記事

<担当放送作家として語る>『みのもんたの朝ズバッ!』はこうして誕生し、こうして解体した③[全6回] ‐ 高橋秀樹

高橋秀樹[放送作家]

***

[①・②はメディゴン公式サイトにても公開中|http://www.mediagong.jp]

ある日、私はプロデューサーの男に会議室に呼ばれた。2人きりで話したいことがあるとの事だった。男は少し逡巡して話を切り出した。

「みのさんがやってもいいと言っている」

「ただし、問題がある、提示されたギャラは年間◯億円だ」

私はその金額を聞いて言葉を失った。当時大リーグからベイスターズに戻った佐々木主浩なら、3人雇えて、TBSの新入社員なら500人を1年間雇える額だった。私は、男に答えた。

「そのギャラの要求額は法外すぎる。やるとは言っているが、その額は受け入れられないと、みのさん側もわかって言っているのではないか。つまり出演交渉は受けられない、という意味ではないのか」

男も「僕も、そう思う」と答えた。話はそれで終わった。でも男は動きをやめていなかった。

なかなか突出はできないが『ウォッチ!』の視聴率は合格点の範囲で推移している。ある日、男がこんなことを言い出した。「『ウォッチ!』を、『はなまるマーケット』の枠に移して、朝に別の番組という訳にはいかないだろうか」いく訳がないだろう、『はなまるマーケット』だって、好調なのだ。そこで、ふと思った。もしかして……

私はまた会議室に呼ばれた。

「僕では埒が明かないのでみのさんのギャラの件は局の首脳部に投げた。交渉があったらしく提示額は3分の1になった。つまり出演してもいいということだ」

「日テレの番組はどうするのか」

「続けると言っている。こちらへの出演にあたっては日テレの首脳陣を自分が説得すると言っている」

結局『ウォッチ!』は終了し、功労者ラサール石井は夕方のニュース『イブニング・ファイブ』で司会を務めることになった。

【関連記事】
<担当放送作家として語る>『みのもんたの朝ズバッ!』はこうして誕生し、こうして解体した①[全6回] - 高橋秀樹
<担当放送作家として語る>『みのもんたの朝ズバッ!』はこうして誕生し、こうして解体した②[全6回] - 高橋秀樹

あわせて読みたい

「みのもんた」の記事一覧へ

トピックス

記事ランキング

  1. 1

    錦織選手はアメリカで育ったから活躍できた

    長谷川豊

  2. 2

    朝日の狙いは慰安婦ではなく国家賠償だった

    池田信夫

  3. 3

    スマートウォッチが全然欲しくならない理由

    永江一石

  4. 4

    ファストファッション市場、急激に冷え込み

    メディアゴン

  5. 5

    企業が隠すエグゼンプション導入の本音

    BLOGOS編集部

  6. 6

    アパレル店員の"自腹購入ルール"は違法?

    弁護士ドットコム

  7. 7

    錦織選手の応援にナショナリズム持ち込むな

    長谷川豊

  8. 8

    "受験の朝日"は教育に貢献しているか検証を

    本山勝寛

  9. 9

    藤井市長事件、不透明な司法取引で捏造か

    郷原信郎

  10. 10

    合格力ランキングの欠陥とその狙いについて

    山口浩

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

意見を書き込むには FacebookID、TwitterID、mixiID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDまたはYahoo!IDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。