大手取引所マウントゴックスの破綻により一気にバブル崩壊を迎えたビットコイン。だが、その陰で日本初の暗号通貨「モナーコイン」が胎動していた。果たしてバブルは再来するか? 可能性を探った。
◆ポスト[ビットコイン]の大本命!?
「@tipmona tip @▽▽ 3 乙」
ツイッター上で、こんなやりとりが行われているのをご存じだろうか? 「tipmona」とはツイッター上で使える「モナーコイン」用のサービスだ。このモナーコインは、昨年12万円近い高値を付けて話題をさらったビットコインをはじめとした暗号通貨の“日本版”。それも、2ちゃんねるから誕生した日本初の通貨だ。話を戻すと、冒頭のやりとりはtipmonaを利用して「@▽▽」のツイッターアカウントを持つ人に対し、「お疲れさま(乙)」のメッセージと共に3モナーコイン(約10円)送金したことを示しているのだ。要は“おひねり”のごとく、有用なサービスや情報を提供してくれた人に、ツイッター上でモナーコインの受け渡しが行われているというわけ。
といっても、ピンとこない人も多いと思うので、まずはビットコインについておさらいしておこう。SPA!でもたびたび取り上げてきたが、その本質は発行体のない分散型の仮想通貨という点にある。コインの受け渡しが行われる際の暗号処理を手伝うことを俗に“マイニング(採掘)”と呼び、あらかじめプログラミングされた条件の下、マイナー(採掘者)に一定量のビットコインを報酬として支払うことで徐々に通貨発行量を増やしている。銀行を介さず「ウォレット」という専用のアプリでやりとりするので、送金手数料はほぼゼロ。そんな画期的な思想と仕組みを、ネットスケープ創業者のマーク・アンドリーセンらIT界の革命児らが絶賛し、中国で決済手段として導入されたりもしたため、昨年1年間で価値は100倍にも急騰したわけだ。
◆10代のプログラマーたちが続々参入!
モナーコインはそんな“ビットコインバブル”真っただ中に生まれた数あるアルトコイン(代替暗号通貨)の一つ。だが実は今、これが予想以上の盛り上がりを見せているという。シリコンバレーと日本を行き来しながら暗号通貨の勉強会などを開いている「Rising Bitcoin Japan」の樋田桂一氏が話す。