(3人)こんばんは。
さぁ「鑑定団」始まりました。
銀座のコインパーキングほんま高いですね。
映画観てねちょっとぶらぶらしてだから2時間半か3時間くらいですか。
まぁ3時間くらいね。
3時間。
普通なんぼですか?3時間やったらまぁいっても2,400円とかでしょ。
もうね1万…。
嘘だ!ほんまやがな。
嘘だよそれは。
ちょうど観た映画も『アウトレイジ』やったからもう暴れたろうかと思いましたもん。
これは田さんの祖母が関東大震災で家が倒壊し困り果てていた際本家の方から…
と言われ建てたもの。
しかしその広さたるや…
さすがにお金持ちはスケールが違います
高校時代には1年間スイスに留学しました。
その際の体験がきっかけで更に見聞を広めたいと思うようになり大学受験を決意。
他の同級生はそのほとんどが白百合女子大学へ進学するためとても珍しがられたそうです。
しかし最難関の…
そして二十歳のとき『週刊朝日』で篠山紀信さんが撮影する女子大生シリーズに応募し表紙を飾ったことにより芸能界デビュー。
これを機にクイズ番組にレギュラー出演するとその才媛ぶりに注目が集まり一躍お茶の間の人気者になりました。
ご主人のヴァイオリニスト葉加瀬太郎さんとは学生時代からの知り合いで初めてのデートでロープウェイに乗った際…
と思えたためその後も順調に愛をはぐくみ…
依頼人の登場です。
ロンドンからお越しのこんにちは。
よろしくお願いします。
ほんまきれいね昔から。
ご主人若いときはすごい痩せてましたね。
そうですか?痩せてましたね。
すごい細かったですよ。
会ったころはだいぶ痩せてたんですよ。
ですよね。
僕らもう気ついたときにはぽちゃっとされてましたけど。
私も気がついたときにぽちゃっとなってたので。
私のせいに結構されてるんですけど私何もしてないんですよ。
こちらへどうぞどうぞ。
今日は期待できるんじゃないですか。
どこから持ってきたんですか?これは家の骨董部屋みたいな感じで骨董品を入れている…。
蔵でもなく骨董部屋がある。
そうなんです。
引っ越したときにだいぶ処分しましてそのなかで残っているものを見つけて。
さぁそれではお宝拝見しましょう。
こちらです。
あら。
仏画なんですけど。
いろいろあるなかでこれを持ってきたっていうのはなにか?父が何度か広げて見せてくれたものでこれは本当にいいものだぞとずっと言っていて高級外車がこれで1台買えるぞとかって。
あるでしょ家に高級車。
ほんとに。
いやうち自動車屋だったんで高級車いっぱいあったんですけど。
1台買えるぞって言ってました。
それではご本人の評価額ですがおいくらくらいでしょうか。
父の高級外車を信じて1,000万。
1,000万!さぁまいりましょう。
オープンザプライス!あら?80万?え〜!?あれれ?もともとは鎌倉時代後期くらいに描かれた阿弥陀三尊。
生まれはたいへんいいものだと思います。
ただ江戸時代に描き直されたもの。
そうなんですか。
はい。
画面の外から2センチくらいのところその内側の部分の荒い絹が鎌倉時代くらいある絹なんですけれどもそれはもうほとんどすだれ状にしか残ってないくらいになっているわけなんです。
髪の毛に使っている群青とか菩薩の部分の緑色緑青なんかはたいへん絹を傷めるのでそこが残っているっていうことはまずありえない。
阿弥陀菩薩ともにその体の線をですねオリジナルのものより細く描き直している。
耳の部分なんかも元はもっと外側に耳があった。
めっちゃ描き直してますね。
はい。
元のままで残っていれば1,500万円くらいは評価できるものなんですけれども。
まぁでもねはっきりしましたからね。
そうですねはっきりしましたね。
車は買えないですけど。
いや80万やったら中古買えますよ。
全然買えます80万で。
どうもありがとうございました。
番組も最後まで楽しんでいってください。
(尺八)
次なる依頼人は尺八の練習に没頭しているこの方…
趣味で始めてはや30年。
現在は発表会など人前で演奏を披露することも多いため少しでも上達しようと日々練習に余念がありません。
しかし実は
えっ!?というと?
そうだったんですか。
でもいったいなぜ?
実は家でも吹きたいんですが…。
ここに来れば青野さんが快く迎え入れてくれるので尺八が好きなだけ吹けるんです。
私も76なんですがね時間がありますものですから森さんがこうして来てくれるのを本当に楽しみにしてるんです。
なるほど。
でその尺八名品とお見受けしましたが
わかりますか?これは…。
おいくらで?
値段がバレたら妻に怒られちゃうので言えません。
よほど奥さんが怖いんですね
実は森さん骨董も大好きで小遣いの範囲で自分が気に入ったものをコツコツと集めてきたそうです。
今回のお宝は2年前インターネットオークションで発見したもの。
地元に関係がありしかも
そのときは嬉しくてたまりませんでしたがあとで考えてみると…。
鑑定よろしくお願いいたします。
果たしてそのお宝とは?スタジオで拝見しましょう
依頼人の登場です。
静岡県からお越しのさぁこちらのほうへどうぞ。
怒られますか尺八。
そうですね。
難しいですね。
今日奥さんも来てるんですか?今日はねここに出ることをまだ言ってないんですよ。
え?来てますよ。
あれは青野さんの奥さんですね。
えっ!?あっいつもおじゃましてる。
奥さん迷惑じゃないですか?大丈夫ですか?はい。
誰か近所の人が観たら言いますよ奥さんに出てましたよって。
たぶん人違いじゃないかなと…。
めちゃくちゃやね。
それはもう…。
めちゃくちゃな言い訳ですやん。
今日はもう奥さん何してると思ってるんですか?青野さんと2人で出かけるとOKなんですよどこ行っても。
全部青野さんのせいにしてるでしょう。
まずは見ましょう。
え〜?え?もう簡単に落札できたんですか?ずっと待ってたんですね誰か来るかなって。
でいよいよ来ないとなりまして。
1人?1人なんです。
1人で!いくらで落札したんですか?5万円です。
これちなみに読めるんですか?なんとか。
まつおかのうけだしについてはかくべつにごしんぱいくだされまことにありがたしと。
お礼状みたいな感じなんですね。
そうですね。
まつおかっていう人もまた名前が…。
有名な人なんですか?有名な人らしいです。
有名な人を3人入れてるの怪しいですね。
いかにもこれ価値ありまっせみたいな。
ふだんどうしてるんですかこれ。
ふだんは別に…。
どこに隠してらっしゃるんですか。
あの…ある場所に。
あっそうか。
もちろんあちらのお宅ですよ。
えっ物も預けてるんですか?尺八もいろいろ何本か隠してるんでしょう?わかります?わかりますよ!
山岡鉄舟は勝海舟高橋泥舟とともに幕末三舟と呼ばれた人物で1868年戊辰戦争の真っただ中勝の使者として新政府軍の参謀西郷隆盛と面会。
勝との会談の約束を取りつけ江戸無血開城を実現。
また維新後は侍従として明治天皇に仕えあつい信任を得た。
一方清水次郎長は28歳のとき地元清水で一家を構えると最盛期には1,000人余りの子分を抱え東海一の親分とうたわれた侠客である
一見まったく接点がなさそうだがいったいいかなるつながりがあったのだろうか?その出会いは1868年に起こった咸臨丸事件に始まる。
江戸開城後なお徹底抗戦を主張する…
幕府の艦隊8隻を率い函館へ出航。
しかしその途中咸臨丸は暴風に遭い清水港に流されてしまう。
するとここで新政府軍の攻撃を受け幕臣7名が惨殺された。
死体は海へと投げ出されたがその処理をする者は誰ひとりいない。
なぜなら新政府から…
とのおふれが出ていたからであった。
しかしそんななか次郎長は死体を引き揚げ手厚く埋葬。
これを新政府軍に咎められると平然とこう言い放った
当時駿府藩幹事役だった鉄舟はこれを耳にしいたく感服。
その後次郎長に面会すると求めに応じ死者の墓に壮士の墓と揮毫し以来2人の間に深い交流が始まったのであった。
すると次郎長は16歳も年下の鉄舟の高潔な人格に深く心酔し…
公言するようになった。
2人の間にはこんなやり取りがあったという。
あるとき鉄舟が次郎長に…
と問うと…
鉄舟もまた腹蔵ない次郎長の一本気な性格をこよなく愛したのであろう
何事にも執着せず精神が満腹の境地に達すればたとえ貧しくとも満ち足りた日々を送ることができる。
次郎長はこれをたいそう気に入り座右の銘にしたのであった。
次郎長は明治維新の後…
おそらくこれもまた鉄舟に影響を受けてのことであろう。
鉄舟と次郎長の交流は鉄舟がこの世を去るまで続きその葬儀では次郎長は降りしきる雨のなか辺りをはばかることなく涙を流し続けたという
改めて依頼品を見てみよう
この「まつおか」とは元幕臣松岡萬のことで咸臨丸事件の際は駿府藩の判事として次郎長を取り調べる立場にあった人物である。
もし本物なら2人の交流を物語る貴重な資料といえよう
ご本人評価額おいくらくらいでしょう?買ったときの10倍ですけど50万とさせていただきます。
もっと高かったらどうしますか?青野さんの家のように家に防音装置をつけて家で尺八を吹けるように頑張ります。
というか青野さんにも何かしてあげてくださいよ。
それではまいりましょうオープンザプライス!お…お〜!ありがとうございます。
120万!?青野さんの奥さん自分のことのように喜んでくれてるじゃないですか。
次郎長という人は文字が読めなかったというんでわかりやすい平仮名で全文書いてあげたんですね。
封筒の裏に貼り紙がありましてですね明治十六年の頃の手紙であると。
松岡萬という人なんですけどこの人は実は山岡鉄舟と非常に親しい人でして牧ノ原台地の開墾ですとか製塩業ですとかさまざまな事業をそこで起こします。
「まつおかかけだし」のかけだしって言葉は難しい言葉なんですけどもあるところから別のところに移動するという。
つまり急遽東京に引き返さなきゃならないというようなことが起こって清水港で次郎長が船を仕立てて東京まで送ってやったんじゃないかと。
そういうことをしてあげたので山岡鉄舟が非常に感激しておかげで早く着きましてありがとうというこの手紙を書いてやったと。
書としても非常に優れたものだと私は思っておりますし漢文で書いた漢詩ですとかあるいは古典を書いたものっていうのは山岡鉄舟は非常に多いんですけれどもこういう手紙っていうのはまれなんです。
歴史の材料としても大事なものなのでこれからも長く大事にとっておいていただきたいと思います。
奥さんにはどうします?報告します?報告します。
なんか知らんけど気ついたら「鑑定団」おったんやみたいな。
ここはすみません青野さん。
全部青野さんのせいということで。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
今回の舞台は今年市制60周年を迎える…
風光明美な町である。
神明神社には26の神々が祀られているがそのうちの1つ石神社には…
古くからこの地の海女にあつく信仰されてきた。
地元出身の海産物商…
1893年鳥羽湾に浮かぶ相島で世界で初めてアコヤ貝を用いた真珠の養殖に成功。
以来真珠は日本宝飾産業の中心を占めるまでになり大実業家に登りつめたのであった。
一方こちらは…
絶滅危惧種の保護にも力を入れており特にジュゴンは飼育が難しく日本ではここでしか見られないとあって大人気である。
悠然と泳ぐ魚たちを目にし心を癒やされているのは…
会場は…
さっそくいってみよう!
出張!なんでも鑑定団IN鳥羽!水族館で?水族館で。
そこからず〜っと夢を追いかけて今鳥羽水族館で?そうです。
学芸員になってからは北極で日本で初めてイッカクの撮影に成功したことも。
お宝はこちら。
作者は…
「清原雪信の掛軸」です!海の生物全部覚えてらっしゃいますよね?覚えてます。
これ作者とかまったく覚えられないみたいではっきり書いてます。
ここ見てください。
実は高知にある妻の実家のもの。
昔は造り酒屋でとても羽振りがよかったらしく数々の骨董が残されている。
義母はすべて本物と言いつつ次から次へと見せてくれ…
言われるんです。
学芸員…。
海の生物となんら関係ないですからね。
関係ないんですはい!
で今回の「出張鑑定」に出場したいと義母に相談するとこの掛軸がいちばんの名品と断言し宅配便で送ってくれた。
そして…
出場決まってから…。
本人評価額はとりあえず本物と信じ…
当初は自信満々だった義母が日に日に弱気になってしまったので今はとても心細いが…。
果たして結果は!?
ジャカジャン!
よかった〜!
やった泳いでる泳いでる!江戸時代前期の女性画家なんです。
狩野探幽に弟子がいっぱいいますけれどもそのなかに四天王と呼ばれた久隅守景という人がいるんです。
その娘なんですね。
『平家物語』の一場面小督の図なんですね。
天皇の寵愛を受けていたこの小督が平清盛の怒りに触れて佐賀の山中に身を隠した。
でそこにその天皇の命を受けた源仲国という人が探しにくる場面。
狩野派ってもっと力強い線で描く画派でもあるんですけれどもやっぱり女性ならではのやわらかさっていうのがそこに入っているなと思います。
続いては漁師一筋60年の…
主に何をとってらっしゃいますか?ガシ?ガシラですね。
そうです。
タイ。
タイ。
伊勢湾に浮かぶ神島で漁師をしており昔民宿を経営していた頃には…
山口百恵さんの印象はどうでした?誠実である?
お宝はこちら
実はこれ海から揚がったもの。
50年ほど前叔父の船で修業していた頃のこと。
神島から二十数キロ南の太平洋沖で甘鯛漁をしていると網の中からこの皿が2枚重なって揚がってきた
ひょっとすると価値があるかもしれないと思いある人に1枚預け調べてほしいと頼んだのだが…
本人評価額は期待を込めて…
こんなにちっぽけでしかも割れた皿を50年間大事にしてきたと言うと皆大笑いするが…。
果たして結果は!?
ジャカジャン!
やった〜!
こんなものが太平洋から揚がるとは驚きましたね。
おそらく江戸へ送られる船がこの沖の太平洋で沈没したんでしょうね。
今から400年前佐賀県の唐津市の周辺にある岸岳という山のふもとで焼かれた古唐津。
その草花文。
いい風情ですね。
見込みに4つ目跡があります。
窯の中でいくつもいくつも重ね焼きした跡ですね。
それもひとつの風情。
古唐津っていうのは割れていようと焼物の表情がいいんです。
だから値打ちがあるんです。
大切になすってください。
続いては何年経っても奥さんが大好きとおっしゃる…
奥さんどこがいちばん好きなんですか?すべてです。
すべて。
特にいちばん好きなとこ。
せっかくやからこれねカメラを通じてこの距離でおいお前のことこれからもずっと愛し続けるぞって言ってください。
よろしくお願いします。
だそうです。
お宝は伊藤若冲の掛軸である。
先祖代々伝わるものでもともとは屏風だった。
しかしあまりに大きくて場所をとるため家を新築した際
押し入れの中に放り込みまして…。
40年くらい押し入れの中入ってたんです。
実は今年の初めJAの紹介で表具屋に見てもらったところいい絵なので掛軸にしたらどうかと勧められた。
しかし15万円かかるというのでためらっていると妻が
それ聞いて石井さんどう思った?そんなんならそうしようかと思って。
奥さんまたまた好きなるっていうことなかったの?いやそこまでいきません。
どないや!15万出してくれるっていうそのお母さんの気持に僕はまたそのお母さん大好きなりましたっていくかな思ったらそれは違うんですね。
本人評価額はこのくらいはしてほしいと…
自分が出したわけではないので偉そうな顔はできないが15万円もかけて掛軸にしたからにはどうか本物であってほしい。
果たして結果は!?
ジャカジャン!
う〜ん残念
努力はしてると思うんです。
若冲得意のその筋目書きというのを胸のあたり使っておりますし尾っぽの高く上がったところっていうのは非常に勉強してるんですけれども梅の枝をあしらってるんですがやはりそういうところには全然力が入ってないですね。
非常に筆がナヨナヨとしてしまっている。
ただ表具はたいへんよくできてると思います。
続いては海女になって30年の…
うちの妹はここにいてるんですけどもっと早くから…。
細い方ですか?細い方?運動量がすごいじゃないですか。
もうほんとハードですよ。
ひと夏でものすごいほんと痩せますしね。
ちょっと待ってくださいすみません。
っていうことはこの夏もっとすごかったってことですよね?そうですよ。
このひと夏で今これだけに締まった。
海に潜っていていちばん嬉しいのはそうそう獲れないアワビを見つけたときで
でっかいサザエを潜っててつかんでも出てくるときに…。
もう上がらなあかんパンパンやんか。
ぐっと飲み込むんです。
そうすると息が伸びるんですよ。
え?アワビ見たら息伸びるの?そう。
もう5秒6秒うんっとこうね…。
伸びてアワビにする。
そうですよ。
お宝は水指である。
8年前父が他界し大きな仏壇を整理していた際奥のほうから出てきたもの。
しかし父からは何も聞いておらず…
それこそアワビサザエウニの値打ちは知ってるんですけどこの骨董品だけは本当に全然わからないんですよ。
じゃあわからないお宝が来たわけですね。
そこで近所の老人会長ナカムラさんに相談したところ
そのナカムラさんが老人会の会長の。
置いておけとそれから間もなく…。
以来その価値がずっと気になっていた。
すると先日定期船乗り場に…
「お宝鑑定団」というポスターがデーンっと貼ってあったの見て。
もうこれしかすがるものがない。
本人評価額は当てずっぽうで…
今日は妹やその子供たちが大勢応援に駆けつけてくれた。
もし高ければ相当な分け前を要求されそうな気がするが果たしてどうなるのか…
8年前父が他界し大きな仏壇を整理していた際奥のほうから出てきたもの。
しかし父からは何も聞いておらずその価値がずっと気になっていた。
すると先日定期船乗り場でこの「出張鑑定」のポスターを目にし…
これだ!って。
もうこれしかすがるものがない。
果たして結果は!?
ジャカジャン!
これはすごい!
え〜!すごい!400年前に岐阜県の美濃で作られた美濃伊賀の水指というものなんです。
当時大流行してた茶道具の伊賀焼というものを美濃でも作ろうといって考案したんでやっぱり織部焼の一種なんですよね。
伊賀というものは粗い土なんだよね。
なるべく長石の粒を混ざったような土を使った。
だからそれがはみ出して出てますよね。
更に美濃っていうのは技術が非常に進んでて伊賀の穴窯と違うんです。
ですから伊賀特有の自然釉いわゆるビードロねそれがつかないそこで鉄釉というものを流しがけしたりそういうふうに筆で描いてるわけなんですね。
ろくろからはがすときに手のひらでもってキュッキュっと3か所歪まして足をつけてますね。
これが美濃伊賀の一大特徴なんです。
珍しいのは蓋があるんです。
共蓋で残ったっていうことは貴重ですね。
すばらしいものです。
続いては答志島の旧家の6代目…
答志島のいいところって何ですか?メバルとかそういうのね。
すみませんあの今喫茶店でしゃべってるんじゃないんですよ。
そうやってよく言われますよ。
言われますよね?
実は趣味で米作りをしているのだが数年前から本土のイノシシが住み着いてしまいどんなに追い払っても田んぼを荒らすので弱り果てている
そんな小さい声やったら…。
イノシシ見かけたらコラ!って。
イノシシ来たイノシシ来た!あ〜!出るじゃないですか。
お宝は…
明治時代村長さんが東京で手に入れそれを助役だった祖父が譲っていただいたと聞いている
お雛祭りにはこれ出して飾るとかやってらっしゃる?はいやってます。
実はこの掛軸…
これが外れる。
うわ〜!これ外れる簡単にこれ。
え〜?このようになるわけですよ。
しかしそれ以外は何を聞かれてもまったく答えられない
わかるのは…。
本人評価額は家族と相談し…
骨董には詳しくないがこんな仕掛けの掛軸は今まで見たことがないので内心とても期待している。
果たして結果は!?
ジャカジャン!
なんと2倍!
雛飾りの軸っていうのは結構たくさんあるんです。
でこれ印刷なんです。
ただこの取り外しのできる雄雛雌雛というのがとてもユニークだと思いますね。
初めて見ました。
昭和に入ってからの物だろうと思うんですけれどもその当時よりも今こうやって見るほうが新鮮というか驚きというかほしいなと思いました。
最後は理容店を営んでいる…
藤竜也みたいな感じね昔の。
やっぱりね理容室のほら見てくださいハサミねカット。
ハサミからの鶴。
なんで鶴なんですかね?留袖結婚式のそれをベストに作りました。
え?オートクチュール。
実は奥野さん…
今日はぜひ自分で考えたナレーションを披露したいとのこと
お待たせいたしました間もなく名古屋行き急行が参ります。
白線までお下がりください。
停まります駅は中川久居津新町津江戸橋白子伊勢若松塩浜四日市富田桑名弥富蟹江でございます。
終点名古屋に9時45分着でございます。
『女の駅』。
お宝は地元三重県出身…
手に入れたのは8年前
リサイクルショップってことですか?そうです。
そのときの値段は?
しかしよく見るとひびが入っていたので
それをちょっと言うてみましたら。
めったにない名品が自分の物になったため
手震えたけど3万を2万にしたわけでしょ?そうですはい。
家に持ち帰ってからは
本人評価額は買ったときの10倍…
骨董収集を始めて二十数年経つがなかでもこれは一番の掘り出し物。
巡り合えて本当によかった。
果たして結果は!?
ジャカジャン!
これはすごい!
お〜すごい!え〜!珍しいですね。
半泥子の作品っていうのは9割がたは茶碗なんですよ。
全体を粗い土で仕上げて鉄絵と辰砂を降らしてねちょっと絵唐津風に仕上げてございますね。
命はこの俳句です。
おそらくこれは昭和20年日本が戦争に負けて半泥子の屋敷も接収されてその隣に十坪あたりのあばら屋を建ててそこで焼物を焼いてるんです。
私のこの火鉢の中の小さな榾火は消えることないぞっていう気持を表してるんですよね。
まさに半泥子の陶芸というものを見事に表した作品ですね。
出張鑑定IN鳥羽はこれにて無事閉幕
次なる依頼人は掛軸を一心に見つめているこの方
するといきなり掛軸を床に置き取り出したのは…。
カッターナイフ。
え?まさか…。
なんと掛軸を切り始めたではありませんか。
ちょちょっとそんなことしちゃダメですよ
大丈夫大丈夫私は上手だから。
これでいいものになります。
17年前退職を機に絵画の収集を開始。
自宅の離れを改造しコレクションルームをつくったのですが掛軸は床の間がなくて飾れないためすべて額装することにしているそうです。
当初は失敗ばかりだったものの今ではプロ並みの腕前と自画自賛。
更に絵の汚れを落とす際は…
上へプカプカプカプカ。
ネットオークションで手に入れたものです。
自分では目利きだと思っているのですがネットオークションは偽物が多いため誰も本物と信じてくれません。
そこで…
鑑定よろしくお願い申し上げます。
依頼人の登場です。
静岡県からお越しのどうぞこちらのほうへ。
どうぞお願いします。
今日は静岡とネットオークションが続いてますけども。
ああいう掛軸とかを自分で切って額装してそれを眺めてああ美しいと思われるのはすごく贅沢な楽しみ方だと思いますよね。
あれいいんですか?あんな…田中さん。
絶対やったらダメでしょう。
でもあんなんよう洗おうと思いましたね最初。
絵がおかしなるんちゃうかなとか思いませんでした?だんだんやってくうちにね自分でできるようになるね。
なるね…。
ほな油絵とかそういうのが汚れてたらどうやってやってたんですか?洗うの。
あれはタワシか何かでね…。
タワシ!?ゴシゴシやるですよ。
ゴシゴシ!?人物1人くらい消えるでしょこれ。
さぁ今回こちら。
わっえ〜!青木大乗です。
これはもともとこうやって額装されてた?はい。
これいくらやったんですか?18万9,000円。
どこに惹かれたんですか?ここにねちょっとお日様が朝出てくるように…。
お正月なんかに掛けるにはもってこいかなと思って。
日の出で。
夕日でしょ?夕日?そう聞いてから見たら夕日にしか見えないです。
私もなんか日の色が夕日の色っぽいなって…。
オレンジのね。
日の出っておっしゃったときから思ってたんだけど。
偽物とかあるじゃないですか。
そういうことが往々にしてありそうだね今日の感じじゃ。
それでもよかった夕日っちゅうことがわかった。
鑑定前に夕日やっていうのがはっきりした。
青木大乗はただひたすら美とは何かを自己に問い続け美の行者と呼ばれた画家である
同級生にはのちの大作家宇野浩二がおり2人は無二の親友となった
19歳のとき宇野が突如小説家になると言い放ち上京。
これに感化されならば自分は画家になろうと決意した
当初は京都絵画専門学校で日本画をその後は関西美術院で洋画を学んだ
しかしその後の一連の青木の作品は画壇からは見向きもされなかった。
なぜなら当時は黒田清輝に代表される明るい外光派が主流でそれに対し青木の画風は黒を基調としており極めて暗かったからである。
しかし青木はまったく意に介さず流行を追いかけることは決してなかった。
41歳のとき長男を亡くしたことで心境が変化し日本画家に転向。
その際描くことで人々に喜びを与えたいとの思いから大乗仏教にちなみ号を大乗と改めた。
そして1937年既成概念にとらわれない新たな日本画を目指し…
これはもともと日本画家の結城素明が構想していたものだが素明自身は東京美術学校で教鞭をとり日展にも深く関わっていたためなかなか実現できず中央画壇から一線を画す青木に相談したことがきっかけで生まれたものである。
すると青木同様発表の場を探していた若い画家たちが集いたちまち東京大阪京都の3か所で展覧会を開催するまでに成長
これらはすべて青木が家財道具を売り払い工面した。
しかし無名の画家たちがひとたび認められると更なる名声を求め日展や院展に移っていくことに絶望し1947年解散。
その後はいかなる団体ともかかわりを持たず孤高の道を歩んだ。
青木の絵の魅力はなんといってもその写実性にあるがそれは離れたところから対象物を描写するのではなく自らが対象物そのものになりきろうとする強い思いから生まれたものであった。
例えば当時噴火寸前だった阿蘇山を描く際は進入禁止令を振り切り危険区域での写生を強行。
またこの『アシカ』を描く際は漁師から防水外套を借りて怒涛の海に飛び込み危うく溺れかけた。
通常こうした試みは単なるリアリズムで終わってしまうが青木の絵には強烈な精神の投影が見てとれるがゆえに多くの人々の心を打ったのであった
80歳を超え最後にたどり着いたのは水墨画であった。
実は青木はいずれ水墨画を描くようになることを予感していたらしく若く貧しい頃から身銭を切り高価な墨や硯を収集していた。
目指したのは単純な墨で色彩以上の墨色の変化を表現すること。
その難しさと格闘しつつ87歳でこの世を去った
改めて依頼品を見てみよう。
青木大乗作『南伊豆』である。
日の光に染まる波と岩々をまるで油絵のようなタッチで描いている
ご本人の評価額ですがおいくらにしましょう?100万でお願いします。
私は60年間ともかくまじめに生活をしてきて…。
今アピールいいですから。
変わりませんから鑑定結果は。
それでは100万円まいりますオープンザプライス。
ほら!ほら!えっ200万!お〜!ほら!すごい。
ほらほら。
これ描かれてる時期はおそらく昭和30年代の中ごろくらい。
この絵を見ていただいて日本画だというと驚く人がいるかもしれませんけどね。
近くで見るとよくわかりますけどもタッチで描いていますね。
こういった技法は伝統的な日本画にはありません。
これは洋画の印象派の技法ですけども。
これだけ日の光が画面全体に行き渡ってる日本画というのは他には見たことがないですね。
非常に特殊…青木大乗の世界観ということが言えると思いますね。
大乗っていう人はその当時の主流である東京の日本画壇とか京都の日本画壇というとこから距離をとってある程度孤立してるわけですね。
時代の流行に翻弄されなかった。
独自の路線をとってたっていうことが今になっては非常に新鮮味を帯びてその当時よりも今のほうが評価をすべき画家だと思いますね。
ありがとうございます。
いかがですか?嬉しいですねほんとに。
よかった。
じゃあお正月はこれを眺めて。
夕日を眺めて。
夕日を眺めて。
楽しんでいただきたいと思います。
どうもおめでとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
「鑑定団」また来週です。
さようなら。
2014/09/09(火) 20:54〜21:54
テレビ大阪1
開運!なんでも鑑定団【清水次郎長に山岡鉄舟が手紙を!?】[字]
江戸無血開城を実現に導いた英雄、山岡鉄舟の書簡が登場!宛先は、なんと東海一の大親分と謳われた清水次郎長!片や幕臣、片や侠客、二人の知られざる関係とは!?
詳細情報
番組内容
【幕末・明治に活躍した二人の有名人の関係を物語る大珍品!】
骨董好きの依頼人が地元静岡にまつわるお宝を探していた際とんでもないものを発見!それは幕末、江戸無血開城を実現へと導いた英雄・山岡鉄舟の書簡で、しかも宛先は東海一の大親分と謳われた清水次郎長だった!片や幕臣、片や侠客、一見全く接点がなさそうな二人の知られざる繋がりを明らかにするお宝にとんでもない鑑定結果が!?
出演者
【司会】石坂浩二、今田耕司
【進行アシスタント】吉田真由子
【ゲスト】