ライフ【昭和天皇実録公表】全国巡幸3万3千キロの8年半 戦後復興、国民とともに 「四万人御身辺に押し寄せ」+(2/2ページ)(2014.9.9 14:18

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【昭和天皇実録公表】
全国巡幸3万3千キロの8年半 戦後復興、国民とともに 「四万人御身辺に押し寄せ」

2014.9.9 14:18 (2/2ページ)
戦後の全国巡幸がスタートし、横浜を訪れる。地方巡幸では励ましのお言葉により国民との新しい絆を築いていった=昭和21年2月19日

戦後の全国巡幸がスタートし、横浜を訪れる。地方巡幸では励ましのお言葉により国民との新しい絆を築いていった=昭和21年2月19日

 被爆地も訪ねた。22年12月に広島、24年5月に長崎へ。広島では「自動車にて原子爆弾の被災中心地に向かわれ」「車窓より平和の塔越しに元広島産業奨励館(原爆ドーム)を臨まれる」。当時はまだ原爆投下から2年ほど。被爆した人や戦災孤児らも慰問した。

 「戦災者の簡易住宅に眼をとめられ、戦災者の耐乏生活等につき御下問」したり、時には「雨後泥濘(でいねい)の畦道」を歩いたりと、国民に寄り添った。収録された御製(ぎょせい、和歌)には、国民への深い思いがにじむ。

 わざはひをわすれてわれを出むかふる民の心をうれしとぞ思ふ(21年)

 国民(くにたみ)とともにこころをいためつつ帰りこぬ人をただ待ちに待つ(24年)

 20年11月29日、謁見した弟宮らに対し、伊勢神宮への終戦報告のため三重、奈良、京都を訪問(同月12~15日)したことで「国民との近接を図り得たと感じる」との趣旨を述べている。巡幸はこの体験が原点となったものとみられる。

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昭和天皇全国巡幸

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