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「正しい避難場所周知せず」で提訴へ9月9日 6時52分
東日本大震災の際、200人以上が津波で犠牲になったとみられる岩手県釜石市の施設で亡くなった2人の遺族が、釜石市に対し正しい避難場所を適切に周知していなかったなどとして、損害賠償を求める訴えを起こすことになりました。
訴えを起こすのは、釜石市鵜住居地区にある市の防災センターに逃げ込んで亡くなった70代の女性と30代の女性の遺族です。
この防災センターは釜石市の避難場所に指定されていませんでしたが、市の避難訓練で避難場所として使われていたことなどから、震災の際に住民が逃げ込み、200人以上が犠牲になったとみられています。
関係者によりますと、2人の遺族は「釜石市が住民や近くの幼稚園の避難訓練で、防災センターを使うことを容認するなどしたうえ、正しい避難場所を適切に周知していなかったために大勢が逃げ込み犠牲になった」と主張しているということです。
そのうえで釜石市に対し、いずれもおよそ9000万円の損害賠償を求めて9日に盛岡地方裁判所に訴えを起こすことにしています。
この施設を巡っては、外部の専門家などで作る釜石市の調査委員会が「多数の犠牲者を出した行政責任は重い」という報告書をまとめ、市も謝罪しています。
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