少年非行につながる深夜徘徊(はいかい)をやめさせるために活動する「ドロップイン・センター」が、北九州市小倉北区の魚町商店街にある。少年少女が相談に訪れる「夜の居場所」をめざし、昨年7月に市が設置した。立ち直りを支援しようと日々活動している。

 ドロップインとは「気軽に立ち寄る」という意味。犯罪防止のパトロール活動に取り組むNPO法人「日本ガーディアン・エンジェルス」北九州支部が市から業務を請け負っている。

 支部は2006年から小倉駅周辺の繁華街で活動している。責任者の池田尚弥さん(37)ら2~3人のスタッフが月~土曜の深夜から朝を中心にセンターに待機しつつ、駅周辺や商店街などを7時間ほどかけてパトロール、少年たちに声をかけて回っている。

 ある夜。センターに、深夜に出歩いて飲酒や喫煙を繰り返していたという少女(19)の姿があった。2月、酔っ払って商店街で座り込んでいるところを見つけ、センターに来るよう声をかけた。スタッフが事務所で相談に乗ったのをきっかけに、ひんぱんに来るようになったという。

 活動に興味を持ってパトロールにも同行したという少女。「パトロールをして今まで自分がしていた(深夜徘徊などの)行為が恥ずかしいことだったと気づいた」。茶髪に派手なメークはやめ、今は専門学校に通いながらスポーツトレーナーの資格を取るため勉強している。