- [PR]
政治
【月刊正論】朝日新聞炎上 他社への抗議乱発が示す窮状
吉田氏はこの“加害体験”を自著「私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行」(三一書房)に詳しく書いていた。
だが、それは全くの作り話だった。
僕はその年の4月下旬、当時、拓殖大教授だった現代史家の秦郁彦氏が吉田証言に疑問を投げかける調査結果を、産経のオピニオン誌「正論」6月号(5月1日発売)に寄稿するという話を正論編集部で聞き込み、秦氏に取材した。
秦氏が直接、韓国・済州島に渡り、地元紙の記者や老人たちに会って確かめたところ、そろって吉田証言を否定したという内容で、「吉田氏の・慰安婦狩り・が全否定されたことにはならないが、本の中でかなりの比重を占める済州島での・慰安婦狩り・については、信憑性が極めて疑わしい」と秦氏は指摘した。
千葉県在住の吉田氏に面会取材を申し込んだが、吉田氏は断った。その代わり、電話で「私は事実を書いた。儒教の伝統が強い韓国では、仮に強制連行であっても、一族に従軍慰安婦がいたということは末代までの名折れであり、本当のことを言うはずがない」などと反論した。
僕は秦氏の調査結果に確信を持ち、4月30日付朝刊社会面で「加害者側の・告白・被害者側が否定」との見出しの記事を書いた。もちろん、吉田氏の反論も詳しく載せた。
関連ニュース
- [PR]
- [PR]