(航太)ここまで来れば俺が情にほだされて復讐をやめるとでも思ったのか?くだらない。
(祥子)どうしたら私はあの人を追い出すことができる?
(祥子)ねえ。
圭吾さん。
教えてちょうだい。
(圭吾)君のお父さんに会わせたい人がいる。
(圭吾)小館興産の社長夫人だ。
(舞)航太やめて!
(舞)言うとおりにすればいいの?あなたの気が済めばそれで元の航太に戻ってくれるの?
(航太)《ここに来ると嫌なことも何もかも忘れられる》《なんくるないさ》懐かしい。
航太…。
航太。
やっぱり奇麗。
最高だね沖縄の海は。
航太。
覚えてる?私何度も航太に助けてもらった。
溺れそうになったときも私がつらいときも。
何度も何度も。
私のそばでなんくるないさって。
笑ってくれた。
なのに私は…。
航太が一番つらいときにそばにいられなかった。
航太。
これ。
(圭吾)《5時に長浜だ。
絶対舞ちゃん連れてくるからな》
(航太)お前あのときここに来たのか?私はこれをくれたときの航太に戻ってほしい。
それだけなの。
(航太)元には戻れない。
あのころには戻れない。
・
(宮古ばぁ)航太はマブイを落としてしまったのさ。
(宮古ばぁ)だがマブイを落としたことを本人は気が付いてはおらん。
だから捜すことも拾うこともせん。
宮古ばぁ。
どうしたらいいの?どうしたら航太は元に戻るの?
(宮古ばぁ)落としたマブイは本人にしか拾えん。
お前は航太の心に届くまでマブイを落としたことを言い続けるしかないんじゃ。
心に届くまで?しかしまあでーじ厄介なことさ。
これだけ絡んでおればなぁ。
夏帆ちゃん。
私のこと見守っててね。
いつか必ず夏帆ちゃんの大好きなにぃにに戻すから。
もしもし。
慎吾?えっ?
(慎吾)達じぃの一時退院に乾杯!
(一同)乾杯!
(玉城)おめでとうさん。
(達夫)心配かけてな悪かったな。
よかったホントに。
ありがとね慎吾。
(慎吾)達じぃはみんなのおじぃも同然だから。
みんなも喜んでるし。
(比嘉)ところで航太は?まだあのときのこと怒ってんのかな?あっ。
いえ。
違います。
仕事で忙しいから先に帰ったんです。
(比嘉)そうか。
(玉城)あんたからもよろしく言っといてくれよ。
はい。
大丈夫です。
(知念)さすが小館の社長令嬢。
頼りになるな。
(慎吾)ほら。
カナンちゃん。
みんなに取り分けてあげて。
ねっ。
(カナン)はい。
(一同)あれ?何何?
(慎吾)カワイイね。
いいね。
差す光もカワイイね。
(カナン)もう何?もう。
私おばあちゃんに大切な話があるのよ。
私美樹先生に会ったの。
(セツ)えっ?美樹は元気なの?川崎で元気に暮らしてる。
でも黙って家を出た手前なかなか帰りづらいみたいで。
おじいちゃんの状況伝えたから後は気持ちに整理がつけば帰ってきてくれると思う。
だからもう少しだけ待ってあげて。
お願い。
(セツ)元気だって分かっただけで十分。
舞ちゃん。
ホントにホントにありがとね。
(祥子)まあ。
お待ちしておりました。
(麗華)ご無沙汰しております。
(圭吾)小館の奥さまです。
(廖)廖です。
(祥子)小館祥子と申します。
さあどうぞどうぞ。
(廖)今日は何かうれしい申し出があると伺いましたが。
単刀直入に申し上げます。
私の議決権を廖さんにお預けしたく思います。
(廖)議決権を?廖さんがお持ちの議決権と合わせると過半数を超えるはずです。
必然的に全ての決定権を私が持つことになりますね。
その力で夫を社長職から解任していただきたいんです。
(廖)ほう。
それはまた。
しかしいいんですか?あなたの会社に対する発言権はゼロになってしまいますよ?私の望みは夫を解任すること。
それだけです。
分かりました。
(廖)まさか最後の最後で小館の側だった君が私のために働いてくれるとはね。
(圭吾)裏切り者はお嫌いですか?裏切られる方が悪い。
私はそう思ってるよ。
航太のことをホントに首にしていただけるんですよね?親友じゃなかったのか?あいつとはもう親友でも何でもありません。
小館の奥さまが望むのが社長を解任することなら私が望むのは航太を小館と廖社長の元から追放することだけです。
お前もそれでいいんだな?
(麗華)いいわよ。
(廖)よし。
約束しよう。
(勲)議決権を廖社長に委任した?
(祥子)はい。
(勲)何で?何でそんなことを?あなたを社長職から解任してもらうためです。
何だと?明日の役員会で全てが決まります。
あなたは小館興産の社長から解任されるんです。
素直に離婚に応じてくださればここまでするつもりはありませんでした。
でも私はどうしてもあなたに小館から出てってほしいんです。
(祥子)これに判を押してください。
後はご自由に。
美樹さんのところに行かれても構いません。
私は何も言いませんから。
フフッ。
(麗華)ねえ。
沖縄どうだった?あっちの方もうまくいった?舞さんのこと。
結局駄目だったんだ。
そっか。
じゃあパパの判断は正しかったってことね。
何のことだ?あなたがぐずぐずしてるからいけないのよ。
全ては自業自得なんだから。
フフッ。
フフフ…。
(安岡)本日の役員会におきまして重大な案件が可決される予定です。
親族の大株主でいらっしゃる奥さまとお嬢さまには報告を兼ねてお集まりいただきました。
重大な案件?・
(ノック)
(廖)ただ今役員会におきまして小館勲社長の解任が決議されました。
えっ?それどういうことですか?ねえ。
お母さま。
そんな…。
(廖)あなたのお母さまが私に議決権を委任されたんですよ。
小館社長を解任するためにね。
要望を通していただいてありがとうございます。
これで思い残すことはありません。
(廖)そうおっしゃらずお帰りになるのは新社長の顔をご覧になってからでも。
(祥子)あっ。
じゃあ。
(廖)外でお待ちいただいていますので。
おい。
(廖)新社長の小館勲氏です。
(勲)廖会長。
このたびは私の願いを聞いてくださりありがとうございました。
(祥子)どういうこと?
(廖)新しい社長を外部から選ぶのはいささか面倒でしてね。
(廖)小館社長がこれまで以上に会社に尽くすとおっしゃってくださっている。
今のところ小館社長以外に適任者が見当たらないものですから。
(祥子)だって解任するって。
それが条件で…。
(廖)奥さま。
ビジネスは勝負です。
一時の感情に左右されていては勝てるものも勝てません。
一度冷静になられては?
(安岡)本日をもちまして小館興産は廖ホールディングスの傘下に入ります。
各役員の役職はそのままといたしますが代表権は廖金明氏に移ることといたします。
皆さまお知りおきください。
(祥子)どういうこと?小館がな…何で?
(廖)奥さま。
議決権を受け渡すというのはそういうことなんですよ。
(祥子)えっ…。
(祥子の泣き声)
(祥子の泣き声)お母さま大丈夫?
(勲)お前にはしてやられたよ。
まさか私を裏切るとはな。
お父さま。
お前の軽率な行動で小館興産は人手に渡った。
会長と2人であれだけ偉そうに守れ守れと言っていた小館興産が。
(祥子)ああーっ。
(勲)泣くな!全部お前のせいだぞ。
こうなったら私もこれからは好きにさしてもらう。
もう誰にも何も言わせないからな。
ハァー。
お母さま。
何であんなことしたの?何で相談してくれなかったの?あなたはあの男のことで頭がいっぱいだし。
だから圭吾さんに相談したの。
そしたら圭吾さんが廖社長を紹介してくれて。
えっ?あなたがあんな男と結婚するから。
だから圭吾さんしか相談できないと思って。
ど…どうしよう!どうしよう。
ああーっ。
ああ…。
(圭吾)どういうことですか!私は廖社長を信じて。
(廖)一つだけ忠告しておこう。
安っぽい信頼などというものはビジネスの世界では毒にしかならない。
その新垣。
やつは私のことなどこれっぽっちも信頼などしちゃいない。
だがそれでいいんだ。
私を信じず誰も信じず誰からも心惑わされることがなければ常に正しい判断ができる。
(圭吾)お前も全部知ってたのか?・
(ドアの開閉音)
(廖)彼には気の毒なことをした。
お前を追い出すつもりが結果自分を追い詰めることになるとは。
(武雄)おう。
いらっしゃい。
(由紀子)ちょっと舞。
ここにはもう来るなって言ったでしょ?ごめん由紀子。
どうしても圭吾と話したいことがあるの。
(武雄)おい。
圭吾。
どういうことなの?あなたがお母さまに廖社長を紹介したって。
いったいどういう?
(圭吾)航太を追い落としたかった。
えっ?
(圭吾)でも俺の安易な考えで小館を廖に乗っ取らせてしまった。
わびてもわびきれない。
(圭吾)舞のこと守るとか言っときながら俺とんでもないことしてしまった。
俺にはもうそんなこと言う資格なんてない。
ホントに…。
ホントにすまなかった。
圭吾。
もしかしてあなたは全部知ってたの?知ってて私たちを。
あと1つ2つ大きな仕事をして株が値上がりしたところで小館興産を売り飛ばす。
それで小館はこの世から消えてなくなる。
これでお前の家もばらばらだろ。
航太。
うちはどうでもいい。
私たちはどうなってもいい。
航太が小館を恨むのならそれが私たちの贖罪だから。
だけど航太は彩ちゃんや圭吾を傷つけた。
お父さんや美樹先生まで巻き込んで。
それでもまだ続けるの?そんなことして夏帆ちゃんがホントに喜ぶと思うの?ねえ。
航太。
14年間俺はそのときのことだけを考えて生きてきた。
夏帆の命をもてあそび俺をこの世のどん底に突き落とした小館が俺を恨みながらこの世から消えていく日を。
このとき私は航太の本心に気付くことができなかった
もし気付けていたら…
この先の不幸な事件は起こらなかったのかもしれない
2014/08/15(金) 13:30〜14:00
関西テレビ1
碧の海〜LONG SUMMER〜 #35[字][デ]【破滅への道…見失った魂の行方】
彩(米山実来)を守るため、航太(徳山秀典)との偽装結婚を受け入れた舞(奥菜恵)。圭吾(尾形貴弘)はこの結婚が航太の企んだものと確信するが、舞は真実が告げられず…
詳細情報
番組内容
舞(奥菜恵)を傷つけるために強引に押し倒す航太(徳山秀典)。しかし、航太の憎しみごとすべてを受け入れようとする舞に、何も出来ず立ち去る。そんな航太の姿に無力感を募らせる舞…。
翌朝、舞は1人で、14年前に航太と擦れ違い、約束を果たせなかった浜辺に赴く。するとそこには、航太が寂しげに佇んでいた。舞は航太に2つのビーチグラスを見せる。14年前、舞が浜辺に来ていたことを初めて知る航太。
番組内容2
もしあの時、もう少しだけでも待っていたら…。運命のいたずらに心が揺れる航太…。
そんな中、東京では祥子(杉田かおる)が勲(板尾創路)との離婚に向け、心を固め始めていた。これ以上、勲がそばにいればもっと苦しむだけ。いっそのこと「小館興産」から勲を追い出してしまおうと圭吾(尾形貴弘)に相談を持ちかける祥子。一方の圭吾は、航太への嫉妬心に押しつぶされそうになっていた。
番組内容3
圭吾は、祥子の要望とともに、航太の追放を廖(升毅)に持ちかけてしまい…。
出演者
小館 舞:奥菜 恵
新垣航太:徳山秀典
高峯圭吾:尾形貴弘(パンサー)
上原美樹:遊井亮子
廖麗華:上野なつひ
・
小館祥子:杉田かおる
廖金明:升毅
・
新垣晴雄:木村祐一
小館 勲:板尾創路 ほか
スタッフ
【企画】横田誠(東海テレビ)
【原案】倉科遼
【脚本】武田有起
【演出】星田良子
【企画プロデューサー】服部宣之(東海テレビ)
【プロデューサー】松本圭右(東海テレビ)
仲良平(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)
坂本直彦(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)
浦井孝行(国際放映)
河角直樹(国際放映)
スタッフ2
【メインテーマ】S.E.N.S.
【音楽】森英治
【主題歌】「消せない約束」fumika(Island Roots)
【制作】東海テレビ
吉本興業
国際放映
ご案内
東海テレビ昼ドラをもっと知りたい方に!
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【公式サイト】http://tokai−tv.com/aonoumi/
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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