目撃!日本列島「福島に生きる〜新人フラガール 笑顔がつなぐ初舞台〜」 2014.09.10

大変な戸惑いを強いられています。
では「被災地からの声」今日はこの辺で失礼いたします。
福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズ。
ここで踊り続けるフラガールは今年結成50年を迎えました。
・「アイナふくしまここから」先月高校を卒業した6人の新人がデビューを果たしました。
・「未来へ」ふるさと福島で生きる事に強いこだわりを持つ一人の新人がいました。
「フラガールになる」。
決意の裏にはある被災者との出会いがありました。
私すごいいっぱい泣いてたと思うんですけど…。
デビューまでに与えられた時間は3か月。
うまくいかずくじけそうな日々。
ふるさとに笑顔を届けたい。
福島に生きる新人フラガールの物語です。
東京電力福島第一原発から南に40km。
福島県いわき市です。
東日本大震災の津波で455人の尊い命が奪われました。
また原発事故の影響でおよそ2万人が今も市内の仮設住宅などで避難生活を送っています。
フラガールの活動の拠点…50年前町の中心産業だった炭鉱が閉山に追い込まれる中炭鉱の娘たちがフラガールを結成し観光の町へとよみがえらせました。
おはようございます。
4月10代の新人6人がフラガールに仲間入りしました。
みんなダンスの経験はあるものの本格的なフラダンスの指導を受けるのは初めてです。
入り込んできたクモをティッシュで包んで逃がしてあげる優しい女の子。
いわき出身の…
(山田)よし!OKです。
地元の工業高校を卒業したばかりです。
うまくできないいらだちをつい口にしてしまうちょっと負けず嫌いな一面も…。
フラガールの練習は想像以上に過酷なんです。
衣装の重さは2kg。
細かくステップを踏んで激しく腰を振りながら笑顔で踊ります。
練習は一日6時間以上。
深夜0時を回る事も珍しくありません。
自宅に帰って休むように言われても山田さんは仲間の練習をじっと見つめていました。
プロのフラガールとして地元いわきで生きていこうとする山田さん。
その原点は高校時代にありました。
震災が起きた3年前。
原発事故の影響で山田さんは埼玉の親戚の家に避難しました。
2週間後に戻ってきた山田さんは地元の高校に進学。
フラダンス愛好会に入りました。
(拍手)仮設住宅や老人ホームなど100か所以上で踊りを披露しました。
笑顔で踊るとみんなが元気になってくれる。
山田さんはフラダンスの魅力に取りつかれていきました。
そして高校1年の冬訪問した仮設住宅でプロのフラガールになろうと決意する出会いがありました。
私たちの学校の同じ科のOGの方がいて本当に泣いて見てくれてて何か私たちもその泣いてる姿を見て実際踊りながらも本当に涙が出てきてしまって。
「感動した」っていうふうに言って下さっていろいろその時にもお話ししたんですけどその「感動した」っていう言葉を聞いて…同世代の多くが放射能への不安から地元を離れていく中山田さんは福島に残りフラガールになりました。
デビュー公演まで1か月。
練習は更に厳しさを増していました。
腕の角度や手の開き方。
指先まで神経を届かせる細かい技術が求められます。
プロとしての技術を体にたたき込もうと練習を重ねる山田さん。
この時フラガールにとって最も大切な事を忘れていました。
思い当たる節あります?フラガールが見せる笑顔。
それは悲しみや絶望に打ちひしがれる人たちに希望を与えてきました。
50年前の…そして3年前の…フラガールはいつの時代も明るい未来が待っている事を伝えるため笑顔で踊ってきたのです。
この日は先輩フラガールに踊りを披露する合同練習。
山田さんにとって本番さながらの舞台です。
入ります。
(一同)お願い致します。
山田さんは磨いてきた技術を笑顔で表現しようと踊ります。
しかし体が思うように動かず笑顔も消えてしまいました。
フラガールになって2か月。
山田さんはプロとして舞台に立つ事の厳しさを思い知らされていました。
デビュー公演の4日前。
山田さんはある場所に向かいました。
いわき市内の仮設住宅。
2年前フラガールになると決意した場所です。
そうですね。
原発事故から3年以上たった今もふるさとを追われた人たちが避難生活を続けています。
ふるさとの人たちを笑顔にしたいとここで誓った山田さん。
あの時の気持ちをもう一度思い出したいとやって来たのです。
お久しぶりです。
ありがとうございます。
元気でしたか?元気です。
あ〜よかった。
元気ですか?この仮設住宅に住む…山田さんの踊りに涙していたあの女性です。
鈴木さんの自宅は福島第一原発から7kmの所にありました。
ふるさとに帰れずふさぎ込んでいた時笑顔で踊る山田さんに励まされました。
あの時の事本当に覚えてるんですけど私たち踊ってる一番前の席で見て下さっててそれで踊ってたら涙を流して下さってるのを見て本当にその時私たちもびっくりしたんですけどでもそれを見て私たちも感動して踊りながら泣いてる子とかもいたので。
本当にすごいうれしかったんです。
すごいいろんな事があってその時に…私すごいいっぱい泣いてたと思うんですけどでもそれが本当にうれしかったです。
だから感謝してるのは私の方です。
ありがとうございます。
これ以上しゃべったらちょっと危ないですもう。
初舞台ではたとえ拙い演技になったとしても精いっぱいの笑顔で踊り切ろうと心に誓いました。
本番2時間前。
いろんなつらい事いろいろあると思うけどそれでもやっぱり毎日笑顔で踊らなきゃいけない。
練習の成果3か月の思いをぶつけて下さい。
(一同)はい。
ありがとうございました。
会場に鈴木さんが駆けつけます。
およそ2,000人の観客が会場を埋め尽くしました。
いよいよ山田さんの登場です。
山田さん心からの笑顔です。
・「雨上がりの虹を追いかけた」・「黒い瞳に映る光を」・「大地に光を果てしない夢を」・「太陽にキスを変わらぬ瞳を」
(一同)ゴー!フラガール!
(拍手)ありがとうございました。
ありがとうございました。
はいお願いします。
2014/09/10(水) 02:59〜03:22
NHK総合1・神戸
目撃!日本列島「福島に生きる〜新人フラガール 笑顔がつなぐ初舞台〜」[字][再]

福島復興のシンボルとして、多くの人を励まし続けてきたフラガール。50周年を迎えた今年、福島で生きることを決意し、デビューを目指す新人フラガールを追った。

詳細情報
番組内容
50年前、炭鉱の街だった福島県いわき市は、エネルギー革命の波に押され、観光の街へと転換、その象徴が炭鉱の娘たちによるフラガールだった。そして、東日本大震災。フラガールは避難所や仮設住宅をまわり、地元の人の心を癒やした。多くの若者が去る中、笑顔を届けたいと地元に残りフラガールの道を歩み始めた山田結衣さん(18)。故郷への熱い思いを胸に厳しい練習に励む山田さんのデビューまでの日々を見つめた。

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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