「自己アピールは苦手。でも、自分がつくっているものは、もっと多くの人に知ってほしい」―そんな人たちに向けた、“絵を描く作家”からのメッセージ。
「クリエイティブの授業 STEAL LIKE AN ARTIST」の続編的な作品が出版されています。
本書から名言をまとめました。
「クリエイティブの授業」はブログで紹介(クリエイターよ、パクりまくれ!「盗む」に関する偉人の名言まとめ)したところ、確か200冊くらい売れた記憶があります。コッポラのこの言葉とか、ホントいいですね。
「私たちから取ってほしい。まずは盗んでみてほしいんだ。なぜなら、結局は盗みきれないからだ。盗めるのは、私たちが与えたものだけだ。君はそれを自分のスタイルに取り入れ、自分のスタイルを見つけていく。誰だって最初はそうだ。そしていつか、誰かが君から盗む日が来る(フランシス・フォード・コッポラ)」
前作同様、名言まとめ形式でご紹介。
・初心者の心には豊かな可能性がある。しかし、専門家の心にはほとんどない。(鈴木俊隆)
・どんなにバカらしい創作活動も、創作活動には違いない。創作作品というスペクトルの上では、平凡と傑作の差は大きい。しかしながら、平凡も同じスペクトル上にあることは確かだ。平凡から傑作へと一歩ずつ進んでいくことはできる。真のギャップは、"何もしない"ことと"何かすること"のあいだににあるのだ。(クレイ・シャーキー)
・いいかい、僕はアーティストだ。チューバでも持ってきてくれれば、それで何かをひねり出して見せるさ。(ジョン・レノン)
・ほとんどの作家、特に詩人は、自分が一種の繊細なる狂気、いわば恍惚的な直感に従って創作していると思われたがる。そして、読者に舞台裏をのぞかせることを考えると、完全に震え上がってしまうものなのだ。(エドガー・アラン・ポオ)
・モノを作りなさい。誰も君の履歴書になんて興味はない。君のその小さな指で作ったモノが見たいのだ。(デイヴィッド・カー)
・作品を見せてくれと言うと、みんな学生時代や別の仕事の成果を見せてくる。だけど、僕が知りたいのは先週何をしたかだ。(ゼイ・フランク)
・自己を表現し、自分の作品を共有することのできるオンラインの居場所を作り出す—これは今でも、自分の時間を使ってできる最高の投資なのだ。(アンディ・バイオ)
・なぜ暗室内でのイライラやターニングポイントについて説明するべきなのか?なぜ何時間もの下仕事や、作品が完成するまでの失敗写真を見せるべきなのか?それは、ごく一部の崇高な例外を除いて、私たちの観客は人間だからです。そして、人間はつながりを求めているからです。個人にまつわる物語は、複雑なものをより具体的なものへと変え、連想を促し、普段なら見向きもしないような物事に足を踏み入れるきっかけになるのです。(レイチェル・サスマン)
・本を出すと、ペンを取る前に聞いておきたかったと思うような意見を持つ人々と、関係を築ける。彼らは手紙をくれる。電話をくれる。書店のイベントにやってきて、崎に読んでおけばよかったと思うような本をくれる。(クリストファー・ヒッチンス)
・ナックルボールを投げる投手は、秘密を気前よく教え合う。まるで、自分自身の運命よりも大事な使命を背負っているかのように。そして、その使命とは、技を伝えていくこと、つまりナックルボールを後世に残すことなのだ。(R.A.ディッキー)
・アマチュアとは、絵を描くために副業で生計を立てている画家のことだ。プロとは、妻に働かせて絵を描いている画家のことだ。(ベン・シャーン)
・僕は何かを追求しているという感覚がほしい。お金が儲かるなら、それはそれでいい。でも、僕はどちらかといえば追求がしたいんだ。追求心なんだよ、僕が求めるのは。(ジョン・コルトレーン)
・アートに苦悩などない。アートとはイエスと言うことであり、アートはその創造の過程なのだ。(ジョン・カリン)
・昨年の自分を恥ずかしいと思わない人は、おそらく学びが足りない。(アラン・ド・ボトン)
・僕はこれまでやってきたすべてのものを、いわばめちゃめちゃくに破壊して、一から作り直したいんだ。といっても、すべてを悟ってしまったからじゃない。悟ることなどできないと悟ったからだ。だから、すべてを壊して、もういちどやり直したいんだ。(スティーブン・ソダーバーグ)
本書はこういった名言をスパイスに、凡人がいかにしてクリエイティブになるか、その具体的な方法が提示されています。ぼくはブロガーなので、「まずはいいから恐れを乗り越えて、クリエイティブをネットで共有しようぜ!」というメッセージには全力で共感します。
タイトルにも引用しましたが「昨年の自分を恥ずかしいと思わない人は、おそらく学びが足りない」とかホントその通り!ぼくなんて3ヶ月前の文章が、本気で恥ずかしくて読めませんよ。へたくそだなぁ…と本気で嫌気が差すので、なるべく見ないようにしています笑
一読するだけで、何か新しい表現を始めるきっかけを与えてくれる良著です。前作「クリエイティブの授業」と合わせて読むと、いてもたってもいられなくなると思いますよ。オースティン・クレオン好きだなぁ。
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