工場や発電所から出る二酸化炭素(CO2)を地中深くに閉じ込める「二酸化炭素回収・貯留(CCS)」という技術の実用化に向けて、政府が本腰を入れている。地球温暖化の原因とされるCO2の排出量を削減する狙いで、北海道で初の大規模実証事業を進めているほか、今秋から日本近海で適地調査に乗り出す方針。環境省と共同でCCS事業を進める経済産業省の幹部は「地球温暖化対策の切り札となる革新的技術」と強調、2020年ごろの実用化を目指している。
CCSは、工場などの排ガスを溶剤に通すなどしてCO2を分離・回収し、地中深くに閉じ込める仕組み。海外ではノルウェーなどで事業化されている。日本では、4月に閣議決定したエネルギー基本計画で、20年ごろの実用化を目指して研究開発を進めるという方針が打ち出された。
CCSの実用化に向けて、政府は「実証事業」「適地調査」「技術開発」の3本柱で取り組みを進める考え。
中でも中核事業と位置づけるのが北海道で行っている大規模実証事業。出光興産の北海道製油所(苫小牧市)の敷地内に専用設備を設け、実際に分離・回収したCO2を地中に貯留する計画を12年度から進めている。電力会社やガス、石油、エンジニアリングなど35社が出資する日本CCS調査(東京都千代田区)に委託し、今年7月には関連設備の建設に着手した。16年度からCO2を地下に送り込む作業を始める予定だ。
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