2014-09-08
■[音楽]これ、ホントに良い「曲」か?

MステやらこないだのSONGSなんかで話題になってる、おじいさんが病気で倒れて、それをおばあさんが介護して人生振り返るみたいな歌。
映像で観てたけど、ほぼほぼ聴きながす感じでそこまで気にも止めてなかったのだが、おかんが「知ってるか?」と言いだしたこともあって(ぼくの両親はサブカルに対する興味とそれを汲み取る感性が一般人以下ということもあって、この人たちがやんやいいだすとマニアックな層以外にも届いてるんだなという指標になっている)、ちゃんと聴いてみた。
これ、そんなに良い曲か?
いやいや、ちょっと冷静になってくれ。「みんなのうた」のアニメや、その“泣かせる”歌詞に引っ張られてないか?仮にこの曲がそこまで知られてないとして、スーパーのBGMのように「歌は入ってないがメロディはしっかり流れるインスト」みたいなバージョンで聴いたとしよう。足を止めて「なに?この良い曲!」となるだろうか?
じゃあ、歌詞はそこまで重要じゃないのか?という話になるだろうが、それをいってしまうとぼくらは洋楽の歌詞をどこまで理解して聴いている?という反語が成り立ってしまう。実際、ぼくも洋楽の歌詞をそこまで理解して聴いてはいないし、ミシェル・ポルナレフの「トゥートゥートゥマシェリーマーシェーリ」だって、当時、聴いた人全員があの歌詞の意味を理解していたとは思えないし、それにマキシマム・ザ・ホルモンやWienners………古くはサザンの歌詞を耳で聴いただけで理解できるかといわれたらできないだろう。そういうことなのである*1。
ぼくも自分の好みでそれをいってるわけではない。ちゃんと理由がある。まずこの曲のAメロは松山千春の「大空と大地の中で」にすごく似ている。Bメロはレミオロメンの「3月9日」の「この先も隣で〜」のメロディに似ている。そしてサビはカーペンターズの「Rainy Days And Mondays」とほぼ一緒だ。
もちろん本人たちも意図したつもりはないだろうが、意識的にせよ、無意識的にせよ、この曲は日本人ならどこかで一度は耳にしているっぽいフレーズで構成されている「だけ」の話なのである。
歌詞にしても説得力に欠けるというか、「ことしもーうみへーいくってー」とか「いつものよーにまくーがあーきー」のような感情がないというか、夢をつかんだアーティストに「夢をあきらめるな!」っていわれてるみたいで、売れるための手段としてそれいってないか?むしろ“泣かせる”ような歌作っとけばいいやとか思ってないか?と、ついついあまのじゃくな考えを張り巡らせてしまうのであった。
彼らはデビューして5年。売れなくても別にいいやという気持ちでやってるわけがない。むしろそれはウソだといわれても言い逃れ出来ない。あの大ヒット曲「トイレの神様」にしても、これが売れなかったら歌手を辞めなければならないという土壇場で作られた楽曲で、そのエピソードを聞いて非常に萎えてしまったのだが、ラーメンズがコントで「誰だって一冊は傑作を書ける」と言ってたように、それがたまたまタイミングもあって売れただけの話………というと各方面からやんややんや言われそうではあるが、いまここで断言しておくと、彼らはこの曲以降、これ以上のヒット曲は生まれないと思うし、仮に生まれたとしたら、またそれは「誰それが死んで……」みたいな泣かせにかかる曲になるだろう。
というわけで、またまた世間で流行ってるものに物申してしまう形になったが、不必要な老婆心から、この曲が良い!感動した!と思った方々におすすめの曲を紹介しようと思う。
井上陽水/人生が二度あれば
日本を代表する老夫婦を描写した曲。とあるブログによるとこれは井上陽水の気持ちを歌ってるらしく「父の家業を継がなかったことで父の夢を叶えてあげることができなかった、ぼくに人生が二度あれば父の夢を叶えてあげられたのに……」という意味があるとかないとか(本人が言ったことを聞いてないのでその辺あいまいですいません)。にしても、井上陽水の絶唱もあいまって泣かせてくれる。
藍坊主/テールランプ
「藍坊主」で検索すると関連ワードで「テールランプ」と表示されるくらいその筋では有名な曲。飼い主が事故死してしまったことを犬の目線から描いているが、巧みな比喩とスピード感あるアレンジもあいまって“泣かせる”曲ではないのに泣いてしまうという不思議な感覚を味わえる。シングルとして切らずにアルバムの一曲にとどめてるあたりもニクい。
ザ・ビートルズ/When I'm Sixty-Four
イントロ部分はポンキッキでも使われていたので聴いた人も多いと思うが「64歳になっても僕を必要としてくれる?」と歌うキュートなラブソングである。若者が自分の気持ちに正直になって等身大で歌った名曲であるといえる。
他にもいろいろあると思うが、思いついたのがこの三曲だったので是非気に入ったらiTunesで買うなり、レンタルなりして手元に置いといていただきたい。ようつべの動画を張っといてなんだが、やっぱり音楽は購入して楽しもう!
*1:そもそも今挙げたバンドは音の響きを英語にあわせているきらいがあるので、また別問題ではあるのだけれど
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