頑張るぞ!
(全員)おう!4月の入社式から1か月。
社会人デビューした先輩たちに聞きました。
初めての給料は何に使いますか?今民間の企業で働いて給料をもらっている人は日本全国でおよそ…ところで10代のみんなは給料のしくみなんて考えたことありました?給料をもらう時には給与明細というものも渡されます。
それを見ると実はいろいろと見えてくることがあるんですよ。
自分が稼いだお金で暮らしていくことに憧れているプレオトナのみんな!今日は給料について徹底解剖しちゃいますよ!というわけで本日は水沢アリーちゃんと一緒に進めていきます。
は〜いアリーだよ〜。
今日はどうなるかドキドキ。
でも何でもアリー!はやるといいですね。
うんそういう気持ち。
(笑い)というわけで本日のテーマですがズバリ給料。
お給料なんですけどアリーちゃんは初めてもらった給料覚えてます?初めてもらった給料覚えてる。
えっとね私はお給料もらってそれであの家族で焼き肉を食べに行ったの。
偉い。
偉い?偉い偉い。
喜んだんじゃないっすか?お父さんも。
食べるのに必死で。
(笑い)チース!給料についても10代からいろんなメッセージ届いているよ。
はいはい見てみましょうよ。
ああなるほどね。
なるよね。
なるよね。
うん。
18歳の女性は…これ15歳男性も同じことですね…そうだよね。
まだお金を稼ぐ年齢じゃないから不安に思うこと多いんでしょうね。
私も知りたい。
あれ?でも最近いっぱいテレビ出てるから結構入ってるんじゃないんですか?やっぱりほら…
(笑い)そうまた今度。
今回取材に協力してくれたのは広島県に本部があるメガネの販売会社。
給料のしくみなどをいろいろ見せてくれたんだ。
社員の…仕事はお客さんにメガネを勧めたりフレームなどの調整をしたり。
この日もお客さんが満足するまで何度も調整を繰り返しました。
崎山さんの仕事ぶりいかがですか?お昼ごはんの休憩をはさんで働きっぱなしです。
それでは崎山さん給料をどれくらいもらっているのか見せてくださ〜い。
この会社では給料の内訳を書いた給与明細はパソコンで見られるようになっています。
中にはいくつかの項目があります。
例えばひと月どのくらい働いたかなど…そしてどのくらい給料が支給されているかという項目。
基本給というのは給料のベースとなる金額です。
また決められた勤務時間より長く働いた場合には残業代が支払われます。
そのほかに通勤にかかる費用住宅への補助などの手当が支給されることもあります。
基本給にそれら全てを合わせたものが…崎山さんの場合は…ところが崎山さんがこんなことを言い始めました。
総支給額は23万7,000円と言っていたのにどうして実際にもらえる金額は17万円に減っちゃうんですか?日本の多くの会社ではあらかじめ総支給額からいろいろなものを引いて給料を渡している。
その内訳としては国や自治体に納める…そして社会保険というものの保険料も引かれているんだ。
さらに崎山さんは会社の2階にある寮に住んでいるため寮の費用も引かれているそうなんだ。
ふ〜ん。
というわけですよ。
いやあでも分かる。
お給料見る時は全支給額の引かれたほう一番下に書いてあんのねそれが。
私の事務所は。
一番下から見るようにしてる。
期待しないようにね。
難しい言葉いっぱいありましたね。
ねえ。
ということでね2人だと難しいなって気持ちだから専門家を呼んでみたの。
じゃあ…タケチュー君。
は〜い失礼しま〜す。
お金を担当している…お金はないけど何でもアリー!お!何でもアリー!うれしい〜!それで給与明細ですけどこれはね大変奥が深い。
そうなんですか?うん。
これはね…アハハ…!
(竹田)やっぱりそう思う?ちょっとここに特別な給与明細を用意してもらいました。
どどん!ヒャダじろう。
わあ。
いいの?あいつもらってやがんな。
(笑い)それで給与明細っていうのは大体3つ内容が分かれます。
1つは…この3つです。
例えばこの勤務状況ここの欄ですねここにねいったいどれだけ出勤したのか働いたのかさらに残業どれだけしたのか。
ちゃんとここに書かれてあります。
これだけ働いたことに対してがいくら賃金として払うか。
会社それがこの支給額というここの欄です。
ということで基本給がこれだけあって今の残業手当それがこの超過勤務手当。
残業に対してこれだけのお金をさらにプラスで払いますよと。
ヒャダじろう君は電車通勤ですかね通勤手当が出てる。
7,000円くれるんだ。
7,000円もらって。
そう。
合わせて支給額22万1,210円。
やったぜ。
やった。
でこれがそのままもらえるかと思いきやそうではなくてここから何がどれだけ引かれるかというのがこの控除の欄です。
ということで例えばねまず引かれるものとして税金があるわけですね。
所得税住民税。
この所得税も所得がたくさんある人ほど税率も高いの。
お金がある人はそれだけ経済的に余裕があるわけですからその人はたくさん税金を負担してもらってお金のない人生活の苦しい人はできるだけわずかな負担で済むようにする。
なるほど。
そうやって社会全体が助け合いで成り立つ。
よいしょ。
そして給料から引かれている社会保険とは…ここの中には社会保険もあり税金もあり。
これだけ引かれますよと。
で差し引きこれからこの額を引いて最終的に残ったのが…これが振り込まれる。
いわゆる手取り。
手取りといわれるやつですね。
このさあ引かれてる保険とかっていうのは雇ってる人が決めてるお金なの?これはね…保険料なんていうのはやっぱりたくさん給料もらってる人はそれだけ保険料も高くなる。
私すごく分かったことどうぞどうぞ。
言っていい?よくさテレビ番組とかで「お前いくらもらってんだよ」「言えないよ」みたいなやり取りあるじゃん。
言えるんじゃない?鋭い!そっから逆算して。
いくらですか?それはねあの多分…なるほど。
(笑い)了解。
ちなみにちなみに給与明細って正社員オンリーですか?あこれはね給与明細っていうのは非正規の人たち非正社員の人たちにも。
派遣だったりアルバイトだったりそう契約社員とか。
パートだったり。
そういった人たちにも当然給与明細は出ますよ。
なるほど。
こらこら僕の給与明細で勝手に盛り上がらないで。
すごい…。
子供なのにもらい過ぎでしょあなたホントに。
20万円ももらって。
まあそれは置いといて。
給料のしくみさらに詳しく調べていくぞ!先ほどのVTRに登場した崎山さん。
毎月の総支給額はおよそ23万7,000円でしたよね。
崎山さんたち社員がメガネなどを売って稼いだ総額は売り上げと呼ばれます。
この会社では…一方社員は175人なのでひと月の売り上げを社員みんなで分けたとしたら1人およそ190万円。
あれ?崎山さんの給料よりずっと多いですね。
実は売り上げ全てが給料になるということではないんだ。
会社は売り上げの中からメガネの仕入れにかかる費用お店を維持するための家賃や電気代そして給料なども払うというしくみになっているんだ。
また社員1人ずつの給料は皆同じというわけではありません。
同じお店で同じ仕事をしている木原絵美さんと先輩の花咲早紀さん。
2人の基本給を比べてみると…。
先輩の花咲さんのほうが高く設定されていますよね。
これは年齢や働いている年数に応じて給料が上がるシステムがあるからなんです。
日本の多くの会社では年齢や勤続年数に応じて毎年一定の時期に給料が上がる。
これを定期昇給というんだ。
どうして年齢で給料が変わるんだろう。
社長さ〜ん教えて下さ〜い。
ところでこの会社には月々の給料以外にもお金が支給されるしくみがあるそうなのです。
例えば木原さんは去年12月会社からのそのお金で人生最大の買い物をしたそうなんです。
それがこちら。
毎月のお給料を貯めて買ったんじゃないんですね?ボーナスという言葉は聞いたことあるよね。
毎月の給料とは別にもらえる特別の手当てのこと。
社員が頑張るなどして会社全体の業績がアップした時なんかに利益の一部が社員に配られるものなんだ。
この会社では7月と12月にボーナスを支給しています。
木原さん去年12月のボーナスは?ボーナスについてこの会社の創業者平本清さんにお聞きしました。
さて木原さんにとってボーナスとは何ですか?いやあ…私も〜。
人生でもらったことあります?1回もない。
僕も1回もない。
ボーナス。
いきなり1か月分の給料もらったらどうしちゃいます?いやどうしよう〜。
う〜ん…手堅い。
(笑い)手堅くいく。
堅実。
ところで毎年春になるとニュースで春闘という言葉を耳にしたことはないかな?これは会社側と従業員側が給料をどうアップさせるかなど話し合う場のことなんだ。
そこでは「ベア」「一時金」「定期昇給」なんて言葉がよく使われるけどみんなは意味分かるかな?日本の多くの会社が今も取ってるこのシステムというのは定期昇給。
年功序列的な。
はいそうですね。
毎年給料が上がっていく。
いいな。
しかし会社の業績はもっと上がってるもっとみんな頑張ったろうともっときちっと還元してくれよといって要求をしているのがこの「ベア」。
出た!出ましたベア。
くまちゃん。
ベースアップ略してベア。
ベースアップのことか。
つまりこの階段のベースを上げる。
上げちゃうんだ。
その年だけの話じゃないんです。
上げて上げて。
しかし会社側からするとこれ全体が払ってる給料の額だとしますとこの分給料全体の額が会社にとってはゴーンと増えるわけですね。
なるほど。
しかもこうやっていったん階段を作ると来年も再来年もこれずっと続きますから会社側としてはベアを上げてしまうとなかなか下げれませんからベアではなくて定期昇給にこうやってボーナスこれをこう乗せて。
これはねあくまで一時金です。
はいはい。
ですからそれで今年はちょっと納得して下さいよと。
うん。
なるほど。
じゃあなんかボーナスっていうほうが響きいい感じするけど本当はベアのほうがノリにノッてる会社なんだ。
その従業員からするとずっとそのほうがあとあと全体がもらえるわけです。
なるほど。
定期昇給があったりボーナスが支給されたりするのは主に正社員の人。
パートや契約社員など非正規と呼ばれる働き方をしている人は給料がなかなか上がらないボーナスも出ないということが多いらしいんだ。
でも正規も非正規もみんなが頑張ったから会社の業績がアップするわけでしょ。
そうだよ。
そのとおりだ。
しかも今非正規の人たちって働く人たち全体の4割ですよ。
人が薄い時に回してるの誰だって話ですよ。
ボーナス出すんだったらみんなにボーナスあげないといけないしもしそうでないんだったら時給を上げるとかできちっとみんなにもうけは還元してほしい。
そうだよね。
再び広島のメガネ販売会社。
ある店舗で店長を務める…実はこの会社年齢による定期昇給は…でも田口さんの給料が30歳からずっと同じというわけではありません。
店舗の経営に関わる職種の人たちには売り上げや仕事の実績に応じた成果報酬というものがボーナスに上積みされることになっているんです。
ちなみに田口さん去年の12月はいくら上積みがあったんですか?この会社では売り上げアップに貢献したり新しいメガネを開発したりすれば基本のボーナスに多くの成果報酬が積みされることになります。
上一方あまり会社に貢献できなければ成果報酬の上積みは期待できません。
田口さんは何が評価されたと思いますか?これまで日本では年齢や役職が同じならば大体同じ給料というしくみを取っている会社が多かったんだ。
これは年功序列などと呼ばれている。
しかし最近では会社の業績にどれだけ貢献したかに応じて給料を決めるという会社も増えている。
「成果主義」などと呼ばれているんだ。
田口さんは会社の業績にどうしたら貢献できるのか常に考えているそうなんだ。
頑張ったら頑張った分だけお金がもらえる。
確かにそれ聞いたら頑張ろうと思うけど逆にその頑張らなかったりとか結果が出なかったら悲惨な目に遭うという結構その表裏一体と申しますか。
まさしく…竹田解説委員によると成果主義では仕事の結果が給料に反映されまた社員たちの競争意識も高まる。
一方年功序列は雇用が安定していて社員の間の差が少ないなどの特徴があるそうだ。
そうか…。
この成果主義とか年功序列っての会社に入ろうと思ってる時こうちは成果主義だよとかうちは年功序列主義だよとか教えてくれるの?基本的にはちゃんと採用面接とかいろんな就職活動をしてる時に聞けばきちっとそれはオープンに教えてくれると思いますよ。
でさらに今はね完全にこちら側だけっていうんじゃなくて大体両方合わせたようなミックスしたような特に一時期この成果主義ってものすごくブームだったんです。
みんなこちらに傾いた。
ところが今またかなり戻ってたりするわけです。
え何で何で?それはね…評価が難しい?つまりね日本企業の場合あまり社員一人一人の役割をきれいに分けずにみんなで一緒にやるっていうことが多いのでそうすると誰か1人だけの手柄というわけにいかないわけです。
そんなことしちゃうとみんな頑張ったのに何でアイツだけ?って。
「アイツばっかよぅ」って。
そうだよね。
なっちゃうよね。
じゃあみんなあげちゃえば?金がないんですな。
それやると会社がつぶれちゃいます。
そうだよね。
難しさがどちらもある。
言えないってことですね。
難しい。
次に訪れたのは東京で犬のしつけを請け負う会社。
ここでトレーナーとして働く高橋広希さんは入社3年目の24歳です。
高橋さんこれ3月分です。
ありがとうございます。
高橋さんの会社では給与明細は紙で渡しています。
この明細書見終わったらどうしていますか?ということで保管している給与明細を見せてもらうことにしました。
ファイルにきちんとしまっていますが高橋さん何の役に立つと思っていますか?番組でも25歳以下の社会人にアンケートを取ったところずっと保管するつもりだという人が3分の1ほどいたんだ。
給与明細は保管しておくとどんな時に役立つんだろう。
保管するべきなんですか?絶対保管するべきです。
絶対?捨てるなんてありえない。
考えられない。
どうしよう。
やっちまった?結構ねいつもすごい細かくして捨ててる。
人間シュレッダー。
そうそうシュレッダーみたいな感じで。
いけないことなの?もうそれは絶対保管すべきです。
どうして?捨ててる?ヒャダイン君は。
とりあえず置いてます。
すばらしい。
なんだ。
何でダメなの?なぜ保管しておくべきかというと例えば今大変問題になってるブラック企業ってありますよね。
来ましたよこれ。
よく聞く。
とりわけ多い問題の一つが残業代不払いなんですよ。
働かせるだけ働かせてしかし残業代はろくに払わない。
ひどいもんだね。
ひどいもんだね。
つまりちゃんとその問題を会社に対して突きつけなきゃいけない。
その時に貴重な証拠がこの給与明細なんですよ。
割り増し賃金がちゃんと出ているのかどうか。
または時間そのものがごまかされていないかどうか。
そういうところをきちっと自分で記録しておくべきなんです。
なるほど〜。
へえ〜。
さらにね昔消えた年金問題って大きな問題があったんですよ。
年金一生懸命毎月毎月保険料払ってるのにそうやってちゃんと年金がもらえない人がたくさん出てきた。
それをきちっとこの給与明細でちゃんと私はこれだけ払ってましたよということでこれを提示して消えた記録が復活したり年金が増えたりという人がたくさん出てきた。
じゃあさ今私23歳なんだけど70歳ぐらいまで取っとかなきゃいけないってこと?だからそれは…え〜保管する場所が困る…。
へえ。
こんなになっちゃうよ。
(笑い)さらにねこれそのまさしく問題に直結するんだけどお金のそうじゃなくてもね実はこの給与明細って会社で自分がどういうふうに歩んできたかがそれを振り返るとよく分かる。
例えばね結婚したそうすると家族手当が出る。
そんなのもらえるの?結婚したら?うん。
家を買った。
住宅手当が。
偉くなって管理職になった。
すると管理職手当が出る。
人生のいろんな節々の事がそれずっと時系列でたどっていけばもう全部そこから読み取れるわけですよ。
会社での人生が深い。
一番長いわけだからそれはねきちっと記録にとどめるというのが必要だと思いますよ。
そういうおセンチな使い方もあるんですね。
なるほど。
人生を記録しておこう。
勉強になった。
最初なんか…
(笑い)やっぱり奥が深いでしょう?奥が深い。
すごいな給与明細。
ぜひぜひ皆さんもお給料を稼ぐようになったら給与明細をねしみじみと眺めていただければと思っております。
というわけでそれではまた来週!バイバイ!バイバーイ。
給与めいさ〜い。
(笑い)そうか。
給与めいさ〜い!2014/08/14(木) 19:25〜19:55
NHKEテレ1大阪
オトナへのトビラTV「ズバリ!“給料”」[字]
今回は「給料」がテーマ。給料の明細から「人生」が見えるかも!?ボーナスって何?成果主義とは?などなど情報満載です。ヒャダインさん、水沢アリーさんとお届けします!
詳細情報
番組内容
給料ってどのようにして金額が決まるのか知っていますか? 基本給、各種手当、給料から天引きされる社会保険料や税金、さらに業績に応じてもらえるボーナス…給与の仕組みを知ると、今の社会の状況が見えてきます。不況によるボーナスカット、少子高齢化による年金負担増、終身雇用・年功序列から実力主義の時代への変化。将来、お金を稼ぐときにしっておきたい知識を、ヒャダインさん、水沢アリーさんとともにお伝えします。
出演者
【ゲスト】水沢アリー,【解説】解説委員…竹田忠,【出演】ヒャダイン,【語り】片山千恵子
ジャンル :
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バラエティ – トークバラエティ
情報/ワイドショー – ファッション
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