしゃい。
アハ…。
良恵どこ行きはったん?京南大学違います?
(秋山)えっ?黒沢先生が講師の仕事で東京から来てはるそうやさかい。
あっそうか。
黒沢先…。
あーっ!またごまかされた。
明子はん!ちょっと待ちなさい。
ちょっと待ちなさい!
(大石)ああいう話が一番いいんですかね。
(春彦)どうでしょうね。
分かりやすかったかどうか。
(大石)いやいや。
よーく分かりました。
(春彦)お待たせ。
お疲れさま。
(春彦)ご紹介します。
僕の婚約者の石原さんです。
初めまして。
石原です。
お噂はかねがね。
医学部の大石です。
今日は黒沢先生に臨床の講義をしていただいて助かりました。
(夕子)助手の小田夕子でございます。
いつもお世話になってます。
さすが憧れの黒沢先生にお似合いのお美しい方ですね。
いえ。
そんな…。
お幸せそうでうらやましいです。
奇麗な人ね夕子さんって。
(春彦)うん。
大石教授の助手になる前は広告会社でイベント仕切ってたんだって。
優秀なんだよ。
ふーん。
「憧れの黒沢先生」なんて言われてまんざらでもないって顔してた。
そんなことないよ。
どうだか。
僕はね…。
(メールの着信音)あれ?メールだな。
(操作音)夕子さんだ。
うん?「突然申し訳ありません。
実は折り入って相談があるのですがよろしければ一度お会いできませんか?またご連絡させていただきます。
夕子」折り入って相談されちゃうような仲なんだ。
違うよ。
僕は教授に頼まれて京南大学に講義行ったときしか会わないもん。
何むきになってんの。
冗談よ。
いじめるなよ。
でもさっき言えばいいのに相談って何かしらね。
何だろ?突然メールしてきて。
やっぱり怪しい。
違います。

(パトカーのサイレン)
(橋口)あっ警部。
こちらです。
(シャッター音)
(橋口)小田夕子。
京南大学大石研究所助手だそうです。
(狩矢)扼殺か。
ええ。
まあ鑑識さんの話ですと死後2日ほど経過しているそうです。
(狩矢)死後2日…。
(橋口)いやぁこれだけ荒らされているとなると居直り強盗の線もありますよね。
(シャッター音)あちらのお2人は?
(橋口)夕子さんのご両親です。
知り合いの家に来たついでに寄ったら娘さんのあんな姿を発見したそうです。
阿弥陀如来か…。
罰が当たるぞ犯人は。
(秋山)はい。
あっはい分かりました。
どうも。
おはよう。
(良恵)おはようございます。
(秋山)明子はん。
これ今あの「京南大学の大石さま」という方お電話ございましたです。
京南大学?ああ大石教授。
はい。
何ですって?あの葬儀のご依頼でございます。
あらご葬儀?はい。
何や「研究室の助手の小田夕子さん」って方がお亡くなりになったって。
夕子さんが!?はい。
えっどうして?いえそっそれ何か詳しいことは聞いてませんけど何せあの葬儀をお願いするということでございますんで。
はい。
忙しなるぞ。
仕事せい仕事ほら。
おい行くぞ!
(秋山)こらこらこらこら。
こら!こっちやろそれは。
何をしてんねんお前。
良恵!
(良恵)えっ?
(秋山)お前まで。
それはこっちやないかい。
(良恵)あっそうですか。
(秋山)何年やってんのやお前。
ちゃっちゃっとやろう。
ちゃっちゃっと!
(良恵)ホンマに人使いが荒いんやさかいに。
(秋山)ちょっと待てお前。
みんなの前で誰に言うてんねん。
このわしはな…。
一級葬祭ディレクター!
(秋山)うん。
さすがもう指示がてきぱきして偉いなってみんなで感心してますねんわ。
(秋山)感心してくれてんのか。
はい。
(秋山)みんな感心してんのか。
ああさよ。
そんならええわ。
ちゃっちゃっとやれ。
ちゃっちゃっと。
はいはい。
(秋山)おいちょっと。
返事は「はいはい」やない。
はい!はい!
(秋山)そう!やれホントに。

(春彦)明子。
春彦さん。
(春彦)ご愁傷さまです。
(大石)わざわざどうも。
失礼いたします。
こちら夕子さんのご両親です。
このたびは誠にご愁傷さまです。
私大石教授の研究室で夕子さんにお世話になっておりました黒沢と申します。
(孝介)どうもご丁寧に。
(真澄)ありがとうございます。
(読経)
(藍子)麻里子さん見て。
(麻里子)間違いないわね。
(麻里子)吉岡さん。
遺影見ましたよね?やっぱり和田朝子さんですよ。
(藍子)そうですよね。
朝子さんですよね?
(吉岡)ここでそんな話不謹慎ですよ。
はい…。
(秋山)あっ狩矢さん。
あんた何しに来られたですか?営業妨害でっか。
(狩矢)お元気ですね。
(秋山)いや元気…痛てっ痛っ!足踏んでる。
足っ。
足踏んで…。
小田夕子さんなんですがね司法解剖の結果最近妊娠中絶手術をした形跡がありました。
中絶?ところが京都中の産婦人科の病院を当たってみたんですが「小田夕子」という名前の患者が見つからないんです。
見つからない?ええ。
京都以外の病院でも今捜してるとこなんですけども。
それでおなかの赤ちゃんの父親とおぼしき男が会葬に来ていないかどうかまっ来てみたんですが…。
明子さん。
どうしました?あっちょっと…気になることがあったんです。
気になること?何か?
(クラクション)すいません。
京都府警の者なんですけどもちょっとお話伺ってもよろしいでしょうか。
京都府警?小田夕子さんとはどういうお知り合いですか?あっ先ほど小田夕子さんの遺影をご覧になって確か「和田朝子さんじゃないか」っておっしゃってましたよね?ええ。
和田朝子さんという方はどういう?あっ申し訳ありませんが刑事さん。
プライバシーにかかわることなので申し上げられません。
そうですか。
じゃあなたのお名前を伺わせていただけますか?吉岡です。
じゃあなた方は?村西麻里子です。
(藍子)戸田藍子です。
お3人はどういうご関係ですか?看護師ですけど。
(吉岡)麻里子さん。
看護師さん?何科の?もしかしたら産婦人科じゃありませんか?
(春彦)偽名で入院?そう。
夕子さんつい2週間くらい前「和田朝子」って名前で中絶手術を受けてたらしいの。
偽名で手術なんてあり得ないだろう。
そうだけど。
けどその看護師さんたちテレビのニュースで夕子さんの顔写真を見て以前手術を受けた和田朝子さんに間違いないって葬儀に駆け付けてくれたのよ。
何か特別な関係でもあったのかな?夕子さんね手術の前後しばらく入院してたんですって。
それで親しくなったんじゃないかな。
そうか。
で父親は?分からないんだって。
一度もお見舞いに来なかったらしいから。
ふーん。
となると愛してはいけない男性の子供か?愛してはいけない人か…。
だって本名で入院したらその男性の名前が分かってしまうかもしれないじゃないか。
だからその男性を守るために偽名使ったんだろう。
相手の男性を守るため…。
つらかったろうな夕子さん。
ああそうか。
あのメール。
相談あるってきっとそのことだったんだ。
あの後連絡あったの?いやない。
そう。
なあ狩矢さんその男性追ってんだろうな。
そりゃそうよ。
さっき狩矢さんに電話で解剖の結果聞いたんだけど死亡推定時刻は遺体が発見される2日前の夕方の5時前後ですって。
つまり7日の夕方。
うん。
なあ明子。
夕子さんが手術受けた病院どこだ?大路総合病院よ。
あっ吉岡さん。
石原です。
お仕事中すいません。
(吉岡)いいえ。
東都医科大の黒沢と申します。
(吉岡)あっ。
小田夕子さんという方なんですがこちらに和田朝子さんという偽名で入院をして中絶手術を受けたことについてお話伺いたいんです。
あっはい…。
オペ担当されたドクターどなたでしょうか?もしあれでしたらあの院長に事情をお話ししてお聞きしてもよろしいんですけど。
若木先生です。
(春彦)若木先生。

(ノック)
(若木)失礼します。
(春彦)若木先生ですか。
東都医科大の黒沢と申します。
(若木)黒沢春彦先生ですか。
お名前は存じ上げてます。
初めまして。
どうぞ。
突然お伺いして申し訳ありません。
もう先生のお耳には入ってるかと思いますが。
先生がオペなさった和田朝子さんのことについてお話を伺いたいんですが。
ああ。
何ですかえー。
本当の名前がえーと…。
小田夕子さんです。
(若木)ああ。
どうして偽名で手術を受けることができたのか。
若木先生はどうお考えですか?それが僕にもよく分からないんですが…。
おなかの赤ちゃんの父親については夕子さん何か言ってませんでしたか?事情があるんだろうと思ってそのことは聞かなかったんですが。
一応同意書も提出されていましたし父親の同意は得ていたんだと思います。
あの失礼ですが若木先生は7日の夕方どちらの方にいらっしゃいましたか?7日の夕方でしたら夜勤でしたから翌朝までここにいましたが。
ホントに何も知らなかったのかなあの先生。
微妙なとこだね。
オペのときっていうのはアレルギーも含めて色々調べるから偽名だって気付かないはずないんだけどな。
あの…。
あっお仕事中すいません。
今若木先生に事情伺ってきたんですけど若木先生と夕子さんって以前からのお知り合いだったんですか?あっいえ。
夕子さんも京南大学の医学部に勤務してたんでもしかしたらって思ったんです。
いいえ。
それは聞いてませんけど。
そうですか。
あの小田夕子さん入院中何か気になることなんかなかったですか?気になること?麻里子さん。
ロケットのことは?ロケットって?ネックレスの先に付いてるロケットのことです。
中に写真入れたりする。
ああーそのロケット。
それがどうしたんですか?彼女入院中ずっと握り締めてたんですよね。
それでわたし聞いてみたんです。
《大事なロケットなんですね》《ええ。
とっても》
(藍子)彼からのプレゼントですかって聞こうかと思ったんですけど赤ちゃんの父親らしき人が一度もお見舞いに現れなかったので聞かなかったんですけど。
そんなに大事にしていたんですか。
(藍子)でも退院のときにベッドの下に落としていったんです。
落とした?それで…。
翌日電話があったんですよね。
ええ。
それでわたしが捜して藍子さんと2人で受付に預けたんですけど…。
どうかしたんですか?それがなくなっちゃったんです。
なくなった?
(職員)申し訳ありません。
忘れ物として預かったのは間違いないんです。
きちんと記帳されてますし。
ご本人が取りに来られたんですか?
(職員)はい。
すぐに取りにいらしたんですけどそのときにはもうなくなっていて。
気になるわねなくなったロケット。
大石教授に会ってみるか。
もしかしたら何か知ってるかもしれない。
ああそうね。
ロケット?ええ。
夕子さんがとても大事にしていたものらしいんですけど覚えてらっしゃいます?さあどうだったですかねえ。
石川君続き頼む。
(加奈子)はい。
どうぞ奥へ。
(大石)どうぞ。
(春彦)あの付き合ってた方なんてご存じないですか?うーん。
確か…どうぞ。
ここへ来る前に恋人がいたとは聞いてますね。
前の会社ということでしょうか。
(大石)うちの研究室に転職してきたときにまあどうして前の会社を辞めたのかということを聞いたことがあるんです。
何か事情があったんですか?会社の同僚の男性と恋仲だったようですがその彼と別れて居づらくなったようですね。
この辺だねえ。
ああ2階だ。
(啓子)夕子さんをしのぶ会ですか。
ええ。
それで夕子さんがこちらの会社にいらしたときにイベントの仕事などを一緒にやられていた親しい同僚の方がいらしたって伺ったんです。
その方にご協力をお願いしたいと思って。
夕子さんの恋人だって聞いてるんですけどどなたかご存じですか?
(せきばらい)ちょっといいですか。
はい。
それは加納さんです!でも今はもう別れてますけど。
別れたんですか。
ええ。
加納さんが突然お得意さまのお嬢さんと婚約しましてね。
婚約?あ…夕子さんとお付き合い中にですか?もうかわいそうにそれでそれで夕子さん会社辞めたんですよ。
そうなんですか。
それじゃもうその加納さんとはお付き合いがないわけですか。
それがそうでもないみたいで…。
そうでもないって?実は先月2人が一緒に四条のお店に入っていくのを見掛けたんです。
《加納の野郎!》その加納さんって方今いらっしゃいますか?ええええ…。
どうぞどうぞ。
こちらですよ。
こちらでお待ちください。
(社員たち)全然似てないですよ。
加納さんが悪いんじゃないですか。
(加納)こんな顔かな?
(社員たちの笑い声)
(啓子のせきばらい)加納さんお客さまです!
(春彦)夕子さんとは京南大学の大石研究室での知り合いなんですがちょっとお伺いしたいことがありまして。
加納さんは夕子さんとお付き合いされていたんですよね。
(加納)何ですか?いきなり。
彼女とはもう2年も前に別れましたよ。
それじゃ最近夕子さんとはお会いになってないんですか。
最近?ええ。
ひとつきほど前だと思うんですけど。
いいえ。
会ってませんよ。
おかしいわ。
四条のお店に夕子さんがあなたと一緒に入ってくところ見掛けたんですけどわたしの見間違いかしら?ああああ…。
あのときですか。
あれは偶然街でばったり会ったんで飯でも食おうかってなっただけですよ。
偶然?ホントに?
(加納)でもそんなこと僕に確かめてどうするんですか?あっまさか僕が夕子を殺したとでもいうんじゃないでしょうね。
ああそうだわ。
加納さん。
夕子さんが大事にしていたロケットってご存じですか?ロケット?いや知りませんけど。
そのロケットがどうしたんすか?夕子さんが入院していた大路総合病院でなくなってしまったんです。
なくなった?看護師さんが拾って受付に届けておいたんですけど消えてしまって。
消えた?たぶん誰かが持ってったんだと思います。
誰かが…。
そのロケット夕子がそんなに大事にしていたんですか?何かお心当たりでも?いいえ。
心当たりなんかありませんよ。
とにかく僕と夕子はもう何の関係もないんですわ。
忙しいんで失礼します。
最悪!
(春彦)彼か?2年前まで付き合ってた女性が亡くなったっていうのに「もう関係ない」だって。
信用できないわああいう人は。
確かにな。
もし夕子さんのおなかの子が加納さんの子だとしたら中絶するしかなかったかも。
(春彦)彼の子か…。
ほかに可能性あるのは?うーん…。
若木先生かな?偽名で手術した先生だし何か隠してる気がした。
若木先生か。
とにかくロケットね。
夕子さんが大事にしていた消えたロケット。
そこに何か秘密があるような気がするわ。
僕もそう思う。
とにかくロケットを見つけ出すことが先決だな。
ねえ。
看護師の麻里子さんって気にならなかった?ロケットの話になると何か歯切れが悪かった気がしたのよね。
(春彦)うん。
確かにそうだな。
もう1回聞いてみる?うん。
そうしよう。
(加納)だから前ここに入院してた小田夕子を担当した看護師さんの名前ですよ。
(職員)申し訳ありません。
そういうことはお答えできない決まりになってるんです。
その看護師さんにですねものすごく世話になってですねどうしてもお礼がしたいんですよ。
(職員)申し訳ありませんが…。
見たら分かるでしょう!怪しいもんじゃありませんて。
・じゅうぶん怪しいと思いますよ。
あっあんたたち。
それに夕子さん。
ここには別の名前で入院してましたから聞いても分かりませんよ。
別の名前?どうしてそんなにその看護師さんの名前知りたいんですか?アッハ。
あのだからお礼…お礼が言いたくて。
どうしてあなたが?だ…だから夕子が世話になったからでしょうが!急ぐんで失礼します。
彼ロケットが狙いなんじゃない?ああそうだろう。
藍子さん!藍子さん。
あっこんにちは。
昨日はどうも。
麻里子さんナースセンターの方ですか?麻里子さん今日はお休みなんですけど。
お休み?
(ため息)
(麻里子の悲鳴)
(パトカーのサイレン)
(橋口)村西麻里子。
この間の看護師ですね。
(狩矢)うん。
(橋口)鑑識さんの話ですと死亡推定時刻は昨夜10時前後。
しかしそんな時間になぜこんな場所へ?開いてますね。
開いてる?
(橋口)ええ。

(秋山)良恵!あいつまたこれ…。
こんだけぎょうさん菓子を食うて朝飯食ってきてないのんか。
ホントにもう。
良恵!おいちょっと待て。
何や青い顔して。
お前つわりか?おいおい…。
お前これ1人でこの菓子食うたんか?はい。
(秋山)食うなよお前。
えっ?何で仕事中にあんだけ食べるんや?はい。
(秋山)「はい」やないがな。
食うなちゅうてんねん。
(良恵)はい。
怒るでホンマにもう。
おはよう。
おはようございます。
ちょっと明子はん。
この良恵仕事中に菓子食うて気持ちが悪い言うて。
気にせんといてください。
(秋山)気にしてるわっとにもう。
・ああいいわ。
わたし出る。
はい。
石原葬儀社…。
あっ狩矢さん。
ええっ?麻里子さんが!
(社員)すぐ寝ちゃうし。
(加納)そんな俺のことが大好きなくせに。
(社員)ヤダー!アハハハ。
こんにちは。
楽しそうですね。
またあんたたちか。
今日は何ですか?村西麻里子さんが昨夜亡くなりました。
村西麻里子?誰ですかそれ。
あなたが昨日必死になって捜していた看護師さんです。
えっ?その人が亡くなったんですか。
加納さん。
ゆうべの10時ごろどちらの方にいらっしゃいましたか。
ちょっ…ちょっと待ってくださいよ。
それはアリバイ調べか?ええそうです。
ホンマ失礼な人たちやな。
勝手に調べればええわ。
行くぞ。
(ため息)言い過ぎだよ明子。
分かってるんだけど何かあの人の顔見ると夕子さんがあんまりかわいそうでムカついちゃって。
そうだ明子。
夕子さんと加納さんが会ってたレストラン行ってみようか。
何か分かるかもしれない。
ええ。
そうね。
(律子)小田夕子さま。
常連さまでしたしよく存じ上げてます。
ニュースを見て本当にびっくりして。
それで今日は夕子さんが大好きだったこのお店でご供養のお食事をしようかって。
ねえ?
(春彦)んっ?うん。
さようでございますか。
かしこまりました。
どうぞ。
この間は加納さんといらしてたんですよね?
(律子)ええ。
久しぶりにお2人でいらしたんでびっくりしてしまったんですが。
あの2人またよりを戻そうとしてたのかな。
あっいいえ。
この間は何だか深刻な雰囲気でしたよ。
深刻?
(春彦)あの…ロケットの話なんかしてませんでした?ロケット?いいえ。
「ウイルス」がどうとか。
ウイルス?風邪でもひかれたのかなと思ってたんですが。
ウイルス…。
大石教授?うん。
大石教授はウイルスと免疫の研究してるんだ。
ウイルス!?あるウイルスに対するワクチンを開発してねその研究データめぐって今製薬会社が争奪戦繰り広げてる。
だけどそんな貴重なものを夕子さん自分を捨てた加納さんに話してたってこと?まあそういうことになるよね。
うーん。
だとしたら夕子さんあの男にだまされて大石教授の研究データを盗んだんだわ。
だけどね研究データってのは厳重に管理されてるからまず盗むのは無理なんだけどな。
でも夕子さん毎日研究室にいたわけだし万が一にも漏れないって断言できる?
(大石)研究データ?
(春彦)ええ。
当然ですがデータは厳重に保管されてますよね?もちろんです。
これが外部に漏れたり盗まれたりなんかしたらわたしの数年間の大切な研究が無に帰すようなもんですからね。
データは全てパソコンですか?ええ。
ただしパスワードがなければデータを閲覧することはできません。
じゃあやっぱりデータを盗むなんていうことは無理なんですね?もちろんです。
(加奈子)どうぞ。
こちらに置きます。
ああすいません。
ありがとうございます。
あら?春彦さん。
うん?この人…。
教授。
端っこに写ってるの若木先生ですか?ああ若木君ですよ。
わたしの教え子です。
教え子?ええ。
若木君をご存じですか?はあ…。
あの大路総合病院で夕子さんを手術したのが若木先生なんです。
(大石)若木君が。
夕子さんも隣に写ってる。
若木先生と夕子さんてお知り合いだったんですか?
(加奈子)若木先生と夕子さんでしたらここで何度か顔を合わせているはずですが。

(春彦)若木先生。
大石教授の研究室で小田夕子さんと知り合いだったそうじゃないですか。
でも初めて会ったような口ぶりでしたね?なぜ偽名で手術したんですか?
(若木)それは…。
彼女に頼まれたんです。
相手の男性のこともあるし誰にも知られたくないので本名ではなく偽名で入院させてもらえないかと。
その相手の男性とは?聞いてません。
本当です。
でもそこまでするっていうことはかなりお親しい関係のような気もするんですけど。
(若木)ちょっと待ってください。
僕は大石教授の教え子ですし大石教授の助手の方から頼まれたら断れませんよ。
分かってくださいよ。
(若木)黒沢先生。
お願いです。
この件は内密にお願いできませんでしょうか。
患者さんを偽名で入院させ手術までしたんですよ。
医師としてはあるまじきことだ。
(若木)ですからそれは大石教授の助手さんだったからなんです。
分かってくださいよ黒沢先生。
お願いします!どう思う?
(春彦)うーん。
あの様子じゃ若木先生は夕子さんのおなかの子の父親じゃないな。
親がどうのこうのってより手術をしてしまったことの保身で必死って感じだった。
そっか。
やっぱりロケットを捜し出さないと駄目か。
うん。
どこ行っちゃったのかなあロケット。
(春彦)なあ明子。
うん?麻里子さんそのロケット持ってたから殺されたんじゃないか。
うちん中も荒らされてたし。
ちょっと待って。
もしよ犯人がまだロケットを手にしてないんだとしたら麻里子さんの部屋にまだあるかもしれないってことよね。
そういうことになるな。
何?狩矢さんに頼んで入れてもらおう。
だって警察が家宅捜索したんだろう。
自分で確かめたいの。
いつもそんな無茶言わないでください。
だってねわたし…。
はい。
はい。
えっ?ハァ…弱りましたな。
麻里子さんごめんなさいね。
捜させていただきます。
あった?
(春彦)うん?ないな。
ああ…。
わあ奇麗に咲いてる。
麻里子さんお花好きだったみたい。
うん…ないね。
あら?うん?どうした?この鉢植えの花だけ枯れてて周りに土がこぼれてる。
あったロケット。
こんなとこに…。
麻里子さんやっぱり隠してたんだわ。
何?これ。
マイクロカードだ。
春彦さん見てこれ。
(春彦)教授の研究データに間違いありませんか?間違いありません。
このデータが小田君のロケットに入ってたんですか?はい。
この中にです。
夕子さんがこのデータ盗み出して誰かに売ろうとしてたのかもしれません。
小田君がそんなひどいことするなんてな。
このロケット二重底になってるんです。
中に写真が入ってました。
これです。
夕子さんのおなかの赤ちゃんの父親はあなただったんですね?大石教授。
申し訳ない。
そのとおりです。
わたしは小田君と男女の関係にありました。
ちょうど失恋したばかりの彼女と仕事の節目でストレスがたまっていたわたしがお互いに慰め合い励ますような形になって。
教授が中絶しろと言ったんですか?それは違います。
それは彼女の方が言いだしたんです。
そんなこと女性の方から言うはずありません。
本当です。
わたしの研究の方も間もなく発表できる段階になってましたしここでスキャンダルを起こして研究発表がふいになってはいけないと彼女がそう言ったんです。
まさかわたしが小田君を殺したとでも思ってんですか?それは違いますよ。
黒沢先生。
石原さん。
小田君が亡くなって一番悲しんでるのはこのわたしですよ。
(狩矢)小田夕子の死亡推定時刻は7日の午後5時前後約3時間。
その時間大石教授は名古屋で行われた教え子の披露宴に出席してますね。
(橋口)えー披露宴が始まったのが午後3時で終わったのが午後6時。
その間大石教授は主賓席にいましたので全員が見てますね。
(狩矢)まっ途中お嫁さんのこのお色直しのときにトイレに立ったぐらいで二次会も三次会もこの出席者と一緒で午後11時にホテルに戻っていますね。
あのチェックアウトは?
(橋口)えー翌朝午前9時です。
ああ…アリバイ成立だ。
夕子さんが以前付き合っていた加納さんのアリバイはどうだったんですか?
(橋口)加納さんは6時まで会社にいてその後同僚と飲みに行ってますね。
(狩矢)四条河原町にある「みやび」という居酒屋で午後11時ごろまで飲んでいたことが確認されました。
じゃあ大路総合病院の若木先生は?
(狩矢)若木先生は…。
(看護師)《終わりましたよ》
(若木)《順調ですよ》
(狩矢)7日は6時まで外来の診察をしてそのまま当直に入ってますね。
それも看護師さんたちから確認が取れました。
怪しいと思っていた3人ともがアリバイ成立ですか。
そういうことになりますね。
あっそうだ。
村西麻里子さんのことで新しい情報得ましたよ。
どんな情報ですか?麻里子さんの銀行口座に200万円が入金されていたんです。
200万円?
(狩矢)それも送金ではなくて本人が入金してるんです。
まっ念のために病院の同僚や知人関係にも聞いてみたんですがそんな大金が入るという話は聞いてないと言うんです。
どこから得た金なのか。
その捜査は今も継続して行っていますが。
200万円か…。
明子。
うん?吉岡さん?何かいつもと感じが違う。
ああそうだな。
お金借りるのかしら?・
(秋山)出ろよ。
ホントにもう。
はいもしもし!石原葬儀社でございます。
はい。
えっ?これはこれは狩矢警部。
はい。
あっ。
あっ明子はんですか?あのーちょうど今仕事しておりまして。
はい。
電話には出れませんので。
いや。
秋山さん。
(秋山)はい。
どうも。
(良恵)仕事もせんと刑事さんのまねばっかりしてるって怒ってはりますのんや。
だよねー。
(秋山)ほな失礼します!はい!
(良恵)あーあ切ってしもうた。
のかんかい。
(良恵)うん?
(秋山)のけぇちゅうてんのやホントにもう。
何や「巽橋で待ってます」て恋人でもあるまいし。
ありがとう秋山さん!礼言われる筋合いはおまへん。
はーい。
狩矢さん。
(狩矢)ああ。
呼び出してしまってすみません。
事務所へ行くと秋山さんが恐ろしいですからね。
こちらこそすいません。
で吉岡さんのことどうでしたか?
(狩矢)ええ。
(橋口)それが調べてみたところ確かに昨日消費者金融に行って借金の返済をしています。
昨日が第1回目の返済日でした。
幾ら借りてたんですか?
(狩矢)200万円でした。
200万?それって…。
そうなんです。
村西麻里子が入金した金額と同じなんです。
(橋口)つまりその金は彼女から渡ったの…かもしれませんね。
(狩矢)吉岡さんのご主人は信用金庫の支店長代理で金に困ってる様子はまったくないのでやはり何か事情のある200万なのかもしれませんね。
まさか吉岡さんが麻里子さんと何かあって…。
(麻里子の悲鳴)
(秋山)では後飾りを作らせていただきます。
その前にちょっとご焼香させていただきます。
(孝介)よろしくお願いします。
あっこれはまたずいぶん新しいお仏壇ですな。
実は先日わたしの工場が倒産しまして。
あら。
倒産?ええ。
それで家のものが全て差し押さえされてしまったんです。
まっせめて仏壇だけでも夕子の家に運ぼうと思ったんですがそれも許されなくて。
それでお位牌だけ夕子がこちらに持ってきていたんです。
先祖代々のお位牌まで差し押さえられてしまってはたまらないからって。
(孝介)それでつい先日今やっと仏壇買ってお位牌入れたよって電話があったんですがそれが夕子が亡くなった日のお昼ごろだったんです。
お亡くなりになった日にですか?ええ。
あのーこのお位牌ですがお嬢さまのご戒名とあのご命日は?まだ…。
(秋山)あっさようでございますか。
それならあのこちらの方で段取りをさせていただきますがよろしゅうございますか?
(真澄)お願いします。
あっどうも。
あっ。
では失礼しまして。
(鈴の音)えっ?うん?なあに?いえ。
このお位牌おうちから持ってこられたんですよね?ええそうですけど。
先祖代々のお位牌とおっしゃいましたですね?はい。
そうですが。
どうしたの?いや普通先祖代々のあのお位牌でしたら中に亡くなられた方のお名前と戒名と命日がちゃんと書いてあるんですがこれには何も書いてないんです。
いいえ。
そんなはずありません。
以前わたしが見たときは明治大正までさかのぼって先祖の名前が書いてありましたが。
ええ?そうですか。
でもご覧ください。
これ真っ白です。
何も書いてございません。
あれ?夕子さん位牌も買ったのかしら。
ねえこれ新品よ。
あっなら元のお位牌はどこ行ったんでしょうね?そうよね。
ああじゃあわたし購入先の仏壇屋さんを捜してみますね。
もしかしたら間違って先祖代々のお位牌を持ってってしまったのかもしれませんし。
すいません。
ホントならわたしたちがそこに先に入るべきなのに。
兄さんに申し訳ないことをしてしまった。
お兄さま?ええ…。
実は夕子はわたしたちの実の子ではなくて兄の子なんです。
お兄さまの?わたしの兄の雅人がまだ若いころ内縁の妻との間にできた子供でした。
まっ最初のころはそれはもう目の中に入れても痛くないぐらいにかわいがっていたんですが。
(夕子の泣き声)
(孝介)夕子が3歳のとき突然母親が夕子を置いたまま姿をくらませてしまったんです。
兄は男手一つで夕子を育てていましたが次第に酒に溺れるようになりそしてついには夕子に暴力を振るうまでになったんです。
それで見るに見かねてわたしたちは夕子を自分たちの子供として育てることを決意したんです。
それから兄の生活はさらに荒れ2年後に肝臓がんで亡くなりました。
そうだったんですか。
夕子さんはご自分の生い立ちをご存じだったんですか?ええ知っていたと思います。
うちへ引き取った後もあの子母親の形見のロケットだけはずーっと肌身離さず持っていましたから。
母親の形見…。
その方の消息は?それがまったく分からないんです。
兄と一緒に住んでるころは看護師でしたから今もどこかで看護師をやってるのかもしれませんが。
看護師…!?お名前は?えっ確か…谷内さん。
あっ谷内さんです。
谷内美保子さん。
谷内美保子さん。
わが子を置いて出ていって何の音さたもないんですから冷たい女ですよね。
でも夕子はそんなこと乗り越えてホントにいい子だったんです。
こないだもわたしたち夫婦が経営する工場の経営状態が思わしくないと知って当座の回転資金に使ってくれとお金を用意してくれたんですよ。
200万円も。
200万?工場の方は結局駄目で倒産してしまったんですがホントに親思いの優しい子でした。
(春彦)200万円?そうなのよ。
どういうことよ?吉岡さんがローン会社から借りたお金が200万円だろ。
麻里子さんがATMに入金したのも200万円。
てっきりそのお金吉岡さんが麻里子さんに渡したのかと思ってた。
それと同じ額を夕子さんがご両親に渡してたの。
どう考えりゃいいんだ。
うーん…。
吉岡さんは麻里子さんじゃなく夕子さんに渡していた可能性もあるってことよね。
んっんっ?でも明子。
その夕子さんにしても麻里子さんにしても吉岡さんがお金渡す理由って何?それよね。
何か見落としてんのかな。
吉岡さん。
(吉岡)あっ…。
何か?あっ…。
吉岡さん「美保子さん」っておっしゃるんですね?ええそうですけど。
ご結婚なさる前は谷内さん。
谷内美保子さんですか?そうなんですね?夕子さんの育てのご両親から事情を伺いました。
吉岡さんが夕子さんの本当のお母さまだったんですね?夕子さんがまだ3歳のときに彼女を置いて去っていった…。
そのとおりです。
あの病院で手術を受けた和田朝子さんが本当は小田夕子さんでご自分のお嬢さんであることはご存じだったんですか?ええ。
夕子が入院しているとき…。
《どうですか?》
(夕子)《ええ。
大丈夫です》《それ…》《これ母の形見なんです》
(吉岡)《お母さんの?》《ええ。
3歳のときに離れ離れになってしまった母の》
(吉岡)そのとき和田朝子さんが夕子だと気付きました。
そして…。
《どうしても手術するの?》
(夕子)《ええ》《子供は母親の分身よ。
あなたを支えてくれる存在になるわ》《分かります。
わたしもホントは産みたいんです》《だったら…》
(夕子)《でも…》《でも?》《産んで捨てることになるくらいなら産まない方がいいと思って》「産んで捨てるぐらいなら産まない方がいい」その言葉を聞いてもう何も言い返せませんでした。
このわたしが夕子を捨てたんですから。
どうしてなんですか?まだ3歳で母親が一番恋しいときに。
彼はそのころからお酒を飲んで暴れるようになりました。
もちろん夕子を連れていくはずでした。
命より大切ですから。
でも…。
(雅人)《夕子は俺が育てる。
お前には渡さへん!》
(吉岡)《お願い。
夕子を連れていかせて》《あかん!》
(吉岡)《あなたお願い!》《あかん言うてるやろ》
(夕子)《ママー!》
(吉岡)《夕子!ねえあなた!》・
(夕子)《ママー!ママ!》《夕子!》
(雅人)《さあ来い。
来い》・
(吉岡)《夕子!》
(夕子)《ママ!ママー!》
(吉岡)《夕子!ねえあなた!》
(吉岡)その後家裁に訴えて親権を争ったんですが「出ていった母親に資格はない」と言われ駄目だったんです。
でもまたどうしても会いたくて最後に一度だけ会うことを許されました。

(夕子)《ママ!》
(吉岡)《夕子!》
(夕子)《ママー!》《夕子!アハハ!》
(吉岡)それで霧島ダムへ行ったんです。
夕子が大好きな場所でしたから。
《あっ夕子。
カモがいる》
(夕子)《ホントだ》《夕子》《これママだと思って大事にしてね》《うん。
夕子大事にする》《夕子…》《ママ》そして弟さん夫妻が夕子を引き取りあの人が亡くなったことも知って一度夕子に会いに行ったことがあるんです。
でも…。

(夕子)《ママー!》
(真澄)《おかえり夕子!》
(孝介)《おかえり》
(夕子)《ただいま》
(孝介)《いい子だったかな?今日は。
あっ?》
(吉岡)もう夕子は孝介さんと真澄さんの子供になっていました。
いまさら母だなんて名乗れないと思って。
そうだったんですか。
じゃあ吉岡さんが夕子さんに200万円を渡したんですね?あ…そうです。
夕子が入院してるとき孝介さんの工場が倒産してまだ借金の返済に困ってるって聞いたので。
(吉岡)《はい》《どうしてですか?》《うーん。
うまく説明できないんだけど夕子さんのご両親に使ってほしいの》《ありがとう》《ありがとうございます》《ひまわり今年も奇麗に咲いたわ》《ホントに奇麗なひまわり》《わたしひまわり大好きなんです》夕子さん吉岡さんが本当の母親だと気付いてたんでしょうか。
そうかもしれません。
ひまわりが好きだって言ってくれたのはその答えだったのかもしれません。
石原さん。
はい。
夕子のお相手の方もう分かっているんでしょうか?申し訳ありません。
それはわたしの口からは…。
やはり妻子のある方だったんでしょうか?それは…。
夕子が自分から中絶を覚悟したような感じでしたし。
偉い方なんでしょうねやはり。
勘違いなさらないでくださいね。
その方は夕子さんが亡くなったときのアリバイもありますし。
吉岡さん夕子さんの相手が大石教授だって気付いちゃったかも。
(春彦)えっ。
それじゃあ夕子さん殺したの大石教授だと思うんじゃないか?いやだからそれはね。
その人にはアリバイがあって絶対犯行は無理なんだって言っといた。
そうかあ?
(ため息)あっそうだ春彦さん。
夕子さんのお部屋にね新しい仏壇があったんだけど位牌が違ってたのよ。
位牌が違う?実家から持ってきた代々の位牌のはずなのに新しいものになってたの。
どういうこと?どういうことかは分からないんだけど…。
そこに何かヒントがあったりして。
調べてみる価値あるかもな。
でしょう?ありがとうございました。
この女性なんですがこちらでお仏壇買いませんでしたか?
(店主)ああこの方。
売りましたよ。
あのどんな仏壇だか分かりますか?この仏壇です。
ああこれこれ。
お位牌も?お位牌は先祖代々のものがあるから要らないと言われましたが…。
要らない?おかしいわ。
夕子さんの部屋にあった位牌は確かに新しいものだったのよ。
誰かがすり替えたのかな。
ねえ例えばよ。
犯人がその位牌に何らかの証拠を残してしまったから新しいものに取り換えなきゃならなかったってことは考えられない?証拠?だって指紋ならふけば取れちゃうしまっ壊しちゃったんだったら別だけど。
あっそっか。
でもその位牌を取り換えた人物を捜し出せば何かつかめるんじゃない?うん。
うわっ秋山さん。
ヤッバ…。
はい。
もしもし。
明子はん!どこで油売っとるんですか?すぐ帰ってきなさい!はい。
すぐ戻ります。
ごめん。
行かなきゃ。
了解。
位牌のことは狩矢さんに連絡しとく。
うん。
よろしく。
OK。
ただいま。
おかえりなさい。
ああ…。
ああっ。
どうしちゃったの?決算が間違うてたんで修正申告しなあかんいうて…。
で税務署に出し直すのが遅うなったら延滞税払わなあかんかもしれへんていうてえらい慌てて。
フフ…。
ハッ…。
はぁできた。
良恵!
(良恵)はい。
わしこれから税務署に行ってくるよって。
やっ今から行ってももう閉まってますよ。
えっ?あれっ!あ痛ぁー。
こんなになってんのかいな。
どないしよこれ。
申告やったらわざわざ税務署行かんでもええの違います?お前なアホと違うか?税務署へ行かんと。
えっ?どうやってこの書類を税務署に届けるんじゃ。
税務署の方にここへ来てもらうのか?フッ。
今パソコンでできるんです。
(秋山)何や?パソコンて。
「e−Tax」いうてインターネットですぐ税務署に送れるんです。
何?イノタクス?
(良恵)イータックス。
イタクス?
(良恵)イータックス。
どうでもええわ。
そんな覚えられへん!お前な言うて悪いけどな。
わしに隠れてそんなもの食うたりしてる間にここにいてて。
えっ?ちょこちょこっとこんなことして税務署に行ったのと同じようなことになるっちゅうのか?
(良恵)はい。
へえーっ!世の中はまあ変わったもんじゃわい。
ほなまあこれひとつ良恵さま。
よろしくお願いします。
(良恵)はい。
(秋山)やった。
やった。
よかった。
あーよかった!ここにいても…行ったことと同じになる。
ああっ。
明子はん!ちょっと!
(椅子に衝突する音)くっ…。
椅子はこっち入れとけと言ってるやろ。
ボケ!殺害場所が違う?そう。
夕子さんは自宅で殺害されたんじゃなくて別の場所で殺害されたんだとしたら?別の場所?アリバイは崩れるわ。
失礼します。
(春彦)大石教授いらっしゃいますか?
(加奈子)先ほどどなたかからお電話があって急用だとおっしゃって出掛けていきましたが。
電話の相手って分かりますか?いえ。
でも何かとても慌てていたような感じでしたけど。
どうも。
あっ藍子さん。
石原さん。
こんにちは。
吉岡さんどこですか?今日はお休みなんですけど。
休み!?ハーッ。
どうしよう…。

(職員)藍子さん。
吉岡師長いらっしゃる?宅配便なんだけど。
今日お休みなのでわたしが受け取っておきます。
(職員)ありがとう。
じゃよろしく。
(藍子)はい。
あれ?何か?
(藍子)これ…。
「小田夕子」?小田夕子ってもうずいぶん前に亡くなってるじゃないか。
今日届くように日付指定してある。
(春彦)日付指定か。
今日吉岡師長お誕生日なんです。
誕生日?明子。
これ7日に出してるぞ。
ホントだ。
夕子さんが殺害された日。
春彦さん。
ちょっと…ちょっとこれ見て。
急いで吉岡さん捜さないと。
うん。
夕子さんが大好きだったっていう場所…。
あなたが夕子を妊娠させたのね。
夕子はあなたを信じていた。
だからあなたに言われるままに中絶した。
いつかあなたと暮らせる日を夢見て。
それなのにそんな夕子の思いを裏切ってあなたは殺した。
わたしは夕子さんを殺してなどいない。
中絶しろと命じた覚えもない。
そもそもわたしは夕子さんを愛してました。
そんなわたしが殺せるはずがない。
夕子はまだ若いからそんなあなたの言葉にだまされたかもしれないけどわたしには分かるわ。
あなたは大嘘つきよ!あっ…。
あっ…。
・吉岡さん!やめてください!黒沢先生石原さん。
危ないところを助けてもらって申し訳ない。
助けたわけじゃありませんよ。
あなたには正当な裁きを受けてもらいます。
どういうことですか?大石教授。
あなたが小田夕子さんと村西麻里子さんを殺害したんですよね。
何を言ってんですか。
わたしは夕子さんが殺害されたとき名古屋にいましたし村西麻里子さんには何の恨みもない。
殺害する理由などありません。
麻里子さんに脅されてたんじゃありませんか?夕子さんとの関係を知られて。
麻里子さんは夕子さんが退院した後彼女が大切にしていたロケットを見つけた。
そこにはあなたと夕子さんの写真が入っていました。
それを見て麻里子さんは夕子さんのおなかの赤ちゃんの父親が誰なのかを知った。

(足音)《あっロケットあったんですか?》《ああうん。
これ》麻里子さんは仕方なく藍子さんと一緒に遺失物として届け…。
もう一度取り返した。
そして…。
(大石)《はい。
大石です》
(麻里子)《あなたが夕子さんを殺したんですよね?中絶したおなかの子はあなたの子だったんでしょ?》
(麻里子)《わたし大石教授と夕子さんの写真が入ったロケットを持ってるんですけど。
それ200万円で買ってもらえます?》《フフッ。
ありがと》《君ロケットは?》
(麻里子)《後で郵送する》
(大石)《約束が違うじゃないか》《フフッ。
だってそんなのここに持ってきたら殺されちゃうもん。
でしょ?》200万円を渡したのに麻里子さんはまたあなたをゆすってきた。
今度こそロケットを持ってくる約束で。
けど麻里子さんは持ってこなかったんだわ。
だからあなたは…。
《フッ。
いつもありがとう。
ロケットはまた今度ね》《君。
ロケットを返してくれ》
(麻里子)《フフッ…》《君…。
君!》
(大石)《君約束したじゃないか》
(麻里子)《うんやめてよ》
(大石)《返してくれよ!》
(麻里子)《もう放して!》
(大石)《返してくれ!》
(麻里子)《放してったら!》
(麻里子の悲鳴)
(大石)《ああっ!》《あっああっ…。
君。
君…》あなたは麻里子さんの部屋でロケットを捜した。
でもロケットは見つからなかった。
なるほど。
しかしそれはわたしが夕子さんを殺したという前提の推理でしょ?ご存じのように夕子さんが殺害された時間わたしは名古屋のホテルで披露宴に出席していた。
アリバイはありますよ。
いいえ教授。
あの日夕子さんは名古屋に行っていたことが分かったんです。
この宅配便が名古屋にいた証拠です。
宅配便?吉岡さん。
今日がお誕生日だそうですね?あっ…。
ええそうですけど。
実は夕子さん。
殺害された7日に日付指定で吉岡さんにそれを送ってるんです。
名古屋から。
名古屋?つまり夕子さんはあの日の午後名古屋に行っていた。
教授あなたに呼び出されて。
あなたは披露宴のさなかお色直しのときトイレに行くふりをして会場を抜け出し客室に行きました。
そこにはすでに夕子さんが呼ばれていて…。
《あっ。
くっ…》その後知らん顔で披露宴会場に戻り二次会三次会まで付き合って夜中になって部屋へ戻り夕子さんの遺体を車にのせた。
そして京都へ走り…。
またあなたは名古屋まで戻って翌朝何食わぬ顔でチェックアウトした。
なるほど見事な推理ですね。
しかしこれも石原さんの憶測にすぎないんじゃありませんか?もっと確かな証拠がなければ。
ありますよ証拠。
ある?仏壇です。
仏壇?夕子さんの部屋にやって来たあなたは盗まれた研究データを捜しましたよね。
そのとき…。
(鈴の音)《あっ!》
(春彦)あなた医学部の教授だ。
一度付着した血液はふいても洗ってもルミノール反応が出ること知っている。
DNA鑑定もできるかもしれない。
位牌や仏壇にとんでもない証拠を残してしまったことに気付いた。
で仏壇ごと取り換えたんです。
よくもそんなでたらめを!
(狩矢)夕子さんが亡くなった翌日あなたが仏壇を購入したことが確認されましたよ。
(店主)《えー。
お買い求めになられたのはあっ…。
この方です》あなたが買い替えた仏壇と位牌は確かに夕子さんのものと同じでした。
でもあなたは1つミスをしました。
えっ?位牌には繰り出し位牌というものがあるんですよ。
(大石)繰り出し位牌?ええ。
中に先祖代々のお位牌が入ってるんです。
でも夕子さんの部屋にあった位牌には何も書かれていなかった。
それはあなたが中身に気付かずに新しいものと取り換えてしまったからです。
大石教授あなたの車のトランクを調べさせてもらいました。
これがその位牌です。
(狩矢)小田夕子さんのご先祖の戒名と命日が書かれています。
(狩矢)ここに血痕が残ってました。
科捜研に回すとあなたのものかどうかはっきりするでしょうね。
やっぱり殺したのね。
わたしは本当に夕子を愛してました。
しかし夕子はわたしを裏切ったんです。
《小田君!君なのか?君しかこのパスワードは知らないはずだ。
どうして無断でアクセスをしたんだ?》
(夕子)《ごめんなさい》
(大石)《盗んだのか?もう誰かに渡してしまったのか?》《いいえ。
確かにデータはコピーしたけど誰にも渡してません》
(大石)《嘘を言え嘘を!》《本当です!実家の方でどうしてもお金が必要だったからある男の口車に乗り掛けたけどでも渡さなかった。
あなたを裏切れなかったから》《だったらそのコピーしたデータをよこしなさい》《ごめんなさい!》
(大石)《えっ?》《なくなってしまったの。
でも必ず捜し出します》《しょせん君はそんな女だったのか。
もともとこの研究が狙いでわたしに近づいてきたんだろう》《そんな言い方ひどいわ!わたしはあなたの子を妊娠したのよ》《産みたかった…。
でもあなたがおろせって言うからおろしたのよ。
あなたがいつか必ず結婚するって言うから》
(大石)このままでは2人の関係をバラされ研究データも誰かに渡ってしまうだろう。
そうなったら全て終わりだと思った。
それでわたしは夕子に謝らせてくれと言って名古屋のホテルに呼んだんです。

(大石)彼女があんな裏切りさえしなければ…。
何言ってるの。
裏切ったのはあなたでしょう?夕子さんを苦しめたのはあなたでしょう!夕子さんはあなたのために偽名まで使って赤ちゃんをあきらめたんですよ!
(狩矢)大石大輔。
小田夕子および村西麻里子殺害容疑で緊急逮捕する。
悔しい…。
夕子には幸せになってもらいたかった。
遠くからそれをそっと見守っていたかったのに。
でも…最後にお母さんに会えて夕子さん幸せだったと思います。
(パトカーのサイレン)「産んで捨てるくらいなら産まない方がいい」って言われたときわたし何も言い返せなかったけど今ならどんなことがあっても産みなさいって言えたかもしれない。
吉岡さん。
伝票ご覧になりましたか?差出人の名前和田朝子ではなく小田夕子になってます。
「小田夕子」本名で?はい。
開けてもいいですか?はいもちろん。
ひまわり!?カワイイですね。

(『ブラームスの子守歌』のオルゴール)
(夕子)「吉岡美保子様先日は本当にありがとうございました。
入院中あなたがどうしてわたしにあんなによくしてくれるのか結局話してくれませんでしたね。
でも入院したときからわたしはこれまでに感じたことがない幸せな気持ちに包まれていました」
(夕子)「最初はなぜだか分かりませんでした。
でもだんだんその同じ感じを思い出したのです。
それはわたしがまだ3歳のときです。
あのときと同じ幸せな感じでした」《はい》
(夕子)「退院後あなたが黙ってわたしにお金を差し出してくださったときわたしは確信しました。
この人がわたしを産んでくれたお母さんなんだって」
(夕子)「あのお金を受け取らせていただいたのは少しずつ返済していくことであなたとの時間をいつまでもつなぎ留めておくことができるかもしれないと思ったからです。
本当は許されるものならわたしは心の底から言いたかった。
お母さんありがとうって」
(夕子)「いつかそう言える日が来ることを願ってしっかりと生きていきます。
お母さんに褒めてもらえるように」夕子。
夕子…。

(吉岡の泣き声)親子ってやっぱりすごい絆ね。
そうだな。
わたしも家族が欲しくなっちゃったな。
明子には素晴らしい家族いるじゃないか。
うん?かぞく?秋山さんとか良恵さんとか素晴らしい家族だよ。
あっ…そうね。
わたしは恵まれてるわね。
そうさ。
恵まれて…。
いずれは俺も家族かな?それよ。
それを先に言ってほしかった。
すいません。
もうちょっとだけ。
(ドアの開く音)・
(秋山)ただいま。
(良恵)あっおかえりなさい。
(秋山)はい。
よし。
帰りました。
あっ明子はんは?
(良恵)ああ今ごろ黒沢先生と別れ惜しんではるころ違いますか。
あっそうか。
そんならしゃあないな。
良恵。
はい。
(秋山)これ皆と分けて食べて。
えーっ!いや珍しい。
みんな気張ってよう働いてくれるやろ。
わしからのほんの気持ちや。
わしから見たらみんなカワイイ子供みたいなもんやもん。
うちが秋山さんの子供?ああそうや。
(良恵)そんなぁ。
あれ?お前何その顔。
子供やったら不服か?いや別に。
(秋山)子供やったら…。
ただいま!
(良恵)おかえりなさい。
(秋山)おかえり明子はん。
よかったよかった。
何がよかったの?いやいや。
なんぼ社長してはったかて明子はんはわてから見たらカワイイ家族同然娘同然でございますさかいいつでもこうやってお元気に帰ってこられたらうれしいに決まってますがな。
家族?
(秋山)はい。
子供?はい!まあそれはありがとうございます。
いえいえ。
(良恵)そんなこと言われても困りますよね。
秋山さんの娘やなんて。
お前何言うた?
(良恵)やや…。
いやおいしそうですね。
ねえ?ホント!えっ何何?秋山さんのおごり?いっただきまーす!いただきまーす!2014/08/15(金) 14:57〜16:48
関西テレビ1
山村美紗サスペンス赤い霊柩車24 死者からの贈り物[再][字]

殺された大学教授助手小田夕子…彼女は偽名を使って子供を堕ろしていた…容疑者は3人。しかし完璧なアリバイが…死体から消えたペンダントに秘められた驚愕の真実

詳細情報
番組内容
 明子(片平なぎさ)は京都出張中の婚約者・春彦(神田正輝)から、京南大学医学部の教授・大石大輔(長谷川初範)と、助手の小田夕子(小野真弓)を紹介されるが、ほどなく夕子が殺害されるという事件が起きる。その夕子は殺される2週間ほど前、偽名で中絶手術を受けていたが、入院中、ひまわりの形をしたロケットペンダントを大事に握りしめていたという。
番組内容2
が、そのロケットが誰かの手によって持ち去られてしまったのだ。お腹の子の父親は誰なのか!?明子と春彦は真相をつきとめるべく、独自の調査を開始するが、その矢先、第2の殺人事件が発生する・・・。
出演者
片平なぎさ 
神田正輝 
若林豪 
大村崑 
山村紅葉

多岐川裕美 
長谷川初範 
潮哲也 
重田千穂子

ほか
原作・脚本
【原作】
山村美紗『殺人予告はリダイヤル』より

【脚本】
石原武龍
監督・演出
【企画】
金井卓也

【プロデューサー】
野木小四郎 
佐野奈緒子 
熊谷理恵

【監督】
本橋圭太

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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