(テーマ音楽)古きよき中国をしのばせる家々。
伝統の建物を守ってきたのは住民たちの強い愛着でした。
中国山西省の町平遙。
びっしりと屋根が連なる景観は明や清の時代から数百年間変わっていません。
町を囲む城壁です。
かつて中国の町の多くには城壁がありました。
しかし戦争や災害で姿を消し今は大変貴重なものになっています。
平遙では常に城壁の修復が行われています。
昔のままの姿で残すための努力が続けられているのです。
城壁の中にはおよそ4,000軒の家。
その中で300軒近くが歴史的な価値を持っています。
かつて中国でよく見られた伝統の家です。
4つの棟が中庭を囲んで建つ建築様式で四合院と呼ばれます。
奥の母屋を一家のあるじが使い両側の棟に家族が住みました。
四合院は再開発などで大幅に数が減りましたが平遙では今も多くが暮らしの場になっています。
四合院に住む…夫の劉広厚さんと共にこの家を大事にしてきました。
銀行を経営していた趙さんの先祖が200年前に建てた家にはとりわけ昔の面影が残されています。
趙さんのお気に入りは家の至るところにある装飾です。
代々大切に引き継いできた装飾。
芝居の名場面が描かれています。
芝居は上流階級の一番の娯楽でした。
しかしよく見ると…これは竜の彫刻なのですがその鼻先がばっさりと切り落とされています。
どうしてしまったのでしょうか?文化大革命の時代伝統的なものは革命思想に反するといわれ次々と壊されました。
趙さんの家の装飾も破壊の対象となったのです。
その時に機転を利かせたのが劉さんでした。
それは万一見つかっても薪にするつもりだったと言い逃れができる巧妙な隠し方でした。
おかげで装飾品は守られその後再び家に取り付けられたのです。
激しく揺れ動いた時代をくぐり抜けた平遙の四合院。
伝統の家への人々の思いが込められています。
2014/09/10(水) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「平遙古城〜中国〜」[字]
伝統の家並みに生きる ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲
詳細情報
番組内容
伝統の家並みに生きる ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】松平定知
音楽
【テーマ音楽】久石譲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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