3D技術:触ったような感覚 ベンチャー企業で実用目指す
毎日新聞 2014年09月08日 10時51分(最終更新 09月08日 12時09分)
実物がなくても実際にものを触ったような感覚を味わえる三次元(3D)技術をビジネス化すると、産業技術総合研究所(産総研)の研究者らが設立したベンチャー企業「ミライセンス」(茨城県つくば市)が発表した。産総研の中村則雄主任研究員らが開発し「3D触力覚(しょくりきかく)」と命名した技術で、2016年にはゲーム機で実用化させ、将来、遠隔手術など医療福祉機器などへの応用を目指す。
指に持ったり装着したりする小型機器を振動させ、その振動パターンを変えることで脳に錯覚を起こし、押したり引っ張られたりする感覚や、硬さなどを体感させる。
同社の香田夏雄社長は「これまでバーチャルリアリティー(仮想現実)は視覚と聴覚の技術に偏り、体感が不足していた。この技術はロボットや自動車、福祉など応用先は無限大」と強調している。【相良美成】