趣味Do楽 はじめての四国遍路旅 第6回「宿坊に泊まる」 2014.09.09

(テーマ音楽)四国霊場八十八か所。
弘法大師空海が霊場を開いて今年で1,200年を迎えると言われています。
遍路の礎を築いた空海。
後の弘法大師です。
「空海の足跡を歩いてみたい」。
今多くの人々が四国の地を訪れています。
1,400kmに及ぶ巡拝の道を巡ります。
(益子)気持ちいい〜!
(信田)気持ちいいですね〜!こんにちは。
はじめてのお遍路に挑戦中の益子直美です。
信田美帆です…って益子さん今日お遍路スタイルじゃないじゃないですか!サイクリスト?見て後ろ!来島海峡大橋!もうねサイクリストには憧れのしまなみ海道なんです。
瀬戸内海に浮かんでいる島に全部橋が架かっててそれを伝っていくとなんと広島・尾道まで行けちゃうの!そんな遠くまで行けるんですか!?そうなの!今日は自転車に乗って寄り道。
寄り道です!寄り道ですか!はい!寄り道を楽しみましょう!はい!じゃあ行きますか。
愛媛県今治市と広島県尾道市の間およそ60kmを大小9本の橋で結ぶ通称「しまなみ海道」。
しまなみ海道は自転車愛好家たちが全国から集まり「サイクリストの聖地」と呼ばれる人気のルートです。
目指すは対岸の大島。
ここには「島四国」という独特の霊場があると聞いた益子さん。
サイクリングを兼ねて訪ねる事にしました。
「はじめての四国遍路旅」第6回。
始まり始まり〜。
はいでは出発進行!ヒャッホー!アハハ!そんなヒャッホーですか?一日500円のレンタサイクルで出発。
来島海峡大橋を走りおよそ4km先の大島を目指します。
ね〜!気持ちいい!海の上を走っているかのような感覚になるのが人気の秘密だそうです。
あっ巻いてる!そう渦潮です。
この来島海峡は「一に来島二に鳴門三と下って馬関瀬戸」とうたわれるように潮流の速い所として知られています。
瀬戸内随一の海の難所です。
この海域はあの村上水軍の本拠地としても有名になった所です。
そんな渦潮を眺めながら走る事30分。
目的地に到着。
人口およそ7,000の大島。
早速島四国を探します。
OK。
はい。
あ〜砂浜。
ここさっき上から見えてた所かな?きれいな砂浜だね〜。
ね〜!ほんとに。
島に降りた2人が海岸沿いを走っていると…。
「へんろ道」と書かれた道標を発見。
地元の方に島四国について聞いてみると…。
島一周ぐる〜っと回って四国一周したのと同じような御利益があると言われてる。
それ何か所かあるんですか?えっ!?ここに!?そうなの!?大島のお遍路島四国。
島に八十八か所の札所があるんです。
2人は道標に従って札所を探してみました。
何て書いてある?「岩屋寺」。
これだ。
分からなかった〜!島四国の札所は見逃してしまうほど小さなお寺。
ちっちゃくてかわいいね〜。
そうですね。
今までのお遍路と違って…いやこれは見逃しそうになりますよ。
ちょっと引っ込んでる所にあるし。
そうそう…。
すごいねご本尊不動明王様だ。
え〜!札所は大島全体に点在しています。
道標は島の至る所で見つけられるのでたどっていきましょう。
中には僅か200mしか離れていない札所もあります。
ここ48番。
48か。
どの札所も地元の人たちが手入れをし大切にお守りしています。
ヘルメットをかぶったままの事をお許し下さい。
お許し下さい。
この島四国誰が何のためにつくったのでしょうか?八十八か所中住職がいるお寺は4つしかありません。
2人はその一つ法南寺を訪ねました。
(信田益子)こんにちは〜。
ようこそお参り下さいました。
ご住職ですか?ええ。
住職は今年の4月に若いのに譲ったんですけど。
いろんな所に「47番」とかあるんですけど…。
今からちょうど200年ほど前1807年…文化4年といいますか。
そのころに毛利玄得さんという方を中心に島の人たちがなかなか…本四国八十八か所を回るのにはやっぱりここはもう難所ですからね。
海でも…急流。
あ〜。
さっき通る時ちょっとこう渦をね。
それならお大師さんのお徳を慕ってねこの島にも四国八十八か所のミニチュア版をつくろうという事で…。
それが今から200年ちょっと前になるんですけども。
200年もあるなんて。
歴史が200年あるって事ですね。
結構昔からあったんですね。
当時は大島から潮流の速い海を渡るだけでも命懸け。
そこで島の代表たちが四国に渡り八十八か所の名前や配置を調べ島独自のお遍路をつくり上げたんです。
この島四国は大島以外にも瀬戸内の島々で見られます。
しまなみ海道のサイクリングで2人は意外なお遍路を知りました。
気持ちも新たに四国八十八か所の旅を再開。
私のしてみたい事につきあってもらえますか?いいよ。
何?楽しみにしてて下さい。
え〜!何だろう。
やりたい事があったんですよ。
ほんと〜。
2人が向かったのはしまなみ海道から程近い山の上にあるお寺。
当然長い階段を上ります。
頑張って下さい。
どんくらい?あともう10段ぐらい。
益子さんあとちょっと!着いた。
やっとの思いでたどりついたのは…その昔仙人が雲と遊ぶように消えてしまったという伝説がお寺の名前の由来です。
お参りを済ませた2人は本堂隣の建物へ。
え〜っ!?泊まり?お寺に?はい。
宿坊とはお寺が運営する宿の事。
宿坊での宿泊も修行の一環です。
全員で食事をとりお勤めをする。
宿坊ならではの体験をする事ができます。
四国八十八か所の札所には宿坊を設けているお寺もあります。
泊まるには予約が必要です。
(信田益子)こんにちは〜。
お疲れさまでございました。
ようお参りで。
(信田益子)お世話になります。
まずお大師さんの身代わりであるお杖をこちらのバケツで…きれいなお水用意してますのでお大師さんの足を洗うという事でお杖の先を洗って頂きたいと思います。
わ〜っ!何ですか!?何!?このお杖をここにそのままつけますとお水が汚れますね。
そうすると次に洗う方は汚い水でお大師さんの足を洗う事になりますから直接お杖をバケツにつけずにお水を手ですくってお杖を洗うのが正式なお作法です。
あ〜びっくりしましたけどごもっともです。
宿坊にはこのようなお遍路独特の作法があります。
これも修行の一つです。
部屋へ向かいます。
どうぞお入りになって下さい。
お邪魔しま〜す。
これ開けていいんですよね?はいどうぞ。
え〜きれい!わっきれい。
すごい畳の部屋で広い!ここでも気を付けなければならない事が…。
ほんと疲れたね。
いけません。
お杖はお大師様笠にはご宝号が書いてあり大事なものですのでこちら大事なものを置く所にそっと安置して頂きたいと思います。
立てかけていいんですか?そうですね。
床の間がない場合は上座に置きましょう。
6時になりましたら食堂の方へいらっしゃって下さい。
その時は普通の格好で大丈夫ですか?食前の言葉をご一緒にお唱えいたしますのでお願いいたします。
(3人)ありがとうございました。
ごゆっくりどうぞ。
ここで突然ですが…今回はお遍路旅の宿泊情報です。
一般的なのが…アメニティーグッズが充実しほとんどのホテルでインターネットも使えます。
プライベートの時間を大切にする人にはいいですね。
中にはお遍路さん用割引プランなどを用意してるホテルもありますのでチェックしてみて下さい。
続いては遍路道沿いに多い民宿や旅館。
「遍路宿」とも呼ばれています。
最大の魅力はおもてなし。
いらっしゃいませ。
お疲れさまでした。
こちらの遍路宿では自家製野菜を使った料理が疲れを癒やしてくれます。
長期のお遍路にはうれしい洗濯機や乾燥機がある宿も多いですよ。
他のお遍路さんや女将さんとのおしゃべりなどふれあいを楽しみたい人にはおすすめです。
他に無料宿泊所などもあります。
それぞれの旅のスタイルに合った宿を選びましょう。
以上「お遍路ミニ情報」でした。
食事まで時間ができた2人は着替えて宿坊を散策する事に。
宿坊に早く到着すればゆったりした時間が過ごせます。
お〜気持ちいい。
あ〜気持ちいい。
このぬるさがいいですね。
風も吹いてきて眺めがいいし。
お風呂はできるだけ夕食の前に済ませ体を清めましょう。
宿坊のお風呂は深夜には入れない事が多いので注意して下さい。
午後6時になり夕食。
「じきどう」と呼ばれる食堂で他のお遍路さんと一緒に頂きます。
(女性)ご苦労さまでした。
どうも〜。
あっここかな?わ〜すごい。
なんか豪華。
ねっおいしそう。
仙遊寺の食事は見た目にも美しい精進料理です。
私たち僧分は頂く食事も修行のうちの一つとして捉えておりますので修行のお食事だという事で「じきじ」というふうに申し上げるんですね。
ですので決してお残しする事なく全ての命をできるだけ皆さんのあしたの糧になるように召し上がって頂きたいと思います。
一粒の米にも。
(益子信田)一粒の米にも。
(小山田)万人の労苦が込められております。
(益子信田)万人の労苦が込められております。
一滴の水にも。
(益子信田)一滴の水にも。
天地の恵みが注がれております。
(益子信田)天地の恵みが注がれております。
(小山田)今ありがたく頂きます。
(益子信田)今ありがたく頂きます。
(小山田)どうぞ召し上がって下さい。
食前の言葉も宿坊ならではの作法です。
仙遊寺では食事も修行と考え輪袈裟を着けて頂きます。
午後7時。
食事を終えた2人が向かったのは本堂。
(読経)この日月に1度の護摩祈祷が行われました。
参加は自由です。
(読経)願い事を書いた護摩木を炎に投げ入れ火の力で不動明王に届けるといいます。
護摩祈祷とは弘法大師空海が唐で身につけたとされる祈りの方法です。
(読経)錫杖と呼ばれる法具を振りながら全員でお経をあげます。
(読経)一心に振る事で煩悩をはらう事ができるそうです。
(読経)ご本尊千手観世音菩薩ご真言。
オンバザラタラマキリク。
オンバザラタラマキリク。
オンバザラタラマキリク。
不動明王ご真言。
ノウマクサンマンダバザラダンセンダマカロシャダ…。
こうして夜は更け9時には就寝。
6時。
本堂に宿泊者全員が集まりお勤めが始まります。
お勤めとはお経を唱えたり住職の話を聞く事。
宿坊ごとに異なりますが仙遊寺では全員参加が原則です。
お経をあげ終えると住職のお話です。
お参りするのもいいけども一番いいのは一人で…。
一人でしかも歩く。
その中で本当に自分の生きてきた道やなんかそれこそ考える…そういう旅になると思う。
私どの旅よりもこの旅が一番ぜいたくな旅だと思う。
更に2人は特別に瞑想も体験させて頂きました。
静かに自分の心と向き合います。
その後「あさじき」と呼ばれる朝食をとって9時に出発です。
宿坊よかった。
よかったですね〜。
私泊まるだけかなと思ってたんですけどいろいろ…護摩焚きとか朝のお説法だとか盛りだくさん。
泊まらないとああやって住職とか副住職のお話をゆっくり聞けないよね。
あとはもう精進料理も。
あっおいしかったですね〜。
すごく彩り鮮やかで本当においしかった。
今までのお寺の宿坊のイメージがガラッと変わって癒やされちゃったね。
また頑張れる力になりました。
また新たに次のお寺に行けそうです。
ではまた次回!次回!益子さんこれ知ってますか?何?何?番組の内容がよく分かるテキストです。
わっ!いいね。
皆さんもこれを持ってお遍路旅いかがでしょうか?
(テーマ音楽)2014/09/09(火) 21:30〜21:55
NHKEテレ1大阪
趣味Do楽 はじめての四国遍路旅 第6回「宿坊に泊まる」[解][字]

タレントの益子直美さんと信田美帆さんの遍路の旅。シリーズ第6回は、しまなみ海道をサイクリングして大島の「島四国」を巡り、第58番札所仙遊寺では宿坊に泊まった。

詳細情報
番組内容
益子直美さんと信田美帆さんの初めての遍路の旅。今回はしまなみ海道をサイクリングして大島に渡った。大島には「島四国」と呼ばれる島独自の「八十八か所巡り」があり、四国本土の八十八か所を巡ったのと同じ御利益があるという。この日の宿泊は第58番札所仙遊寺の宿坊。夕食に精進料理をいただき、護摩祈とうや朝のお勤めに参加した。
出演者
【出演】益子直美,信田美帆

ジャンル :
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

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