シリーズ世界遺産100「チャンチャン考古地区〜ペルー〜」 2014.08.14

(テーマ音楽)
(鹿賀丈史)発掘は今も続いています。
ここにはかつて日干しレンガで築き上げた南米最大の古代都市がありました。
ペルーの砂漠地帯に広がるチャンチャン考古地区。
13世紀から15世紀にかけて栄えたチムー王国の跡です。
歴代の王がそれぞれ新たに宮殿を築いたため遺跡は広範囲にわたります。
建物はすべて泥の日干しレンガで造られています。
日干しレンガは風化しやすく世界遺産であると同時に危機遺産にもなっています。
王宮にはそれぞれ神殿や広場があり1つの町になっています。
これは王の財宝を保管する倉庫です。
筒状のものが積み重ねられた不思議な空間。
部屋の廊下の風通しをよくするための穴です。
築かれた当時は3mほどの高さがあったようです。
部屋はそれぞれ王に献上品をささげる場所でした。
文字がなかったチムー王国。
部屋ごとに異なるレリーフは献上品の種類を表していると考えられています。
海鳥が表すのは海産物。
月の部屋では黄金や貴金属が王にささげられていたようです。
遺跡から出土した金や銀製品には細かい装飾が施されています。
チムー王国の職人たちは高度な加工技術を持っていたことがうかがえます。
チムーの王の姿を彫った出土品です。
白く大きな人物が王様。
その強大な権力に周囲の部族は皆ひれ伏していました。
マラカスを打ち鳴らす人。
笛を吹く人。
にぎやかな宴の様子です。
ではチムーの王の力の背景には何があったのでしょうか。
大地を走る水路の跡です。
チムーの王はアンデスの雪解け水を引き砂漠を緑に変えました。
見渡すかぎりの畑の跡。
ここには綿やトウモロコシが豊かに実っていたのです。
更に王国には豊かな海の恵みがありました。
遺跡からわずか800mで海なのです。
草を編んだ舟に乗って昔ながらの漁が今も行われています。
舟は竹のオール1本で操ります。
正座してこいでいます。
遺跡のレリーフにも舟に正座している人がいました。
大漁を喜んでいるのか笑顔です。
舟は無数の魚に囲まれています。
ここは豊かな漁場だったのです。
魚が網にかかった様子も描かれています。
大自然の恵みを生かしたチムーの人々。
しかしまだ分からないことが多く遺跡の謎を解きながら保存する努力が続けられています。
2014/08/14(木) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「チャンチャン考古地区〜ペルー〜」[字]

土の王国 ▽文化遺産 【語り】鹿賀丈史 【テーマ音楽】久石譲

詳細情報
番組内容
土の王国 ▽文化遺産 【語り】鹿賀丈史 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】鹿賀丈史
音楽
【テーマ音楽】久石譲

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:917(0x0395)