あるいは弾性力による位置エネルギーといいます。
その大きさは2分の1kで求める事ができます。
(関口)こんなもんでいいかな?はいはいはいはいはい。
なるべく固く。
グリグリ。
(垣内)こんにちは。
こんにちは。
隊長何やってるんですか?何だこれ。
ん?んっ甘くていい匂い。
これココアですね。
そうココア。
白い粉の方は小麦粉ね。
何作ってくれてるんですか?ケーキ?それともクッキー?私クッキーがいいです。
あのさ…料理番組じゃないんだから。
実験ですよ!これは。
えっこれ実験ですか?そうですよ。
この実験はあとのお楽しみという事にして…。
前回地層が堆積するっちゅう事勉強したでしょ。
勉強しました。
今回は地層が堆積したあとの運命を詳しく見ていきますよ。
テーマは「変動を記録する地層」。
うん。
クッキーも作りますからね〜。
作りませんっちゅうの。
では早速今回のキーワードを。
まずはこちら。
はい。
2つ目はこれ。
そして3つ目。
う〜ん難しそうな言葉が並んでますね。
大丈夫大丈夫。
実際に見れば分かりやすいですからね。
じゃあ最初のこれ…垣内隊員調査をお願いしちゃおうかな。
分かりました。
じゃあ今回も頑張って調査に行ってきます!行ってらっしゃいませ〜。
じゃあ!皆さ〜ん!私がどこにいるか分かりますか〜。
垣内隊員またまた神奈川県三浦半島の城ヶ島にやって来ました。
分からない時に頼れるのが顧問の先生…という訳で鎌田先生よろしくお願いします。
(鎌田)よろしくお願いします。
今回サポートしてくれるのは地層に詳しい…先生しゅう曲って何ですか?そうですね。
しゅう曲を勉強する前にまずお見せしたいものがありますのであっちの方に行ってみましょう。
はい。
何だろう?わ〜先生あれ何ですか?穴が開いてて面白い。
そうですね。
これをお見せしたかったんですよ。
へぇ〜すご〜い!ここは城ヶ島の有名な観光スポット。
岩の形が馬の背に似ている事から…今全然海の底じゃないです。
はい。
陸に出ていますけども地層が海の底でたまった訳です。
その時当然地層ですから穴なんか開いてない訳ですよね。
そうか。
そうですよね。
それがその後だんだん隆起してきて…それでこんなに大きな穴が開いたんですか?そうですね。
波の影響ってのは大きいんですよね。
ちなみに1923年の関東大震災の時にこの辺は大体1.4〜2mぐらい一気に隆起したといわれているんです。
えっ!その前は実はこの辺まで水が来ていてボートでこの中をくぐる事ができた。
そうなんだへぇ〜。
…っていうのを実感させてくれる所ですね。
そう大地は動いているんです。
で次に鎌田先生が案内してくれたのは…。
垣内さんこっちを見て下さい。
ちょっと面白そうですよね。
あっもしかしてあのぐねって曲がってる所ですか?そうですね。
あっ本当だ。
地層が大きく曲がっちゃってます。
一体どうして?こんなふうに地層が波を打つように曲がる事をしゅう曲と呼んでいます。
しゅう曲。
これまでに地層が水平にたまるというのは学習したと思いますね。
そうですね。
でこういうふうに水平にたまった地層に両側から押すように力が加わるとこんなふうに曲がりますよね。
これがしゅう曲です。
それがしゅう曲。
そしてこちらはまた大きなしゅう曲。
ほらこんなふうに曲がっているんです。
大地を動かすほどの大きな力が加わったんですね。
でも力が加わるといつもこんなふうに曲がるとは限らないんですって。
垣内さんここをちょっと見て下さい。
あっ何かサッてなってますね。
これが断層っていうやつですか?はいそうですね。
地層が割れて割れ目に沿って地層にずれが生じたものを断層といいます。
先ほどのしゅう曲と同じようにこういうふうな押しの力を受けてそれによってここが切れたという訳です。
そういうパターンもあるんですね。
そうですね。
この断層のように両側から押された結果片方が重力に逆らって上にずれたものを…ちょっと分かりづらいかもしれませんがこれも断層。
このように片方が重力に従って下にずれたものを…逆断層が押される力でできるのに対して正断層は引っ張られる力によってできる断層です。
地層っていうのは水平に堆積するだけじゃなくてこうやってちぎれてみたりとか曲がってみたりとかいろいろ個性が豊かで面白いなと思いました。
隊長調査結果を報告しますよ。
発表!ジャン。
水平に堆積した地層は長い年月の間に強い力が加わると形が変わる事があるんです。
その変化した形がしゅう曲と断層です。
しゅう曲というのは矢印の方向に両側から力が加わり続けた結果こんなふうに波のように曲がった地層の事です。
一方力が加わった結果割れ目が入ってずれてしまう事を断層といいます。
で片方が重力に従って下にずれた事を正断層といい片方が重力に逆らって上にずれた事を逆断層といいます。
そして今回の調査では見る事ができなかったんですけど断層を境に地層が水平にずれる横ずれ断層っていうのもあるんですって。
なるほど。
それぞれのずれの違いは力のかかる向きの違いって事ですな。
そうなんです。
でも隊長このしゅう曲と逆断層ってどっちも同じ押す力がかかった時にできるじゃないですか。
同じ力のかかり方してるね。
なのにある地層は曲がってある地層は切れる。
この地層の運命を分けるものって何なんですかね?あらまいいとこに気付くじゃないよ。
そのためにあっしはあの実験を準備してた訳ですよ。
あっさっきの…。
関口隊長小麦粉とココアで作った2つの地層を準備しました。
一つは…もう一つは…それぞれ…地層はどうなるんでしょうか?しゅう曲か逆断層のどっちかができるはずだよって事ですね?その予定でございます。
うんなるほど楽しみ。
じゃあやってみますか。
やってみますか。
じゃあまずは…。
ふわっとしてる方。
このふわっとしてる方からね。
じゃあ手伝ってもらって。
ここを押しとけばいいですかね。
さあどうなるか。
ゆっくりこれを…。
私の方だけですが押してみますよ。
いくよ。
あっやべえ。
いくよ。
ニョニョニョニョニョニョニョニョ…。
おっ…。
ぐいっといっちゃった。
あっぐにゃっと。
でもこれしゅう曲ですよね。
はい。
すごい!ぐにゃっと曲がってる。
ちゃんとぐにゃっといきましたねぇ。
すご〜い。
しゅう曲!しゅう曲。
…って事はこっちですね次。
さあ今度こっちはどうなるか。
じゃあまた押しときます。
いきますよ。
ゆっくりいくよ。
おっおっ…おっおっ。
うっ固め過ぎたな。
う〜ん…おっ。
おっ。
お〜!すご〜い亀裂が入った。
…って事はこれ逆断層ですね。
そういう事でございますね。
すご〜い。
ちょっと心配だったけどうまくいきましたね。
すごいです。
つまり……ができるって事ですよね?そういう事でございます。
ただしこれはあくまでも要素の一つであって実際は一つじゃないの。
もっといろいろな複雑な条件が重なってしゅう曲になったり逆断層になったりするっていう事な訳ですな。
なるほど。
ではそもそも…地球の表面は厚さ100kmほどの十数枚の固い岩盤プレートで覆われていてそれぞれが常に別々の方向に動いています。
このプレートの動きによって地層に巨大な力が加わるんです。
地層の種類や場所によって力の加わり方はさまざまです。
2つ目のキーワードは不整合。
でもこれも難しい言葉で私には何の事か分かりません。
…っていう事で先生不整合って何ですか?はい。
言葉で説明するよりも実際に見た方がよく分かると思いますのでこれから早速見に行ってみましょう。
はい。
ここにある地層を見て下さい。
お〜何かあれですね下は黒と白で上は茶色で色がはっきり分かれてますよね。
そうですね。
でも違うのは色だけじゃないですよね。
下にある白い層と黒い層の縞模様これ層理面といいましたがその層理面と上の茶色の層の層理面どんなふうになっているかもう少し見て下さい。
うん何か違いますね。
垣内隊員スケッチを始めました。
何かに気付いたようですね。
先生私スケッチを描いてみたんですけど不思議な事に気付いて。
下はこう斜めになっていて上は水平になっていて。
そのとおりですね。
層理面の方向が違いますよね。
なぜこうなったかって分かりますか?こうなってたものがこう起き上がったって事はプレートの関係なのかな?って思ったりもするんですけど。
いいとこまできてると思います。
本当ですか?今説明してきたように水平にたまった地層がプレートの動きに伴ってしゅう曲したり断層の動きに伴って傾斜したりしますね。
そのあとに地上に出て風や雨によって地表面で削られてしまう。
その上に新しい地層が水平にたまる。
この関係を…なるほどそれを不整合っていうんですね。
この2つの地層の関係は不整合。
下の地層と上の地層では堆積した年代に数百万年ほどの大きな時間の隔たりがあるんです。
そうか。
そう思うとすごいですね。
そうですね。
つまり不整合があるという事はここに大きな地殻変動といって地層を曲げたり隆起させたりする大きな作用があったという事を示している訳です。
そうか。
たった数分前と見る目が変わりました。
不整合とは地層の関係を表す言葉だというのが分かりました。
でこれさっき私が描いていたスケッチなんですけど下の地層と上の地層で堆積した年代に大きな時間差があってこの間に侵食なんかがあった時この地層の関係は不整合であるというんです。
そういう事ですな。
地層ってのは観察のしかたが分かってくると面白いでしょ?うん。
地層には過去の出来事がしっかり刻まれてるんですね。
そうなんですよ。
では最後のキーワードにいきましょうか。
はいこちらです…堆積岩とはどう違うんですか?垣内隊員はこの石見た事ないかね?よいしょと。
岩塩ですか?違う違う。
これ岩塩ではなく大理石でございます。
これ大理石なんですか?じゃああれですね。
セレブなお宅の玄関とかに使われてる石ですよね。
そうそう。
ギリシャ神殿とか知ってるでしょ?ああいうのに使ってるやつですわな。
でこの大理石は垣内隊員も知っているある岩石が変化したものなんです。
何ですか?こちらです。
石灰岩です。
あれっ石灰岩って堆積岩の一種でしたよね?そう。
どうして堆積岩が変わっちゃうんですか?新しい岩石になっちゃう訳ですね。
それを…大理石は地底から上がってきたマグマあの熱いマグマの熱に触れてこの石灰岩が変成してこうなっちゃったという事ですな。
じゃあマグマのおかげであの白くて立派なギリシャ神殿ができたっていう訳ですね。
そういう事になります。
ふ〜ん。
そしてもう一つこれも変成岩の一種なんだけども片麻岩という岩石。
片麻岩。
黒と白の縞模様でなかなか渋いですね。
そう。
日本の庭園の敷石なんかによく使われたりしますね。
この片麻岩っていうのはプレートの境界の地下深い所で高い圧力にさらされてできた変成岩なんです。
つまり変成岩にはマグマの熱で変化するものとプレートの境界で高い圧力で変化するものの2種類があるという事ですよね。
そういう事になりますね。
普通に見たら地層なんて模様にしか見えないからそれがどうしてそうなったか分かるものだなんて思ってもいなかったけど。
こうやって見方調べ方が分かると…。
面白いですよね。
随分意味の深いものというか。
私たちは岩石についてそれがどういうふうにできたのかとか組織を調べてみたり岩石をつくっている鉱物がどんなものからできてるのかって事を調べたり一つ一つ地層をひもときながら過去をどんどんひもといていく。
そうすると例えばどういう環境の次にどういう事が起きてその環境の変化に伴って例えば生物がどんな変化をしてとかそういう事を過去からずっと遡って調べていく事ができる。
ニッチに寂しく分析をした結果分かっちゃうんですね。
もう一つ私たちが心がけているのは……というふうに考えてる訳ですね。
例えば地震が起きるとかそれに伴って津波が起きるそういうのも全て地層の中に記録されていきます。
ですからそれがどれぐらい前にどの頻度で起きたかという事を一枚一枚調べながら次どれぐらい先にそういう事が起きるかという予測ができる訳ですよね。
そんな先の事なんか分かんねえさって思ってる人たくさんいると思いますがそんな事はない訳ですね。
細かい調べを積み重ねてみると見える未来がある。
石ころ見つめたら何があったかが分かるなんてね。
すごいですよね。
私も正直地層とかって面白いのかなって思ってたけど。
普通そう思うよね。
実際見に行くと「なるほど」っていう。
全然数分前と印象が変わる見る目が変わりますね。
あっそう。
だって隆起何mとか…。
するんだもんね。
波で削られて石穴開くとかすごくないですか。
この地層の関係を不整合であるといいます。
2014/09/10(水) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 地学基礎「変動を記録する地層」[字]
「地球」は私たちにとってかけがえのない存在です。その地球を、「宇宙の中の1つの星」「地球という物体」「地球の歴史」そして「環境」という視点から学んでいきます。
詳細情報
番組内容
地層は、堆積した後もそこに起こる地殻変動をさまざまな形で記録する。つまり、地層や岩石は、大きな力を受け続けると変形したり、また含まれる鉱物などが変化して新しい岩石になったりする。こうした変形構造やその観察方法を学ぶことで、山や大地を作る地殻変動のようすを調べることができる。変形構造やその観察方法を習得して「大地が動いている」ことを実感しよう。【出演】関口知宏、垣内彩未【講師】鎌田祥仁
出演者
【講師】筑波大学准教授…鎌田祥仁,【司会】関口知宏,垣内彩未,【語り】市川展丈
ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 大学生・受験
趣味/教育 – 生涯教育・資格
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