中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大リーグ】

田中将、投球練習を再開 ブルペンで変化球交え34球

2014年9月8日 紙面から

 マー、投げる人、ダル、投げない人−。日本を代表する先発両右腕が6日(日本時間7日)、“明暗”を分けた。右肘靱帯(じんたい)の部分断裂で故障者リスト(DL)入りしているヤンキースの田中将大(25)は右腕の張りで中断していた投球練習を再開。ブルペンで変化球を交えて34球を投げ「状態は(以前より)数段上がっている」と今月下旬の復帰登板に向け、大きく前進した。一方、右肘の炎症で離脱中のレンジャーズ、ダルビッシュ有(28)は、ダニエルズGMが「復帰を焦らせたくない」などと明言。残り試合の登板がなくなった。

 ブルペン入り後、報道陣の前に現れた田中将の表情は最近になく、晴れやかだった。

 「1週間前と比べて全然いい。違いはすごく感じています。土台がしっかりしてきた。安心して投げられるというか、力を入れたいところで入れられている」

 ブランクによる右肩回りの筋肉の衰えを痛感。自ら“直訴”して投球練習を中断し、1週間余りを費やして強化に励んだ成果は歴然で、本人も納得の投球ができたという自負が見え隠れ。そこには先月28日、打撃練習登板後に「収穫はそんなになかった。こんな状態で復帰は近いものだと思っていない」と後ろ向き発言に終始した男の影はみじんもなかった。

 残り1カ月を切り、わずか22試合となったレギュラーシーズンでの再登板についてはなお、右肘の状態など、自身の体と相談しながらの慎重さが求められる。

 ただ、田中将は「今年中に試合のレベルで投げているところを確認してから、オフシーズン(に入りたい)っていう気持ち。そこのレベルまでしっかり上げていけるようにと思ってます」と前向きそのもの。ジラルディ監督も「しっかりと(トップレベルで)投げることができるのかどうか。その答えを出すために(メジャーの)試合で投げさせる」とチームがポストシーズン(PS)進出争いをしていようがいまいが、9月下旬の復帰登板に向け、調整を進めるという従来の方針をあらためて強調した。

 「こういう感じで投げていたなっていう感覚が出てきた」と田中将。背番号19の勇姿を今季中にもう一度−。一度止まりかけた復帰への時を刻む秒針が再び動きだした。 (ニューヨーク穐村賢)

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ