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 米ラスカー財団は8日、今年のラスカー賞基礎医学部門に、細胞内の器官の異常を解消する仕組みを解き明かした森和俊・京都大教授(56)ら2氏を選んだと発表した。ラスカー賞は米国でもっとも権威ある医学賞で、受賞者の2割以上がノーベル賞を受けている。

 米カリフォルニア大サンフランシスコ校のピーター・ウォルター教授との共同受賞。森さんらは、細胞内の小胞体という器官に不良品のたんぱく質がたまった際に生じるストレスを解消する仕組みを明らかにした。このストレスは糖尿病や心筋症、がんなど多くの病気にかかわる。

 森さんは京都大卒。昨年度の朝日賞を受賞し、今年の香港の学術賞「ショウ賞」(生命科学・医学部門)が贈られることも決まっている。2012年にノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥・京都大教授も09年にラスカー賞を受賞している。