第2日14番でバーディーを奪いガッツポーズする大山志保=みずなみCCで(黒田淳一撮影)
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◇ゴルフ5レディス<第2日>
▽6日、岐阜県瑞浪市・みずなみCC(6520ヤード、パー72)▽晴れ、気温30・6度、風速1・5メートル▽賞金総額6000万円、優勝賞金1080万円▽106選手(うちアマ5人)▽観衆7100人
初日トップの大山志保(37)=大和ハウス工業=が独走態勢を築いた。9バーディー、ノーボギーで、コース記録タイとなる、自己ベスト63をたたき出した。通算16アンダーとして、2位以下に6打差をつけた。54ホール競技での最少スコア記録は2003年のミズノ・クラシックでアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)がマークした24アンダー。最終日に新記録樹立の期待が膨らむ。
カップにバーディーパットを沈めるたびに大山が力強く拳を握ってガッツポーズを繰り返す。2日目だけで実に9度。20メートルのロングパットを決めた12番ホールではわれを忘れてパターを天高く突き上げた。
「喜んでいるギャラリーの方と目が合って、一瞬、時間が止まったように感じてしまった。きょうはショットもパターも良かった。今までゴルフ人生の中でも今週が一番いい状態」。混戦が予想されるなかでただ一人、上位集団から抜け出し、この日だけで9アンダーの63をマーク。2010年にみずなみCCで開かれた第15回大会で上原彩子が記録したトーナメントコースレコード記録に並び、08年の伊藤園レディスで記録した自己ベストの64を塗り替えた。
初日もトップで2日間で通算16アンダー。54ホール競技での最少スコア記録更新の可能性も大きくなる。日米両女子ツアー共通の最少記録は03年にソレンスタムが日米共同開催のミズノ・クラシック(滋賀・瀬田CC北コース)でマークした24アンダー。大山自身も同じ大会に出場していたが、「あの時はどうしたらそんなスコアが出るんだろうという感じだった。だから、私とはレベルが全然違う」。記録に対する意識はない。
ショット、パットも完璧だ。グリーンを外したのは2ホールだけ。途中で瞬間的に成田美寿々に並ばれたことにも気付かず、自分のゴルフにのめり込んだ。「いつもは(相手の)スコアを気にするが、今回は自分のことしか考えていない。普通にプレーすれば、スコアを伸ばせると感じているので。それだけ自信を持ってやれているということ」と自己分析した。
06年には5勝を挙げて賞金女王に輝くなど通算13勝を挙げる一方で、今季は未勝利。しかも2度プレーオフを争い、いずれも敗れた。2日目を終えて2位の成田とは6打差。さらにリードを広げ、新記録樹立をプラスした完全勝利で美酒に酔う。 (鶴田真也)
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