アンヌ王妃がバッキンガム公にわたした首かざりを取りもどしにロンドンへ向かったダルタニアンとコンスタンス。
ミレディーにダイヤを2個うばわれたものの職人オレイリーの活やくでみごとに復元された首かざり。
2人はバッキンガム公に別れを告げてフランスへもどります。
舞踏会まであと1日。
間に合うか!?ドーバー海峡をわたってフランスにもどってきたダルタニアンとコンスタンス。
(御者)失礼ですがダルタニアンさんですか?
(ダルタニアン)そうですが。
銃士隊のアトスさんからたのまれました。
パリまでお連れします。
お乗りください。
さすがアトスさんだ。
(コンスタンス)ちょっと待って。
アトスさんはどうしてここに来ていないの?わたしに言われても。
コンスタンス。
だって枢機卿のワナかもしれないでしょ。
アトスさんに会ったの?
(御者)ええ。
(コンスタンス)どんな方でしたか?背は高かったな。
ほらまちがいないよ。
高いだけじゃわからないわ。
太ってました?それともやせてました?やせてヒョロ長い感じだったな。
それはアトスじゃない。
アラミスだよ。
(プランシェ)ウッキ〜!そうかしら?やせてヒョロ長い男をわたしはもう一人知っているわ。
(ロシュフォール)わたしのことかね?フッフッフッフ…。
ロシュフォール!あっ!さすがだなコンスタンス。
ちえが働く。
首かざりをわたしてもらおう。
ひきょうだぞロシュフォール!わたしちゃだめ!この女の命がおしくないのか?わたしに構わずにげて!そうはいかないよ!首かざりをわたせ!くっそ〜!いけないわダルタニアン!君の命には代えられないよ。
(アトス)ロシュフォール!いくらなんでもやり方がきたねえんじゃねえか!?待ってました!三銃士。
久方ぶりの登場だ。
やっぱりかっこいいねぇ。
(ポルトス)よっと!
(三銃士)ふんっ!それ以上近づくとこの女の命はないぞ。
(アラミス)ほうずいぶんとしゃれたものをお持ちのようだがそれは火なわ銃だ。
火種を用意しなければたまが出ないことは当然ごぞんじだろうね。
火種…?君がポケットをさぐっている間にわたしは3回君ののどを突くことができる。
火種が見つかったころは君は確実に天にめされているだろう。
う〜む…。
えいっ!あっ!そりゃそりゃそりゃそりゃ〜!それっ!うっ!こいつの始末はおれがつける。
みんなは先に行ってていいぞ!もうだいじょうぶ。
こわかった。
ヨカッタ〜。
首かざりは?無事手に入れました。
やるもんだなこぞう!子どもあつかいはやめてください。
おれはダルならやると思ってたよ。
向こうの村でもう一頭馬を借りる手はずがついている。
今から飛ばせばあすの夕方にはパリに着くだろう。
急ぎましょう。
ウッキ〜!コンスタンス。
はい。
港で待ってる間にはまべですてきな貝を拾ったんだ。
パリに着いたらあげるからね。
ありがとうございます。
なにおまえコンスタンスをくどいてるんだよ。
いいじゃねえか。
みんなのコンスタンスなんだから。
じゃああとはよろしくたのむぞ。
パリで会おう!ダルのやつ何やってんだ。
パリへ向かうため村で馬を借りることになったダルタニアン。
でもなかなか自分の馬が決められません。
あのねより好みしている時間はないんですけど。
やっぱりあっちのほうが乗りやすいかな?
(女)お決まりになりましたか?いやなかなかむずかしいですね。
はっ!
(ミレディー)また会ったわね。
しばらくぶら下がっててもらうよ。
村も近い。
よっと!今日じゅうにはだれかが通りかかるだろう。
よいしょ!よいしょっと!あっ?ありゃりゃ足がついちまってるよ。
悪いな。
ここでちょっと待っててくれ。
もっと高い枝をさがしてくるわ。
くっそ〜!
(ボナシュー)王冠王冠王冠だ〜!ハッハハッハッハ〜!ボナシュー。
おっ!ロシュフォール様ではないですか。
こんな所できぐうですなあ。
助けてくれ。
いや〜人生不思議なもんですな。
これ見てくださいよ。
なんだと思います?知らん。
わたしねドーバー海峡をたらいで往復したっていうんで港に着いたら表しょうされちまったんですよ。
なんでも世界初だったらしいですな。
そんなことはいいからなわをほどけ!ほらほらこれ。
賞金もいただいちゃって。
まったく人生何が幸いするかわかりませんな。
ハハッハハハッ!おまえの話はどうでもいい!早くなわをほどけ!はあ〜向こうにいい枝があった。
ちょっと歩くけどがまんしてくれ。
あっ!どこ行きやがった?ああ〜!なんだこりゃ〜!あ?賞金じゃねえじゃねえか!図書券ってどういうことだよ!現金じゃねえのかよ!くぅ〜!チクショー!ついてねえな〜!ロシュフォール!消えろポルトス。
(銃声)ああ!うわ〜…。
まさかポルトスこんな森の中で死んでしまうのか!?馬をいただいていくぞ。
はっ!ちょっとちょっと!くっそ〜!乗っけてってくれたっていいじゃねえか!まったく!だいじょうぶかい?死んだのかい?死んだんだったらサイフはいただいていくよ。
なにしろ一文無しなんだこっちは。
アタタタタタタ…。
わ〜っ!はあ〜気を失ってた。
死ぬかと思ったぜ。
貝がらを集めておいてよかった。
まったく何が幸いするかわかんないね。
一方こちらはダルタニアン。
首かざりをわたしなさい。
いやだ!世話のやけるぼうやだよ。
「一難去ってまた一難」とはこのこと。
ミレディーいいかげんにあきらめろ!じゃましないで。
首かざりはわたしがいただくの。
なんちゅうしつこい女だ。
来ないで!一歩でも近づいたらこの子が死ぬわよ。
ふん!あっ!ええ〜…少しはためらってくださいよ。
待てよ!なによ!放して!この女はおれに任せろ。
先に行っててくれ。
もう!だけど…。
馬はおれのを使え。
アラミスあとはたのんだ。
りょう解した。
ダルタニアン急ごう。
急ぎましょう。
気をつけてくださいね。
一筋なわじゃいかない女ですから。
こいつに関しちゃおまえさんよりよく知ってるよ。
え?ダルタニアン!パリで会おう!はい!いいかげんおまえ国へ帰れ。
わたしの人生よ。
好きにやらせてもらうわ。
おれの知ってるおまえはみんなが言うほどの悪女じゃない。
わたし悪女って言われてるんだ。
知らなかったわ〜。
おまえにはダルタニアンを殺す気はなかった。
そんなことないわ。
おまえがその気だったらまずはいごからナイフでおそいダルタニアンの息の根を止めてから首かざりをぬすんでたはずだ。
買いかぶりよ。
(パトリック)はあ〜失礼いたします。
あの男なんとかして。
わたしはロンドンのバッキンガム公に仕えるパトリックという者でございます。
そちらの女性にはバッキンガム公から首かざりをぬすもうとした容疑と首かざりはぬすめなかったもんだからダイヤモンドを2つだけ引きちぎって持っていった容疑がかかっておりやす。
容疑をみとめるか?みとめるわけないでしょ。
申し開きはバッキンガム公の前でしていただけますかな?ご同行願いましょうか。
どうぞお連れください。
アトス!これはありがとうございます。
アトスひどいじゃない!それではレディーにたいへん申しわけないのですが規則ですのでうでをしばらせていただきます。
うでをちょいと後ろで組んでいただけますかな。
ふんっ!あ…。
すまん。
さすがアトス。
たよりになるわね。
そのかわり約束してくれ。
二度とおれたちの前にすがたを見せないと。
それは…約束できないな。
おまえのために言ってるんだ!ねえ…。
おい!大好き。
おまえ!アデュー!えいっ!
(アトス)おっ!うわっ!うおっ!ミレディー!パリで会いましょう!フッ!くっ…チクショー!ミレディー!そのころダルタニアンたちはパリへ向かって馬を走らせていました。
夜となり朝となっても走り続けパリへとう着したのはよくじつの夕方。
(親衛隊)マンステール様ダルタニアンたちがまもなくこちらへやって来ます。
(マンステール)よし!いいか!?ロシュフォール様のご命令だ。
ダルタニアンの持っているダイヤの首かざりをなんとしてでもうばうのだ!
(親衛隊)オ〜ッ!間に合いそうですね舞踏会。
このまますんなり宮殿に入れるとは思えないな。
おそらくこの先に親衛隊が待ち構えているはず。
どうやって切りぬけるんですか?何かふくろを用意してください。
3つ。
3つ?
(マンステール)待て待て待て!これ以上先に行かせるわけにはいかん!われらはアンヌ王妃の命を受けて宮殿へ参るところです。
首かざりをわたしてもらおう。
なんのことやら。
バッキンガム公から受け取った12個のダイヤのついた首かざりのことだ。
どうやらすべてごぞんじのようだ。
それ!それ!な…なんだ!?それならばしかたがない。
ではここでクイズを出そうではないか。
なんだと!?いちばん大事なものを持っているのはだ〜れだ?どういうこと?われらは君らの動きを当然予測していた。
君らのねらいは首かざり。
こういった場合だれがその首かざりを持っているのがいちばん安全か。
もっともうでの立つ男か。
しかし敵がいちばんねらいをつけるのもこの男だ。
では多少剣は使えるがまだまだ経験の浅い若者か。
それとも剣すら持たないかよわい女性か。
答えは1つ。
う〜ん…。
まあふつうはアラミスだよな。
ええ。
しかしフェイントってこともありますよ。
どういうこと?あえてノーマークのコンスタンスに持たせるっていう作戦かも。
(マンステール)そんなきけんなことするかな?もしくは間をとってダルタニアン。
うん。
それでいこう。
ダルタニアンをつかまえろ!
(親衛隊)はっ!そりゃ〜!残念でした。
(親衛隊)はあ〜。
コンスタンスだ!
(親衛隊)はっ!そりゃ〜!外れ。
(親衛隊)はあ〜。
やっぱりアラミスだ〜!
(親衛隊)はっ!そりゃ〜!ほれっ!どういうことだ!?だれも3択だとは言ってない。
答えは4番。
あそこだ。
ウッキ〜!ヒッカカッタヒッカカッタザマアミロー!しまった〜!プランシェ首かざりを王妃にとどけるんだ。
ラジャー!ウッキ〜!ウッキッキジャジャ〜ン!アッア〜ッ!プランシェ!ウキッ!アッタアッタ〜!
(ケティ)ニャオ!ケティ!ミャミャミャ〜ン。
ウッキッキッキ!マテ〜マテ〜!ミャミャミャ〜ン!
(リシュリュー枢機卿)国王陛下そろそろおしたくを。
(ルイ13世)もうそんな時間か?王妃もきれいに着かざって陛下をお待ちでございますよ。
楽しみだ。
王妃のむなもとで光るダイヤの首かざりさぞ美しいことでございましょうな。
(アンヌ王妃)ダルタニアン間に合ってくれ。
はたして王妃は無事に首かざりを身につけて舞踏会に出られるのでしょうか。
ミャミャ〜!アチョ〜!最後の最後まで気を持たせるねぇ。
ミャッ!
(ケティプランシェ)アッ!
(トレヴィル)うん?一方そのころパリへ向かってひた走るアトスポルトスミレディーロシュフォールボナシューにパトリック。
目指すは宮殿の舞踏会。
さてさて次回はすべての登場人物が一堂に会する大クライマックス!必ず見るべし!・「勇気を出して振り返ってごらん」・「そこにはきっと君の仲間がいる」・「あの時、ずっとそばにいてくれたね」・「それが君の永遠の友達」・「あの時、最後まで待ってくれた人」・「それが君の永遠の仲間さ」
本当に見たい番組を視聴者が決める企画オーディション番組…
2014/08/15(金) 00:00〜00:20
NHKEテレ1大阪
新・三銃士「首飾りの行方」[字]
アレクサンドル・デュマの傑作「三銃士」を、脚本家・三谷幸喜が連続人形活劇として新たに脚色。青年・ダルタニアンが一人前の銃士として成長していく物語。その第十九話。
詳細情報
番組内容
アレクサンドル・デュマの傑作「三銃士」を、脚本家・三谷幸喜が連続人形活劇として新たに脚色。青年・ダルタニアンが三銃士たちと出会い、一人前の銃士として成長していく物語。その第十九話。ロンドンでバッキンガム公と会い、王妃の首飾りを手に入れたダルタニアンとコンスタンス。舞踏会前日、フランスの港に戻ると“アトスの使い”と名乗る男が馬車を待機させて二人を待っていた。しかし、それはロシュフォールのわなだった。
出演者
【声】池松壮亮,山寺宏一,江原正士,瀬戸カトリーヌ,田中裕二,高木渉,戸田恵子,貫地谷しほり
原作・脚本
【脚色】三谷幸喜
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – その他
趣味/教育 – 幼児・小学生
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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