(平祐)花子さんどこ行ったんだ?どこにもいないぞ。
翻訳の仕事を完成させた花子がいなくなってしまいました。
(英治)かよさん!
(かよ)お義兄さん。
こんな時間にどうしたですか?花子来てませんか?いいえ。
(蓮子)えっ?はなちゃんいなくなったんですか?すみませんが連絡があったら教えて下さい。
(戸が閉まる音)
(浪子)早まった事考えなきゃいいけどね。
えっ…。
英治さん!はい。
私も一緒に捜します。
すみません。
・「これからはじまる」・「あなたの物語」・「ずっと長く道は続くよ」・「虹色の雨降り注げば」・「空は高鳴る」・「眩しい笑顔の奥に」・「悲しい音がする」・「寄りそって今があって」・「こんなにも愛おしい」・「手を繋げば温かいこと」・「嫌いになれば一人になってくこと」・「ひとつひとつがあなたになる」・「道は続くよ」父さん!おお…。
花子まだ戻ってませんか?ああ。
僕が目を離したりしなければ…。
おばさんナミダさんのお話して!僕はみみずのフト子さんの話がいい!はなちゃん!花子さん!心配したよ…。
(花子)早くに目が覚めてしまって…散歩に行っただけよ。
そしたらこの子たちに…。
早くお話聞かせて!早く早く!おばさんお願い!お願い!「それでも雲は勇ましくこう言いました。
『下界の人たちよ。
私は自分の体がどうなっても構わない。
あなたたちを助けよう。
私は自分のいの…自分の命を…あなたたちにあげよう』」。
おばちゃんどうしたの?ごめんなさい…。
続きはまた今度ね。
ありがとう。
またね!今日は歩君どうしたんだろう?いないね。
英治。
ちょっと。
花子さんまで失っていいのか?散歩に行っただけだと言っていたが本当だと思うか?郁弥が亡くなった時私は郁弥のそばに行きたいと願った。
花子さんの気持ちはよく分かる。
僕にも分かります。
だったら花子さんとちゃんと話をしろ。
お前だってつらいのは分かってる。
しかし花子さんの悲しみを受け止めてやれるのはお前しかいないんだぞ。
歩が死んだのは誰のせいでもないんだ。
僕を置いて一人で歩のところに行こうとしたんじゃない?海に連れていけばよかった…。
歩…あんなに海に行きたがってたのに…。
晴れたら行こうねって約束したのに…私が破ってしまって…。
仕事なんかしないで…海に行けばよかった…。
行きましょうよ…。
これから海に行きましょう。
ねえ。
行きましょう。
もうここに来る事もないと思ってたわ。
思い出なんてつらいだけだもの。
もっとたくさんしてやれた…。
仕事なんてしないでもっとそばにいてやればよかった。
もっと私がちゃんと見ていれば歩ちゃん…あんなに早く天国に行く事もなかったのに…。
花子さん!そんな事ないって!私みたいな母親のところに生まれてこなければ歩はもっと幸せになれた!私の子になんか生まれてこなければよかったのに!花子さん!それは違うよ!歩言ってたんだ。
「神様に頼んだ」って。
回想
(歩)神様と雲の上から見てたんだ。
そしたらお母ちゃまが見えたの。
(吉太郎)雲の上から?お母ちゃま英語のご本を読んだり紙にお話を書いたり忙しそうだったよ。
でも楽しそうだった。
だから神様に頼んだの。
「僕はあの女の人のところに行きたいです」って。
歩がそんな事を…?その時は信じられなかったよ。
歩は…君に似て想像の翼を広げる子だから。
でも今は信じる。
歩は本当に君を選んでこの地上にやって来てくれたような気がするんだ。
君は歩が選んだ最高のお母さんじゃないか。
はなちゃん!てっ…。
回想
(歩)僕分かったよ。
雲はね雨を降らせて消えちゃったあと虹になるんだよ!そうね。
お別れにお空の虹になったんだ。
英治さん。
私もっと忙しくなってもいい?えっ?これからすてきな物語をもっともっとたくさん子どもたちに届けたいの。
歩にしてやれなかった事を日本中の子どもたちにしてあげたいの。
もちろん。
大賛成だよ。
はなちゃん…。
歩…。
ありがとう…。
花子は書き始めました。
歩に話してやったお話を思い出しながら。
「夕立のあった場所一帯に美しい美しい虹が雲のための凱旋門のようにアーチを作り天にあるだけの輝いた光線が虹のアーチに色をつけました。
自分の命を消してまでも人間のために尽くした大きな雲の愛の心が別れの言葉として残した挨拶はその虹だったのです」。
ごきげんよう。
さようなら。
(2人)おはようございます。
今日の「あさイチ」は収録です。
2014/08/15(金) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 花子とアン(119)「海にかかる虹」[解][字][デ]
花子(吉高由里子)の姿が見えなくなり、英治(鈴木亮平)は心当たりのある場所を探し始める。宮本家に来た英治に事情を聞いた蓮子(仲間由紀恵)も一緒になって探すが…
詳細情報
番組内容
花子(吉高由里子)の姿が見えなくなり、英治(鈴木亮平)は心当たりのある場所を片っ端から探し始める。宮本家を訪れた英治から事情を聞いた蓮子(仲間由紀恵)は、浪子(角替和枝)の言葉に背中を押され、英治とともに花子を探す。探しあぐねた二人が家に戻って来たところへ、子どもたちに囲まれた花子が戻って来る。花子は、英治より先に目が覚めて散歩に出かけていたと話す。その様子を見ていた平祐(中原丈雄)は…
出演者
【出演】吉高由里子,仲間由紀恵,黒木華,鈴木亮平,中原丈雄,【語り】美輪明宏
原作・脚本
【原案】村岡恵理,【脚本】中園ミホ
音楽
【音楽】梶浦由記
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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