まだ間に合う!土曜ドラマ「芙蓉の人〜富士山頂の妻」 2014.08.15

富士山の裾野に広がる町御殿場。
明治時代ここへ愛する夫のために命懸けの覚悟でやって来た一人の女性がいた。
(千代子)ねえ園子。
富士山よ。
お父様とお母様が登る山よ。
彼女は後に芙蓉の人と呼ばれた。
冬の富士山頂で気象観測を行う。
野中到は何度も山に登りその実現のために一人努力していた。
(和田)気象観測装置一式を中央気象台から貸与する事になりました。
野中観測所国を挙げて応援します。
(到)ありがとうございます。
誰もなしえなかった富士山頂の越冬観測。
成功すれば到の挑戦が国に認められる。
千代子はそんな到を見守りそして支えになりたいと強く願う。
観測所を建てるため到が御殿場へと旅立つ朝。
千代子は到を見送る事しかできなかった。
主婦が長く家を空ける事は許されなかった時代。
しかし…。
到さんのお仕事のためどうかこの千代子を御殿場にやって下さいまし。
お願いします!必ず…必ずお役に立ちます。
(とみ子)到を頼みますよ。
おっ!あっ!何だ着いたのか。
「何だ」ってもう…。
無事に着きました。
ついでにこれ女房に渡してもらえますか。
千代子と到の御殿場での二人三脚が始まった。
そんな日々の中千代子はひそかにある計画を練っていた。
私は主人の後を追って富士山に登るつもりです。
どうか與平治さんの胸の奥だけにしまっておいて下さいませ。
(與平治)だけんどよ…。
とにかく今は観測所の完成を待たないと。
富士山頂での建設工事は過酷ながらも強力たちの熱意によって着実に進んだ。
(熊吉)万歳!
(一同)万歳!野中観測所完成。
では行ってきます。
福岡までは長旅ずら。
どうぞ気ぃ付けて。
今度会う時は奥さんが山ん登る時ずら。
千代子は到を追って山に登る最後の準備のために娘を連れて実家へと向かった。
(糸子)まあ千代子!
(只圓)お前がか?到さんと富士へ?妻が夫を手伝うのは当たり前の事ですけん。
到さんがよう承知したものたいね。
あの人は私たちは東京に帰ったものと思うています。
あなた到さんに黙って来たとね?園子の事は心配せんでよか。
ちゃんと面倒ば見てやるけん。
千代子が富士に…。
ですから言ったのですよ。
(勝良)女の身で冬山など死にに行くようなものだ。
(糸子)あなた覚悟はあるとね?我が子ば置いていく覚悟。
将来この子に「お母様は何もできなかった。
あなたの面倒見るしかなかったからよ」とそげなふうに言うのは。
それよりも「お母様はお父様と一緒に闘ったのよ」とそうこの子に言いたい。
行ってまいります。
園子…。
ごめんね。
千代子はいよいよ富士山頂へと向かう。
愛する夫のもとへたどりつき夫婦で共に生きて戻るために。
自然の厳しさをも恐れぬ千代子の強い愛がこの山頂に奇跡をもたらす。
2014/08/15(金) 04:00〜04:05
NHK総合1・神戸
まだ間に合う!土曜ドラマ「芙蓉の人〜富士山頂の妻」[字]

明治28年、冬の富士山頂での気象観測に臨む野中到(佐藤隆太)とその妻、千代子(松下奈緒)。夫の身を案じた千代子は同行して支えようと決意を固め愛娘を両親に預ける。

詳細情報
番組内容
明治28年、前人未踏の冬の富士山頂での気象観測に臨む野中到(佐藤隆太)とその妻、千代子(松下奈緒)。ただ一人山頂で越冬しようとする到だが、千代子は夫の身を案じ、自らも同行して支えようと決意する。姑のとみ子(余貴美子)らは反対するが、千代子の思いは変わらない。観測所を建設する到を御殿場で手伝ったあと、福岡の実家に愛娘を預けに向かう。そして到を追い富士山頂へ出発した千代子は一歩ずつ夫へと近づいていく。
出演者
【出演】松下奈緒,佐藤隆太,三浦貴大,勝村政信,苅谷俊介,市毛良枝,堀内正美,平田満,余貴美子,【語り】益岡徹
原作・脚本
【原作】新田次郎,【脚本】金子ありさ

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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