4回表1死、大谷が中越えに本塁打を放つ=京セラドーム大阪で
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◇オリックス8−4日本ハム
オリックスが快勝で3カードぶりに勝ち越し。2回にペーニャの29号ソロで先制。3回にはペーニャの適時内野安打、坂口の2点適時打などで4点。5回にも坂口の3点三塁打で加点。比嘉が7勝目。日本ハムは上沢が5失点で8敗目。
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日本ハムの大谷翔平投手(20)が7日、オリックス20回戦(京セラ)の4回に吉田一から今季10号となるソロを放ち、プロ野球史上初の同一シーズンでの2桁本塁打と2桁勝利を達成した。投手としては8月26日に10勝を挙げた。米大リーグでは1918年にベーブ・ルースが13勝、11本塁打を記録した例がある。
力強いフルスイングで、球界に新たな歴史を刻んだ。4点を追う4回1死。日本ハム・大谷が高めの141キロ直球を低いライナー性の打球で中堅右へたたき込んだ。「狙ってはいないが、しっかり捉えられた」。豪快な一発でプロ野球史上初、メジャーでも1918年のベーブ・ルースしか記録していない「10本塁打&10勝」を達成した。
20歳の若者にとって、96年前の数字はピンとこない。「個人的には気にしていない。ベーブ・ルースの映画は見たことがありますが」。しかし二刀流の偉業は、オリックスファンを含む球場全体を感動の渦に巻き込んだ。
今でも体に染みついているのは、高校時代の冬練習。1日3000スイングをこなし、天性のセンスに磨きをかけた。メジャーのスカウトたちに「投打ともに魅力」と言わしめた逸材が、プロ2年目でその真価を示した。
栗山監督は「数字は、まだまだ出せる」と辛口だ。それも大谷の素質にほれ込むからこそ。「彼の打撃は少年野球で大人が本塁打を打つようなもの。普通の比較対象で見ていない」と期待する。
ルースが達成した13勝・11本塁打も射程圏だ。「他の打席で打てる球はあったし、まだミスショットが気になる。しっかり振れれば飛距離は出る」と気を引き締める大谷。この栄光も通過点でしかない。
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