2014年9月3日
何度も何度もかけたこちらの電話にとうとう吉田豪先生が受話器を取ってくださった。
ところが、僕が精一杯へりくだりながら「添野館長の紹介ということもあるので、今度お会いしたい」旨を伝えると、吉田豪先生第一声に驚かされた。
『僕は忙しいんです 死ぬほど忙しいんです アンタより忙しいんです だから会う時間なんてないんです いまこうして電話話してる暇もないんです』
新宿2丁目に住んでいる理由がなんとなく納得できるような、女性的な尻上がりの口調で驚かされた。あげくに突然、
『韓国語で電話がきたり電話に出ると(創価)学会員のお経が聞こえたり。そんなイタズラやめてください』とまるで僕と父がイタズラ電話の犯人であると決めつけ、一方的なオタク言葉を浴びせてきた。
はっきりと断言する。そんなイタズラなど、僕も父もしていない。父は韓国や中国を嫌っており、当然韓国語など話せるはずもなく口真似をすることも難しい。
また、僕たちは創価学会との関係は有していない(学会に拘わらず統一教会や桐山密教、幸福の科学、顕彰会など友人知人はたくさんいるが)。第一、お経なんてナムアミダブツかナンミョウホウレンゲキョウくらいしか僕も父も知らない。
だから僕は反論した。「吉田先生が以前に何かのコラムで人種差別、宗教批判等の記事を書いたからではないですか?」
吉田先生は何も答えず、「とにかくアナタと話してる暇はないし、添野さんに紹介された記憶もないから」と言って電話を切った。
勝手に僕のイタズラと決めつけ、それを理由に『怖いから会いたくないんです』と逃げるのはあまりに卑怯ではないのか!?
そもそも僕は吉田先生に喧嘩を売るつもりもなければ、クレームをつけたくて会いたいと思ったわけではない。士道館の添野館長の薦めで『空手バカ一代』などの批評を聞かせて欲しい、また以前親しくされていた真樹日佐夫さんについて取材したいというのが全ての目的だった。
申し訳ないが、父の代におけるトラブルなど僕には関係のないことだ。関係はないのだが、ケリがついてない問題は僕が引き継ぐと決めている。
そういえば吉田豪大先生を慕う、それとも摺り寄るか媚びまくる変な武術家紛いの熟年さんも父に言いがかりをつけていたのを覚えている。

父の教育方針を否定して『そんな環境で育つ息子はろくな大人にならない』なんて教育評論家顔負けの偽善者を演じていたのを当時高校生の僕は覚えている。
その武術家紛いの偽善者にも会いたいのだが、今の僕が『ろくな大人』かどうかを確かめて欲しいものだ。

武道や格闘技に関して強いとか弱いとかコソコソ陰で騒いだり、剣道家や居合道家でもないのに日本刀を振りかざす自分の情けない写真をネットに流したり、大人げない連中が多すぎる。にもかかわらず、こちらがなんらかの動きを見せると何故かみんな逃げるのだ。
父も書いていたが、僕たちはプライベートの電話番号まで公表している。しかし誰からもイタズラはおろか、クレームの電話すらない。
日本刀のおじさんも、なんなら日本刀を抜き身で持ってきて結構ですから実際勝負を挑んできたらどうなのか!

吉田豪大先生も、まさか逃げるとは思わなかった。
吉田先生が勝手に電話を切った後、幾度も幾度もリダイヤルし、連絡が欲しい旨を留守番電話に残したが、未だに電話はない。直接お会いして良好な関係を作りたかっただけなのに。父の代のあれこれは会って話せば水に流すことができるし、僕は未来を見据えた付き合いをしたかっただけなのだ。

繰り返すが吉田豪大先生を相手に喧嘩を仕掛けるつもりは毛頭ない。しかし何故か吉田豪大先生は逃げに入ってしまった。何かヤマシイことがあるのだろうか?
僕は余計吉田豪先生に会いたくなってきた。サブカルチャーの雄である吉田豪大先生がページを持っている出版社を回りながら担当の編集者に事情を話して会談の仲裁をお願いしていくつもりだ。
いきなり2丁目に押し掛けるのも気がひける。だがいずれお邪魔させていただくことになるだろうが。

ついでにその日本刀先生、現在は僕が父の後継者である。いつでも一撃会、志魂SABAKI修練会として稽古のお相手をさせてもらう。父が目的ならば父は欣喜雀躍して応じるだろう。

いつでも連絡下さい。
電話がなければ逃げた弱虫と広言させていただく。
2014年9月7日
吉田豪先生には意外に敵が多いようだ。『故・真樹日佐夫先生に可愛がられていたので仲間内でも威張ってた』とか『強がりオカマ』なんて声が次から次に出てくる。
先日、あるキックボクシングやボクシングのプロモートを生業にしている人と親しくなった。興行畑で40年という、生粋の稼業者だ。その人と雑談中、突然彼の口から吉田豪先生の話題が出た。
僕たちがイタズラ電話をした!
僕たちが脅してくる
悪意のある人とは会う必要などない~
そんなこといって話にならないと僕がいうと、その興行関係者は顔をひそめた。
『百歩譲ってイタズラ電話が本物でも、それで脅されたから、会う必要はないなんていかにもオカマらしい言い草だ。真樹(日佐夫)さんにくっついて勘違いしてたオカマはとうと逃げ出したということだから、俺が若い衆使って引っ張ってくるよ』
僕は『くれぐれも合法的にお願いします。絶対、暴力はなしで~。豪大先生に媚びへつらっているキチガイ自称・武術家の髭先生も一緒に連れてきてもらえれば、一撃会の稽古に体験参加をしてもらいたいので、よろしくお願いします』
彼は大好物だというカリントウをポリポリかじりながら約束してくれた。


そして6日、昨日だが添野館長から吉田豪先生に関する電話がきた。
『奴は梶原一騎先生の[男の星座]が未完成状態なので自分に最後まで書かせろとうるさいの。だからね、[男の星座は小島大志に書いてもらう]といってやったら黙っちゃったよ』
僕は吉田豪大先生の一件を報告した。そして例の稼業者とのやりとりも。なんと添野館長はその人と知り合いだという。
『関東の興行畑を仕切る大物を敵に回しちゃったのか!?』
そして『近々、士魂塾の村上(竜司)とでも一緒に2丁目の吉田宅にいってくればいいじゃない。しっかりご挨拶して取材をしなきゃいけないよ』

まずはまた暫く吉田先生からの連絡を待ってみよう。