うちの社長は社員の誕生日を把握している。
以前、出社した際に隣の人の机の上にプレゼント用の包装がしてある小包のようなものが置いてあった。
その隣の席の人はまだ出社していなかったので、ゲスいと思いつつもその袋にじっと目をやると、
「○○さん、誕生日おめでとう by 社長」
というメッセージが袋に書かれていた。
なるほど社員が来ないうちにこっそりとプレゼントを置いたわけだ。
その隣席の人は、出社すると、その袋を見つけ照れたように笑っていた。
ベンチャーとはいえ、それなりに人数がいる会社でこういうきめ細かいケアができるのは素晴らしい。
この会社に対する不満を言っている人を聞いたことがない。こういう社長がいる会社だからなのかもしれない。
で、今日は俺の誕生日だ。
で、だれもがわかりきっている事をくどくどと書くのもつまらないから結論から書くと、
俺の机には何も置かれていなかった。
・俺の誕生日を知らなかった。
・もともと誕生日の人の席にプレゼントを置く習慣などなかった
・俺が嫌いだった
・遠回しのリストラ
まあいろんな理由はあるだろう。
でも、誕生日に「誕生日の社員の席にこっそりとプレゼント置く社長」という知識を持ったまま出社して、汚いキーボードだけが机の上にあるとむなしいし恥ずかしい。
そして、誕生日のことが頭から離れなくなった。
9/8という日付が目に入るたびに、俺の人生にきらきらとした体験など一生来ないような気がした。
もともと、誕生日に祝ってもらえないことなどを気にするタイプではない。だが、今日は精神の調子が悪い。
思考にノイズが入っていた。
原因はニキビ。
じゅくじゅくとかゆみを発するニキビ。
これが気になり、仕事にも身が入らない。
昨日の晩、鏡を数日ぶりに覗き込むと黄ニキビというニキビが顔に大量にできていた。
黄ニキビとはニキビの悪化の最終形態で、ここまでくると肌に傷を残さずに治すことは不可能になる。
ただでさえ、モンスターじみた顔にこれ以上傷ができるのは恐ろしかった。
地球には文明を幾度も破壊できるほど核兵器があるという話と似ている。過剰だ。これ以上俺の顔に核爆発はいらない。
今秋発売のモンスターハンター4Gに出演できそうなモンスターが東京のシェアハウス内ではぐくまれていたのだ。
ニキビは治らない。
数か月ほど前に、ニキビ対策の化粧水や乳液やせっけんなどを購入してはしゃいだ。
しかし、効果は発しなかったしニキビ対策グッズはシェアハウスの同居人によって勝手に捨てられた。
もう救いはない。
だから今日は仕事中、にきびと孤独な誕生日で心を打ちつけながら、キーボードも打った。
彼女のいない、彼女がいたことのないさびしい誕生日というフレーズが頭に浮かんで心が痛かった。
なんとか仕事が終わっても憂鬱は晴れず、帰り道も死を意識する言葉が頭を駆け巡り、思わず「殺すぞ!」と叫んだ。
そしたら、前を歩いていた人が振り返り俺と目があった。
客だった。
思い出し奇声~君たちと俺は既に会っている~ - 25歳ニートが35万円で上京を企むブログ
もう俺はだめだ。
でも、はてな読者に祝ってもらってブックマークでも景気づけに貰えば少しでも元気が出るだろうと思い、キーボードをたたいているわけなのだ。
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