大阪・交野市長選:黒田氏が初当選 中田氏4選ならず

毎日新聞 2014年09月08日 01時19分

 7日投開票された大阪府交野市長選は、新人の前市議、黒田実氏(45)=無所属=が、現職で4選を目指した中田仁公氏(67)=同=を127票差で破り、初当選した。中田氏側は維新候補の出馬を想定して自民、民主、公明の推薦、共産の支援を受けるなど「反維新」勢力の結集を目指したが、維新が候補を擁立せず、「現市政の継続か、刷新か」が唯一の争点に。「維新対反維新」の構図は先鋭化しなかった。

 交野市は府北東部にあり、人口7万8028人(7月末現在)。市の東側が奈良県と接し、面積の半分を山地が占める。バブル期に膨らんだ市債が財政を圧迫し、改善が課題。

 今回の市長選は当初、大阪維新の会府議団に所属していた同市選出の山本景府議が意欲を示したが、無料通信アプリ「LINE」で女子中学生とトラブルを起こし、維新府議団から除団処分を受けるなどして断念。黒田氏を自主支援したが、目立った動きを見せなかった。一方、中田氏は相乗りや多選への批判などもあり、支持を広げられなかった。

 黒田氏は民主党公認で市議3期当選。今年7月に離党届を出して市長選に臨んだ。

 当選が決まり、黒田氏は「市政を前に進めてほしいという市民の強い願いの表れだと思う」と話した。【五十嵐和大、新宮達】

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