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「お世話さまです」は失礼 程よい会話敬語のルール

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2014/9/9 6:30
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 「話し言葉」の敬語は、「書き言葉」の敬語とは微妙に違う。書き言葉の敬語をそのまま会話に使うとバランスが悪く、かたい印象を与えてしまうことも。話し言葉独特の敬語の使い方を学ぼう。

■NG敬語(その1) 実は上から目線

 日常会話では、お礼を述べたり相手を褒めたりする機会は少なくないが、そんな場面にも敬語の落とし穴が潜んでいる。

 「意味は同じでも、目上の人には失礼になりかねない言葉というものがあるのです」とビジネスマナー、言葉の使い方を教える「敬語講師」の井上明美さんは話す。

 例えば、目上の相手に対して、「お世話さまです」という挨拶はふさわしくない。世話になった相手に感謝の意を表す言葉ではあるが敬意は軽いため、目上の行為に使うのは失礼になる。相手が上司や取引先など目上の相手ならば、「お世話になっております」と言うのが正しい。

 「○○さんの頑張りのおかげです」という表現も考えもの。「『頑張りのおかげ』は、相手がやり遂げたことを褒めてあげるという尊大なニュアンスがあり、目上の相手には非礼に当たります。『ご尽力のおかげ』『ご尽力なさったおかげ』と言い換えましょう」。

 達筆ぶりやゴルフの腕前に、「さすがはお上手ですね」と言うのもNG。なぜなら、相手の能力を自分が評価していることになるからだ。相手を評価する立場にない者が使うのは適切ではない。

 「そもそも、目上の人を褒めること自体が難しい。『素晴らしい筆遣いで感動いたしました』のように、自分の感想に言い換えたほうが非礼にならず、スマートな感があります」と井上さんは説明する。

 同様に、「感心する」も「深く心を動かされる」という意味だが、「親孝行で感心だ」のように目上が目下の行為を評価する場合にも使う。目上に対しては避けたほうがいい表現だ。例えば、著名な講師の講演会に感動したときなどは、「感心いたしました」ではなく、「感銘を受けました」のほうがきちんと伝わる。

 会話の潤滑油である相づちにも注意が必要。「なるほど」を繰り返す人がよくいるが、これも注意したい言葉。「『なるほど』は、相手の言葉を受けて自分も同意見であるという意味。しかし、『なるほど、確かにいい案だね』のように、目上が目下への感想として用いるのが自然です。目上の人への相づちとしては避けたいですね」。

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