NHK高校講座 家庭総合「赤ちゃんってこんな生き物!」 2014.08.14

順調な妊娠ばかりではありません。
将来の妊娠のために高校生のうちから健康管理に気を付けて健康的な体をつくりましょう。
こんにちは「家庭総合」です。
今日のテーマは「赤ちゃんってこんな生き物」。
千瑛ちゃんミカリンの気持ち分かりますか?分かります。
私も赤ちゃんすごい大好きであやしてあげたいみたいな気持ちは分かるんですけどやっぱり接し方が分からないですね。
言ってくれればね。
そう話してくれないから。
成君は家事全般得意ですけども子育ての経験は?子育てに関しては全くのビギナーなんですけど。
そうだよね…青木さんは子育てはね。
(青木)うち4歳の子どもがいますけど。
もともとは子どもがとても苦手でどう接していいか分からないし。
自分に子どもができて必死で赤ちゃん時代を過ごしてきたっていう感じですね。
パパイヤさんどうでした?子育てですか?僕全くしません。
え〜!?全くしなかったです。
だっこしてって言われても怖くて「いやいいよいいよ。
落としちゃったらどうすんのよ」。
確かにけがさせちゃったら嫌だなっていう気持ちも結構分かります。
そうでしょう?やっぱ男と女でちょっと違うのかもしれないですね。
そうなんだ〜。
さあ今回はですね赤ちゃんがテーマという事で僕たちだけで話しててもちょっと心もとないので詳しい方に来て頂いております。
(岩立)こんにちは。
岩立先生いらっしゃい。
子どもの発達の研究をしている…今日は赤ちゃんとの接し方についていろいろなお話をお聞きしましょう。
先生赤ちゃんって一体何なんですか?一般的には…へぇ〜そうなんですね。
生後1年に赤ちゃんは非常に目覚ましい発達を遂げていきます。
これは月齢ごとの赤ちゃんの発達の目安です。
体の動きを見てみましょう。
最初の1か月まではあおむけのまま手足を盛んに動かします。
一方精神的にも目覚ましい発達を遂げます。
また言葉に関しては「パパ」「ママ」などの単語を話すようになります。
生後1年間というのは人生で最も速いスピードで発達していくんですね。
特にこういった体の動きというのは目に見えやすいのでこちらに目を向けがちなんですけども実は精神的に非常に成長していきます。
特にこういった人との関わりについては親の関わり方っていうのはとっても重要になります。
う〜ん。
親の関わり方がいかに大切かを示す実験を見てみましょう。
生後5か月の赤ちゃんの前にはテレビ画面が置かれています。
映し出されたのはお母さんです。
隣の部屋にいるお母さんとテレビ電話でつながっています。
お母さんが赤ちゃんをあやすと赤ちゃんは…リッちゃん。
リッちゃん。
赤ちゃんが笑えばお母さんも笑い返します。
更に赤ちゃんはご機嫌。
ここからが実験の本番です。
映像をリアルタイムのものではなく…パッと見は変わりませんがこれは今の映像ではありません。
すると赤ちゃんは…。
あれあれ?さっきまで笑っていたのに急に…赤ちゃんはテレビに映るお母さんが自分の行動に反応していない事に気付いているのです。
小さな赤ちゃんにもこんなに高度なコミュニケーション能力が備わっているんですね。
それでは大人は赤ちゃんに対してどんな関わり方をしたらいいのでしょうか?ここ埼玉県越谷市にある子育て支援施設では赤ちゃんを連れたお母さんたちがコミュニケーションについて学んでいます。
赤ちゃんね…赤ちゃんは自分の世話をしてくれる人と精神的な一体感を育みます。
それを…赤ちゃんは…あれれれ?この赤ちゃんカメラを怖がってお母さんの所に逃げちゃいました。
これは愛着が形成されているからこそ起こる行動です。
お母さんを心の底から信頼しているのです。
赤ちゃんが泣いた時にはすぐそこの場で要求に応えてられればいいけれどもそれができない事もあると思うんですね。
でもその時に「今ちょっと待っててね」「後でやってあげるね」…ていうような声をかけてあげる事が大事で。
その時間がまた愛着を深めていく事になるので声を是非かけてあげてほしいと思います。
子どもがもともと結構苦手な方でどういうふうに遊んだらいいのか声をかけてあげたらいいのか分からないけれども実際こういう所に来て遊び方っていうか教えてもらったりすると本当に大した事なくてもこんなに笑うんだとかこういうふうに我が子に触れてあげようっていう学びになります。
こんなに小さな赤ちゃんも大人の働きかけをしっかり理解しているんですね。
ちゃんとコミュニケーション取ってるんだなって。
最初のあったじゃないですか映像で。
実験?実験。
あれびっくりしたね。
自分の気持ちに反応してくれてるかどうかっていうのはあんなにはっきり分かるっていうのはすごいですね。
ちょっとずれると自分に応答してくれる事が分からなくなってしまう訳ですね。
赤ちゃんって実はいろんな事が分かっているんですね。
では改めて愛着って一体何なんでしょうか?愛着っていうとですね愛着を持つとかそういうふうに使う言葉だと思うんですがそれとはちょっと違うんですか?そうですね。
大人でも特別に好きになる事を言いますけれども子育てにおいては愛着は特別大事な意味を持ちます。
なぜ重要なのかと申しますとその時その場だけではなくて時間が経っても別の場面でも非常に長く持続していくっていう事なんです。
という事は新しい人と出会っても…。
例えば不安定な愛着を形成しますと不安定な愛着関係をそちらにまた形成してしまうんですね。
安定しているとその安定した関係を新しい人との間で形成していけるので非常に重要だといわれています。
はあ〜とても大切な事ですね。
それは。
一方赤ちゃん自身にも生まれながらにして愛着を形成する力があるんだそうですよ。
赤ちゃんっていうのは抱かれるままの存在ではなくて実は親からお世話を引き出してくるっていうようなすごい力を持っているんですね。
(足立)どういう事ですか?いろんな力が生まれているんですけども。
こちらをご覧になって頂きたいんですけども。
これ動物の赤ちゃんを示しているんですけども動物も含めて赤ちゃんっていうのはかわいい要素をたくさん持っているんですね。
体が…動物の赤ちゃんに共通のこうした特長が…あとはこのほかにもさまざまな行動が愛情を引き出してくるんですけども。
例えば泣いたりですね。
泣き声を聞くとお母さん行ってあげなくちゃって思いますし笑ってくれると皆さんも笑うほほ笑んでくれますよね。
それとかあとはお母さんをじ〜っと見つめたりですね。
あるいはお母さんが動かれるとそれを目でじっと追ったりしてあるいは抱きついてくれる。
そういうのを…親からお世話を引き出すための愛着行動を持って生まれてくるんですね。
へぇ〜。
一方…会話をする時に…これは地域や文化を問わず共通に表れてくるのでやっぱり赤ちゃんが喜ぶような事を自然に出てくる出してくるという事だと思います。
青木さんはやってました?やってましたね。
「ワンワンいるねぇ」とかそういう事ですよね。
そうですそうです。
そういうやつ。
とても恥ずかしかったですけどね。
見られてるのが。
(岩立)全然恥ずかしい事ではないんですね。
それでは皆さんやってみますか?縫いぐるみを用意してきたんですけれども。
(尾崎)犬の縫いぐるみですか?そうですね。
それではここで愛着形成の練習です。
岩立先生が赤ちゃん役4人は親の役を演じます。
トップバッターは千瑛ちゃんです。
ここに本物の犬がいると思って下さい。
私をかわいい赤ちゃんだと思って下さい。
はい。
う〜んう〜ん。
う〜んう〜ん。
はい結構です。
分かんないです。
ごめんなさい。
ちょっと戸惑いました。
分かんないですけどすごいっす。
ちょっと硬いかな。
でも目を見てちゃんと応えていましたね。
次は成君。
頑張ってきます。
じゃあ同じようにやりますので犬だと思って下さい。
はい犬だと思って。
う〜んう〜ん。
あっこれワンちゃん。
はいありがとうございました。
あっごめんなさい。
わ〜ジョンが…。
犬の名前を赤ちゃんに教えていましたね。
でも愛着形成につながったのかな?そして次は現役お母さんの青木さんです。
え〜何だろう?
(岩立)よろしくお願いします。
お願いします。
う〜ん。
うん?う〜ん。
う〜ん。
う〜ん。
ありがとうございます。
ありがとうございました。
さすがちゃんと高い声で応えていますね。
でも目力が強すぎかも。
さあ最後はパパイヤさんです。
リアルに考える。
うちの犬…うちの犬。
娘…。
はい大丈夫です。
う〜ん。
う〜んう〜ん。
はいありがとうございます。
ありがとうございます。
ちょっと今僕の中ではうまくいった感じするんですけど。
はいはいはい。
いってましたよ。
全員終了。
さあ岩立先生どうだったですか?皆さん結構お上手だと思うんですけども特にパパイヤさんのが私はしっくり来たんですね。
私に応じてくれているという感覚が一番強かったように思います。
パパイヤさんのやり取りをもう一度見てみましょう。
うん。
どうしたの?これ気になるの?赤ちゃんに対して目を合わせてすぐに言葉を返しました。
うんほら。
うわっ。
う〜ん。
あ〜よかったね。
更に赤ちゃんが喜ぶと同じように喜んで見せています。
応答性という意味では赤ちゃんが「う〜ん」と言ったら「う〜んなのね。
ワンちゃんいたのかな?どうしたのかな?」っていうふうに応じてくれるって事なんですね。
成君の場合はジョンとかいろんな話が出てきて赤ちゃんとしても何だろう?っていう思いがある…。
さてここで…青木さんと成君が愛着についての疑問を岩立先生に聞いてみました。
勉強にはなりましたけど実際に子育てって毎日何時間もず〜っと続いたりするじゃないですか。
体力的にもきついし…。
正直なかなか難しいですよね。
ずっとやり続けるという事が。
本当にそのとおりです。
私も育てた経験がありますので子育てってパステルカラーのようなものじゃないんですね。
やっぱり嫌な時もあるし憎らしい事もありますね。
子育てに前向きなお母さんたちにどんな時に赤ちゃんがかわいいと感じるかを聞いた結果です。
ほとんどのお母さんがかわいいと感じていますが…そう感じない人が多数を占めています。
子育てにおいてはこういうかわいいと思う時とかわいくないとか憎らしいと思う時が両方あるのが自然な感情だと思いますね。
あの愛着ってお母さんしか形成されないんですかね。
昔はそう言われていましたね。
母性という言葉が広まったり。
だけど今これはバツですね。
お母さんでなくてもいい訳です。
それはお父さんであってもおじいちゃんやおばあちゃんや保育士さんであってもいいですね。
ただやっぱり1人の方にまあその方中心に愛着をまず形成してそれがいろいろな人に広がっていくという意味ではまずは誰かに愛着を形成する事が大事だといわれています。
お父さんがだっこすると泣きだすとかそういうケースもよく聞くじゃないですか。
(岩立)そうですね。
それはふだんお父さんが子育てに登場しないのにいきなり出てきて抱くからじゃないでしょうかね。
じゃあ最初からとか徐々に…。
(岩立)そうですね。
成君どうでしたか?今日は。
やっぱり子育てってお母さんの仕事っていうのが…。
メインはお母さんっていうのが気持ちの中ではあったんですがやっぱり積極的にいろんな人が関わっていかないと…っていうのを聞いたのでおむつ替えたりとか男だけどやっていこうと思います。
(岩立)是非して下さい。
千瑛ちゃん。
子育てってすごい。
さっき実際に先生とやってみて頑張らなきゃどうしようって思ってたんですけどやっぱり目と目を見てちゃんとコミュニケーション取ればできるような気がしてきました。
そうですね。
そっか僕みたいな人間も変わらなきゃいけないんですね。
やっぱりね〜。
本当ですよ。
おむつ替えましょうよこれからは。
もう替えるあれはないんですけどね。
孫ですね。
孫…。
あっ孫の時はでも活躍したいですね。
それではまたお会いしましょう。
さようなら。
1歳ごろになると伝い歩きができるようになり身振りをしたり単語を話したりするようになります。
赤ちゃんは自分の欲求に応えてくれる大人に信頼感や心理的な一体感を抱きます。
この心の絆を愛着またはアタッチメントといいます。
愛着はまず1人の相手としっかり形成する事が大切です。
その後赤ちゃんは多くの人との間に愛着を広げていきます。
その事が人間関係を安定させ社会とのつながりを深めていきます。
2014/08/14(木) 14:20〜14:40
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 家庭総合「赤ちゃんってこんな生き物!」[字]

赤ちゃんは一見受け身なようで、実はコミュニケーションする大きな力があります。大人はどう接したらいいのか、考えます。【出演】パパイヤ鈴木・青木さやか・岩立京子他

詳細情報
番組内容
赤ちゃんは生まれてから1年で、心も体も大きく成長を遂げます。中でも、世話をしてくれる大人との間に育む信頼感や心の絆は「愛着(アタッチメント)」と呼ばれ、社会性の発達に強い影響を与えます。愛着を形成するために、大人はどんな風に赤ちゃんに接すればいいのでしょうか?ロールプレイを通して学びます。【出演】パパイヤ鈴木、青木さやか、足立成、尾崎千瑛、岩立京子【声】沖田愛【マンガ】和田フミ江
出演者
【ゲスト】東京学芸大学教授…岩立京子,【出演】尾崎千瑛,足立成,【司会】パパイヤ鈴木,青木さやか,【語り】沖田愛

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 生涯教育・資格
バラエティ – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:1090(0x0442)