和風総本家スペシャル「世界で見つけたMade in Japan」 2014.08.14

旬の野菜が大好きな豆助
豆助きょうのお野菜は今が旬のあれよ
その野菜とは…
それは…
とりわけ…
そう…
その冬瓜を最もおいしくいただけるひとつが…ダシをたっぷりとしみ込ませエビのあんとあわせた…
「日本人でよかった〜」心からそう思わせてくれるこれぞ旬の味
あなた〜できたわよ
日本っていいなぁ和風総本家のお時間です
情熱の国…
大自然の宝庫…
芸術の都パリ
世界各国で大規模な聞き込み調査を敢行
いまだ知られていない異国の地で認められたMadeinJapanを求めて
そこで見つけたのは異国の人々が決して知り得ない日本の職人さんの誇りとクオリティー
そして作り手と使い手をつなぐ…
ありがとうございます
MadeinJapanを求めて最初にやってきたのはカナダ
ロシアに次いで世界で2番目に大きい実に日本の26倍もの国土面積を誇る国
その広大な国土は雄大なロッキー山脈や雪解け水でつくられた無数の湖などまさに大自然の宝庫です
19世紀中頃までイギリス領だったため英国文化の面影が色濃く残っています
早速MadeinJapanを探そうとすると地べたにあぐらをかいている人たちが
大きな駒でチェスを楽しんでいました
日本の伝統的な刺繍「刺し子」
でもどうして?
おや?頭に巻いているのは?
そうカナダの国旗に描かれているのはサトウカエデの葉
その樹液を煮詰めて濃縮すると出来上がるのが…
カナダのスーパーにはたくさんの種類のメープルシロップが並んでいます
メープルシロップを使ったお菓子も大人気
おやこんなMadeinJapanも!
そんなスーパーでMadeinJapanを尋ねると…
バンクーバーのメーカーが日本産の抹茶とレモネードをブレンドした「抹茶レモネード」
さっぱりした甘みが夏にピッタリだとか
バンクーバーの人々はメープルシロップに限らず本当に甘いものが好きなようで一人当たりのドーナッツ消費量が世界一とも言われているほど
この店には甘くないドーナッツもあるそうですが…
それがこのなぜか商品名が日本風というカレードーナッツ
その味は…?
甘い物が好きな分運動も怠らないバンクーバーの皆さん
夏は夜8時を過ぎても明るいので仕事を終えてからスポーツが楽しめます
バンクーバーからフリーウエーを走ること1時間
アメリカとの国境の町アボツフォードにMadeinJapanをたくさん持っている工房があるとの情報が
そこはログハウスメーカー
(スタッフ)すいませ〜んすごい大きなログハウスですね
さてどんなMadeinJapanなのでしょう?
丸太にホゾ穴を開ける「電動ノミ」
日本独自の刃先がとても気に入って愛用しているそうですがカナダのメーカーの製品と何が違うのでしょうか?
穴の底を見せてもらうと確かに綺麗な形に仕上がっています
そのほかにもログハウス造りに欠かせない数々の電動工具のほとんどが日本製
湿度を調整できる倉庫で大切に保管して使っています
さらに工具以外のMadeinJapanもあるそう
なんと丸太の継ぎ方がMadeinJapanというではありませんか
材木をかみ合わせコミセンを打ってつなぐ日本建築の技「追掛け大栓継ぎ」
加工が難しいとされるこの技術がなぜカナダのログハウスに使われているのでしょうか?
玉田さんはカナダに来て20年のベテランログハウスビルダー
本場のログハウスに日本の道具と技が生きていました
バンクーバーから飛行機で北西に3時間
太平洋に面したカナダ最西端の港湾都市プリンスルパート
アラスカとの国境に位置しグリズリーの保護区にもほど近いこの町にMadeinJapanを使っている人がいるそう
(スタッフ)ナグラですか?
ほかの方にも尋ねてみると…
多くの人が称賛するMadeinJapan
それはプリンスルパートから西へ8,000km
大分県宇佐市の工場で作られていました
ここで日本人のあなたに質問
この工場で作っているMadeinJapanとは何でしょう?
ヒントは次の3つ
この3つを使って作るカナダで人気のMadeinJapanとは一体な〜に?
本日の和風総本家は2時間スペシャルです大好評企画「世界で見つけたMadeinJapan」でございますえ〜今回で…あっそんなになる?人気企画ですもんね大好評をいただいておりまして初めて番組にお越しくださった大御所ゲストをご紹介しましょう石坂浩二さんですよろしくお願いします初めてだ…
(拍手)なんでも番組は大変…見てくださっているそうで
(笑い声)それぐらい綺麗だって…ではクイズのほうにまいりましょうかカナダの北部はプリンスルパートと呼ばれる港町海沿いの町ですけれどもねそこの方々が愛用しているMadeinJapanのものがありどっちだろうな?それはオーダーメードって言ってましたよね?
(神田)色が自由に選べるって言ってました…緑色のは違うんですか?塗料という話しがありました…ん〜…というイメージでいいでしょうね男性女性って比べるとどっちのほうが使うみたいなのってあるんですか?
(石坂)んー…特にない?
(宮川)わかってらっしゃる…
(笑い声)
(笑い声)そりゃ知識も経験も私が及ぶところでは当然ないんですがきょうに限っては…いや答えてない…
(笑い声)これは意外に知られてないのかもしれません海外でこれだけ評価をされて愛用されているというのをいきますよ答えをお出しください宮川さんからいきましょう
(宮川)ハハハッ…ぜんぜんわからないですもう…あの風景的なものでオール…をはい…こぐ…あの方たちが使うものという意外と日本製が優秀だとなるほどさあ続いて石坂さんいきましょうなるほどねぇ〜網…漁網とお読みしてよろしいでしょうか?
(石坂)はいあれだいたい緑色が多いんです
(神田)多いそれで右側を通してあれ…引っかけて編んでいく神田うのさんいきましょうか
(神田)はいこれつりのクルクルクルってするところここの…ここの場所リールのほうですねえっ!?ヒントの3つはどうしますか?どういうふうに使われると…
(笑い声)
豆助も知ってるアレよ
カナダの港町で愛用されているMadeinJapanとは?
まずは筒状のものを機械から突き出た棒にセットしていきます
どうやらその筒状のものは大きなボビンに透明な糸を巻いたもの
糸を引き出すと機械の下にある穴へ通しその先端をあの円盤の付いた筒に巻き付け機械にセット
糸をよく見ると8本に分かれています
機械が動き出すと上の黒いボビンの糸が下の緑のボビンに巻き取られていきます
これは何のための作業なのでしょう?
8本の糸に撚りをかけ緑のボビンに巻いていたのです
元はわずか0.2mmの細いナイロンの糸が直径0.5mmの太く強い撚り糸へ
撚った糸は壁一面にセットされそこから1本1本編み機に通されます

糸の先端を編み機にセットする作業は職人さんの手仕事
1本1本丁寧にセットしていく必要があるため途方もない時間がかかります
何より根気がいる仕事です
そしていよいよ編み機がゆっくりと動き始めました
100本ほどのナイロン糸が一斉に少しずつ編み機に通されていきます
規則正しく編まれていくナイロンの糸…
この機械の一編みごとに糸に結び目ができていきます
編み機から出てきたものを見てみると…等間隔に結び目を作って編んであります
こうしてナイロンの撚り糸で編んだものを容器に詰め込みました
するとその傍らで緑色の粉末の染料をお湯で溶き一回り大きな容器に入れます
実はこれ編んだナイロン糸に熱を加えて染め上げる特殊な染色作業
フタを閉じて40分…
鮮やかな緑色に染め上がりました
その色合いは染料の配合を変えることで異なり注文に応じた緑色に仕上げることができるそうです
おや?着色したばかりのナイロン糸を切り始めましたが一体なぜ?
ナイロン糸を編んで作ったのは何かの網
その色違いの網をつなぎ合わせます
編み機が結び目を作るように先の尖った専用の道具を使い手作業で結んでいきます
スピードと正確さそしてやはり根気強さが不可欠な熟練の職人技です
こうして色合いの異なる網を1枚につないで出来上がり
中央の列糸が出ている結び目が職人さんの手によるもの
機械とまったく変わらぬ間隔でしっかりと結んであります
ところでその網カナダで何に使われているのでしょう?
港で出会ったマクラウドさんの仕事に同行させていただきました
現場はアラスカとの国境に近い沖合
船からMadeinJapanの網をおろしていきます
大分県の工場で作られていた緑色の網
その長さは360mもあります
そうマクラウドさんは漁師
待ちに待った獲物の禁漁が明けるこの日のためにバンクーバーから船を出し漁場に近いプリンスルパートの港にやってきていたのです
お目当ての獲物は何なのでしょう?
禁漁明け早々は掛からないと言いながらも期待を胸に網をあげますすると…
鮭の中でも味がよく高級な「紅鮭」
そうこの日は鮭漁の解禁日だったのです
夏場の数か月しか漁ができないためこの日を心待ちにしていたマクラウドさん
初日から漁に出たかいがありました
それにしてもなぜMadeinJapanの網を使っているのでしょう?
それは色の異なる3つの網を繋いだもの
色が異なると魚が混乱して掛かりやすいんだそう
ナイロン糸はいつまでも透明で結び目が小さいことも漁にはいいんだそう
マクラウドさんは…
というわけで正解は…
マクラウドさんが「ナグラ」と言っていたのはどうやら「ナガウラ」のことだったようです
長浦製網所は江戸時代から9代続く老舗の漁網メーカー
北海道のサケ・マス漁の漁師さんに向けた網などを手がけてきました
海外に目を向けたのは昭和40年代
ある出来事がきっかけでした
それはアラスカから工場に届いた1通の手紙
そこには日本とカナダを結ぶ奇跡の出会いが記されていました
豆助もびっくりの出会いよ!
それはアラスカから工場に届いた1通の手紙
そう書かれていたのです
予期せぬ手紙に当時の社長も不思議がりました
発端はアラスカの漁師が港のゴミ捨て場で古い漁網を見つけたことでした
その作りのよさに感心した漁師は網に絡まっていたラベルを見て手紙を書いたのです
しかしなぜアラスカに日本製の網があったのでしょう?
早速送った漁網はアラスカの漁師たちに大評判!
以来海外への販路を広げていきました
機械化が進んでもきめ細やかな手仕事を忘れることなく念入りな品質検査を重ねて世界中から確かな信頼を得てきたのです
現在は北米・ヨーロッパをはじめ世界10か国に輸出
カナダの漁師さんに日本の職人さんの漁網作りの様子を見てもらいました
ここまでは撚りが入ってないんですよここのロールでおさえて…♪〜時間はかかりますよね半日以上♪〜
カナダの漁師さんの様子も日本の職人さんたちに見ていただきました
ナグラ製…長浦のこと?♪〜
それは漁師さんらしい短く温かなメッセージでした
♪〜ありがとうございました
(拍手)
機械だけでは到達できない極み
日本の職人さんの誠実な仕事ぶりが受け継がれていく限りMadeinJapanの漁網は世界中の海で活躍し続けることでしょう
すばらしいはぁ〜すご〜い
(拍手)ということでクイズの正解は「漁に使う網」ということで石坂さんお見事でございましたありがとうございます
(拍手)だって25年続いて…ねえ?ずっと使い続けるってほんとにいいもんじゃないとやっぱ続かないじゃないですか長浦をどうして知ったのかなっていうのは最初すごく疑問だったんですよねプロモーションしたのかなと…長浦さんがそれがね自然に流れ着いたもので
(笑い声)
続いてMadeinJapanを求めてやってきたのはスペイン
スペイン第2の都市バルセロナは地中海に面した港湾都市
160万人もの人々が暮らす芸術と産業の街です
市内には12世紀に生み出された建造物が数多く点在する一方で19世紀の前衛芸術作品も多数
アントニガウディをはじめとする著名な建築家による斬新な建物が街の景観を特別なものにしています
大聖堂サグラダファミリアは2026年完成予定
来たるべきその日に向けて目下建築中です
そんなバルセロナの名物料理といえば地中海の恵みシーフード
さまざまな魚介のうまみがふんだんに染み渡ったパエリャ
VeryGood!
この時期バルセロナのビーチは多くの人で賑わいます
まずはここでMadeinJapanを聞いてみましょう
現実を超越したストーリーに惹かれるんだそう
(スタッフ)MADEINCHAINACHAINACHAINA
あー違いましたね
なんか空手っぽくないですね
バルセロナといえばブラジルワールドカップを盛り上げたメッシやネイマールが所属するクラブチームFCバルセロナの本拠地があるだけにサッカーも盛んですが…
MadeinJapanを聞いてみましょう
(スタッフ)日本のことで知っていることを教えてください
街の本屋さんには漫画コーナーがあるほど
キャプテン翼も全37巻もれなくそろっています
スペインだけで年間2万部も出版されているんだとか
漫画はバルセロナの大人たちにも大人気
どんなところに惹かれるのでしょう?
おや!?背中には?
傘の持ち手部分が日本刀にそっくり
おや!?彼女がいたんですね?
バルセロナの街を一望できる絶景の地に建つのがスペイン語で花が咲き誇るという意味を持つ「ホテル・フロリダ」
この五つ星ホテルにMadeinJapanがあると聞き尋ねてみると…
あ〜なるほど
豆助も好きなアレに使うものよ
ステンレス製のナイフにはJapanの文字が
しかし随分としなるナイフですが…
そうこのナイフはスペイン名物の生ハムをスライスするためのもの
わざわざ日本製のナイフを使うのにはこんな理由が
日本製のナイフは味を落とさない
その極上の味を半熟の目玉焼きに絡めてどうぞ
建築大国バルセロナにはまだまだ多くの歴史的建造物が…
世界遺産を堪能するのも一興ですが…
中にはこんな驚きの建物も
三角形の角がそそり出たこちらは…
(スタッフ)うわぁ!すごい建物ですね
こちらは民間のガス会社のビル
重力に反したモダンな建物
同じガラス張りでもこちらは丸みを帯びた水道局のビル
そうバルセロナはモダン建築の宝庫
そんなバルセロナから車で北西へ4時間
パンプローナの街に着くとおや!?誰もが赤と白の服装
そうこの時期街は12世紀から続く地元の守護聖人サンフェルミンを称えるお祭りの真っただ中
赤いスカーフを巻くのは刑に処せられたサンフェルミンを忍ぶことに由来していると言われています
エンシエロと呼ばれる牛追い
闘牛場までの880mの石畳を牛と共に走り抜く行事に世界中から見物客が集まります
ウオーミングアップ中に…
確かに日本ブランド!
ほかにも至る所にMadeinJapanのスニーカーを履いている勇敢な人々がいるではありませんか!
そして朝8時牛追い祭りが始まりました
まずは坂道を12頭の牛たちが駆け上がっていきます!
おや危ない!牛も人間も必死です
ちなみに緑の服を着ている人たちが本当の牛追い
こうして闘牛場に入った牛たちは夜の闘牛に備えるそうです
パンプローナからさらなるMadeinJapanを求めて西へ向かい人口20万人のオビエドという町へ
内戦で多くの建物が消失してしまったとはいえまだまだ趣のある静かな町です
昼下がりMadeinJapanを探してとある1軒のお店にお邪魔するとおややけに高い位置から何やら注いでいるではありませんか
実はこれシードラというオビエド名物のお酒
空気に触れることで香りが増すというリンゴ酒
その香りが消えないよう一気に飲み干すのが流儀です
そんなオビエドの町にもMadeinJapanがあると聞きとある工房へ…
(スタッフ)ホセさんですか?
(スタッフ)これなんか…フォークみたいなもんです?
これフォークではないんです
豆助なら知ってるわよね?
(スタッフ)これなんか…フォークみたいなもんです?
なにやらフォークのような形のこちら
確かに「MADEINJAPAN」と刻まれていますが…これは?
スペインの伝統を支えるこれは一体?
これを作っているのはスペインから東に10,000km
千葉県市川市に工場を構える職人さんが手がけていました
(スタッフ)スペインでこんなものがあったんですけどこちらで作ってるものですか?あっそうですね
(スタッフ)月に?そんなに…
スペインで使われていることに奥さんは?
ここで日本人のあなたに質問
フォークにしては短いもんね?ねぇ?そして大きくないですからねかなり小型なものですけれども
(石坂)柄が丸いんですよねはいまあいちばんのヒントとしてはスペインのその伝統産業を支えるこれがないともうその産業は成立しないですこれスペインって言ったらもうみんなピンとくるような伝統産業なの?きますね恐らく…ですけども萬田さんそれからうのさん非常にお世話になってると思いますよ?え〜?その伝統産業でできるものはこれぐらい?いや大小ありますよこれぐらい?はい種類もたくさんありますしその大きさもたくさんあります
(神田)これだやっぱりこれだ!お世話になってるぜひ女性陣のお二人には当てていただきたいかなぁとも思いますが…答えお出しいただきましょうどうぞえー石坂さんからまいりましょう皮革作りはい革製品革…どうお使いになるのかを悩んでらっしゃったようですが…そうですね…なめしがあってあのスペインの一応伝統産業なんでどうやって使うんですかね?先が…あのフォーク状のものをそこまでは現段階では導けなかったということですね?ただ革製品に何か使う道具なんではないかというお答えですなめしですよね…はい萬田さんにも伺いましょうかそうなのよねどう説明していいかわからないただあのフラメンコとかああいうタップって言わないんですけどなんて言うんですかね?ヒールですよねで男性は…まあ男性にもこのヒールありますよね?
日本の職人さんが作るスペインの伝統産業を支える物とは一体?
まず年代物のプレス機で押されていくのが鉄の棒
一押しで一気に平らに
・1.6ぐらいの範囲におさまるように
強度を保つギリギリの薄さにプレスしたら…今度は別の機械に固定し丸いノコギリで溝をつけていきます
よく見ると斜めに削られていますがこれは製品の質を高めるため
4本の突起部分すべてが斜めに加工されました
加工されたものを見てみるとなかには突起部分が2本や1本の物も
続いてはその先端部分を削って整えていきます
緩やかなアールの形状に加工されると…次に埼玉県の熱処理工場へと移されます
先ほどの棒はカゴに並べられ870℃に熱せられた薬品の中で焼き入れ
完成品は刃物同様の強さとかたさが求められる物のよう
40分間熱したあとは…およそ200℃の薬品で冷やしたあと常温の水へ
さらにさび止めが施されました
熱処理を終えて戻ってきた棒はここからが仕上げ作業
ヤスリで先端のまだ角がたっている部分を削っていきます
ここも直線ではなくアールをつけながら
厚さ1.5mmほどの先端をそれぞれ同じ形にしかも手作業で仕上げていくには高度な技術と経験が必要
仕上げはワイヤーブラシと布製の研磨機で丁寧に磨いていきます
かくして実に精巧な菱形の刃先が完成
とても手作業とは思えぬ精巧さ
0.1mm以上の誤差は許されない刃先の間隔
その精度こそMadeinJapanの証
では一体これは何に使われるものなのでしょう?
スペイン・オビエドのホセさんの工房にお邪魔してみました
すると取り出したのは…
2枚の革を重ねたその端にあてがい打ち込んでいくではありませんか
さらに緩やかなカーブには2本の刃先のもので穴を開けていきます
海外製のものは先端が四角すいのように角張っています
どう違うのでしょう?
こちらは海外製
(ホセさん)他社のは2〜3回強く打たないと貫通しないんですしかも抜きづらい
日本製は?
(ホセさん)日本製は1回打っただけでほらスムーズに抜けます
明らかに違うのは菱形の穴の大きさ
実際に糸を縫ってもらい違いを見てみると…
海外製は穴が広がりすぎてしまっているのが分かります
というわけで正解は革に糸穴をあける道具「菱目打」でした
ホセさんはスペインオビエドでその道30年の革細工職人
5年前から日本製の菱目打を使いかばんを仕上げています
スペインの皮革産業の歴史は古く中世アラブとの交易都市として栄えたコルドバを中心に革製造に適した気候も手伝いスペイン中に広まりました
かばんブランドのルポをはじめスペイン王室御用達の高級ブランドロエベなどスペイン発のブランドが多くあります
菱目打を作る岡製作所は工場ができてまだ7年目
革細工が趣味だった岡さんが自分の欲しい道具を作るために立ち上げました
そんな岡さんをサポートしたのが…
工房の歴史も浅く使う機械のほとんどが中古の品
しかしその分いくつもの工程を手間を惜しまずに仕上げていく
そこには「本当に使いやすい道具」を作り続ける職人さんの熱い思いが込められています
そんな日本の職人さんの仕事ぶりをスペインの職人さんに見て頂きました
♪〜♪〜♪〜
(拍手)
そしてホセさんが菱目打を使う様子も日本の職人さんに見て頂きました
♪〜ああ〜ホントだ…日本製の道具は質が高いですね打ちやすいし抜きやすいんです♪〜日本製は1回打っただけでほらっ!スムーズに抜けますへぇ〜♪〜♪〜
(拍手)すごくわかるっていうか…使って頂いて…はい
ことし72歳になる工場長は引退をすることに
その技術は若い力に受け継がれ品質がさらに高まる
そんな日本の技術が海を渡り世界へと広がってくことでしょう
すごいすばらしい!
(拍手)正解は革に穴をあけるための工具という全員不正解!厳しいなオイ!
(石坂)…しようがないですどんな道具でも作る人の気持ちがこもっている道具は見て作品ですよねこれ使っている人の見たことないしね…みたいな
(宮川)奥さまがね奥さん言ってたのに目の当たりにしたらあんなに感動しちゃってねう〜ん穴あいたら…宮川さんあの…
(神田)きれいじゃないよね
(笑い声)
(笑い声)
世界で見つけたMadeinJapan
続いての舞台はフランス
首都パリは世界中から観光客が押し寄せる国際都市
昔も今も多くの人々を魅了してやまない憧れの街
♪〜
またパリはミシュランのおひざもとでもあり世界中の食通をうならせる美食の街でもあります
そのパリの人々の間で今ひそかなブームとなっているのがこちらのグルメバーガー
肉汁をたっぷりと吸ったパンの上にさまざまな具材を乗せ最後にサラダを山盛り
お店を訪れる2人に1人は注文するという人気メニュー
そんなグルメなパリっ子に早速質問
そんなパリの人たちにとってなくてはならない存在なのがパリ市内に1000軒もあると言われるカフェ
朝から晩までにぎわう市民の憩いの場
また紅茶をメインに扱う「サロンドテ」もパリの人たちに根強い人気を誇っています
バニラやバラなどの香り高いフレーバーをブレンドしたお茶を優雅にいただくのがフランス流
パリ市内にある…
早速そのお店を訪ねてみることに…
こちらはパリの6区にお店を構える老舗「サロンドテ」
由緒あるお店
ここに…
お客さんにも聞いてみました
ここで日本人のあなたに質問
パリの老舗「サロンドテ」にあるというその人気のMadeinJapanとは一体な〜に?
はいなんでもとても気持ちのいいもので自分の家にいるような気持ちにさせてくれるという女性のお話が…そういうことですね売ってない?あぁノーコメントになっちゃった売ってない?いや売ってないとは言ってないですよこのお店以外にもパリにはあるんですか?
(石坂)あるかもしれない
(宮川)このお店って限ったものではない?限ったことではないですが少しずつこういったものが広まりつつあるようです決して多くはないようですえ〜?日本では当たり前です最近ですよねこれね日本では当たり前?当たり前ですえ?
(石坂)当たり前?はいこのお答えになるものを使うというか手にするといいますかしたことない方は1人もおりませんなるほど
(石坂)どっちなんだろう?珍しく萬田さんがスラリと…最後の問題お答えをお出しくださいどうぞ違うかな…では石坂浩二さんまいりましょういやぁ全体に香りがですねどちらかというと東洋的でしょ?あぁ〜香の文化はいあら?お?人の答えに対して…
(笑い声)天下の石坂浩二さんの隣で今神田さんなんとおっしゃいました?私もそう思ったんですようん…そうですね
(笑い声)ではそのうのさんまいりましょうかはいおしぼりあぁ〜なるほど!またこれは別のアプローチですね
(神田)確かにねおしぼりね外国の方が日本に遊びにきておしぼりが出るとみんなねビックリするの確かに
パリの老舗「サロンドテ」にあるというそのMadeinJapan
おや?もしかしてこれは…?
正解は…
江戸時代旅籠などで旅人が手拭いを濡らして絞り手足を拭いたものが「おしぼり」のルーツと言われています
フランスをはじめとするヨーロッパはおしぼりではなくナプキンが主流
日本発祥のおもてなしの文化をどうしてこのお店で使うようになったのでしょう?
今ではすっかりお客さんに人気のサービスに
日本の粋な文化がパリジェンヌに心地よいひとときを…
正解「おしぼり」萬田さん神田うのさん正解です
(拍手)これはお見事でしたやった〜!女性陣がこれ…フリップをお下げいただきましょうおしぼり姉妹って…
(笑い声)いやいやいや…やっぱり海外の方はうのさん喜ばれるんですか?すごい喜ばれます
パリの街中には貴重な建造物が数多く残されています
ゴシック建築の傑作「ノートルダム大聖堂」はナポレオンの戴冠式が行われた場所…
ルイ14世が建てた「ヴェルサイユ宮殿」はフランス絶対王政の象徴…
これらフランスの威信をかけて造られた建造物に欠かせないものそれにMadeinJapanの道具が一役買っているというのです
それはこちらの重厚な建物で使われていました
実はここ凄い施設だったのです!
豆助もびっくりするすごいところよ
こちら「モビリエナショナル」はヴェルサイユ宮殿をはじめとするフランス国家が管轄する建物の家具や調度品を制作・修復する国家機関
ドウニさんはその1部門を任されている責任者です
フランスの国家機関が使っているMadeinJapanとは?
ドウニさんが見せてくれたのはハンドル部分が長く途中2か所で曲がっている変わった形の鋏
フランスの文化に欠かせない不思議な形をしたMadeinJapanの鋏
それはパリから東へ飛ぶことおよそ10,000kmのかなた…
三重県伊勢志摩にあるこちらの工房で作られていました
見たことありますよね?
一般的な鋏に比べて切れ味が鋭く何万回という刃の開閉をストレスなく行えます
でもなぜ理美容鋏を作る日本の工房にフランス文化に欠かせない特殊な鋏の依頼がきたのでしょう?
その鋏の製造工程は…初めに鋏の材料となる鋼の板を刃の大きさに切り抜きます
その表と裏を加工して鋏の刃の部分を形づくっていきます
刃の部分が成形できたら今度はハンドルの溶接
通常ハンドルは既存の形の中から選び刃と溶接します
しかしフランスからの依頼はこの形…
ありませんでした
そこでステンレスの棒材を曲げて一からハンドルの試作品作り
ベテランの職人さんも戸惑いを隠せなかったとにかく初めての挑戦
それまで作ったことのない形の鋏
そこにはフランスの国家機関と日本の職人さんをつなぐ運命の出会いがありました
豆助今いちばん大事なところよ!
日本の理美容鋏の工房になぜフランスから鋏作りの依頼が来たのでしょう?
それは2年前のこと
刃物店に勤めているという女性が1本のハサミを持って太田さんの工房を訪ねてきました
女性が手にしていたハサミはそれまで見たこともない何とも不思議な形…
聞けば日本にやって来たフランス人男性がその変わった形のハサミが作れないかと女性が勤めている店に頼みに来たというのです
そのお店では断ったものの彼女は個人的にハサミを作ってくれる工房がないか探し回っていたのです
そのフランス人男性こそ「モビリエナショナル」のドウニさんだったのです
そう思えたのは自社製品に対する絶対的な自信があったから
鋏作りで最も大事な作業が「刃つけ」と呼ばれる刃先を研いで鋭くする工程
鋭い刃物にするためには刃を強く研ぐ必要がありその証しとしてバリができます
しかし2枚の刃を重ねる鋏の場合そのバリが逆に抵抗になってしまいます
そこでその抵抗になるバリを取り除きスムーズに開閉ができるようにするのが次に行う「裏研ぎ」の工程
この「裏研ぎ」はこの道30年のベテラン職人にしかできない作業
少しでも研ぎすぎると今度は反対側にバリが出てしまいます
職人さんは砥石に当てた指先の感覚だけで鋭い刃先を作り出すのです
「裏研ぎ」をすることでまるでカミソリのような鋭い刃先に
その切れ味は片刃だけでもご覧の通り!
そして最後に理美容鋏を作る職人さんならではの仕上げ作業
漏れる光で何かを確認しているようですが…
1日に何万回も開閉する理美容鋏は使い手の負担を減らすため刃にかかる抵抗を最小限にすることが求められます
職人さんは刃を叩いてカーブを作り最小限の抵抗で切れるほんの僅かな隙間を生み出すのです
最後に2枚の刃を特殊なネジで締めれば完成です
日本の理美容鋏のノウハウが注がれたある物を切るためだけに作られたMadeinJapanの鋏それは…日本から遠く離れたパリの国家機関の工房でフランスの文化に欠かせないある物を作る作業に使われていました
そうフランスといえばアレですよね
ところで豆助こんなニッポンの数え方知ってる?
路地裏で目にする井戸
その数え方は…?
一本二本と数えます
もしよかったら覚えておいてください
フランスの文化に欠かせないある物を作る作業に使われていました
300年以上前ルイ14世の時代から国から厚い保護を受けてきた伝統的な絨毯づくりの工房
ここで織られる絨毯はベルサイユ宮殿の「王の間」やノートルダム大聖堂などフランス国家が関わる重要な建造物の数々の床を彩ってきました
鋏のハンドルが曲がっていたのは絨毯の毛先を平らに刈り込みやすくするためだったのです
この取材のほんの数日前に日本から届いたばかりだという真新しいMadeinJapan
注文から2年の歳月を経てようやく手に入れたものでした
こちらの職人さん日本製の鋏を使うのはこの日が初めてとのこと
♪〜
使い心地はいかがでしょうか…?
刃先を突き刺して模様をはっきりと見せていく伝統的な絨毯作りの技法です
実はここまで細長くとがった刃先は髪の毛を切る理美容鋏には見られないもの
日本の職人さんにお願いをして特別に刃先をとがらせてもらったそう
そのおかげで正確なカットと繊細な作業の両立が可能に
フランスの絨毯職人さんに日本の鋏作りの様子を見て頂きました
はるばる日本を訪ね鋏作りをお願いして回ったドウニさん
日本の職人さんの仕事ぶりを見て何を感じるのでしょう?
♪〜
フランスの様子を日本の職人さんに見て頂きました
自分たちが作った鋏が海外で使われている様子を見るのはこの日が初めて
とても素晴らしい鋏ですなめらかで使い心地がよく完璧な鋏です♪〜すごいなふ〜ん…♪〜
そしてフランスの職人さんから日本の職人さんへメッセージ
それは…
豆助も聞きたいわよね
♪〜
私たちが忘れかけていた日本を見つけてくれた異国の地の人々
使い手の事を思いやりより良いものを作りたい
そんな世界に誇れる日本の職人さんの魅力を海外の人たちがまた気づかせてくれました
MadeinJapanっていいなぁ
すごい!すばらしい!すばらしい!
(拍手)やっぱり刃物のイメージがあるんですかね日本のよくでもたどり着きましたよねお互いが心の底からありがとうと言い合っている姿って美しい何度見ても感動しますね
(宮川)あっそうですか…ちょっと…誰かあの〜宮川さんの座布団持って行って〜
(笑い声)ただ…いい仕事してますよ〜バッチリですよ〜
(笑い声)2014/08/14(木) 19:58〜21:48
テレビ大阪1
和風総本家スペシャル「世界で見つけたMade in Japan」[字]

世界が絶賛!ニッポンの“職人の技”▽フランスの国家機関が特注した(秘)専用ハサミ▽革細工大国スペインで活躍!下町製(秘)道具▽カナダの漁師が愛用する日本製漁網

詳細情報
番組内容
今回の舞台は、カナダ、スペイン、フランス。カナダではサーモン漁師が愛用する、あるメイドインジャパンを発見。大分県の町工場で作られる、その製品とは?この他、スペインの伝統産業を支える、フォークのような形の謎の道具や、フランスの国家機関で重宝されている異様な形のハサミなど、日本製品が続々登場。海外で愛用されている光景を初めて見た日本の職人さんの反応は?【旬の野菜】トウガン
出演者
萬田久子
東貴博
石坂浩二
宮川一朗太
神田うの

【進行】
増田和也(テレビ東京アナウンサー)

音楽
「和風総本家」テーマ曲
縁の詩(えにしのうた)
【作曲・演奏】上妻 宏光
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バラエティ – クイズ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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