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【大リーグ】

岩隈、5イニング1/3を3失点で14勝 5連勝でメジャー自己最多タイ

2014年9月7日 紙面から

◇マリナーズ7−5レンジャーズ

 久々のポストシーズン(PS)進出へ、日本人選手が躍動した。マリナーズの岩隈久志投手(33)は5日、敵地でのレンジャーズ戦に先発し、5イニング1/3を7安打3失点。昨季に並ぶメジャー自己最多の14勝目(6敗)を挙げ、チームをPS進出圏内のワイルドカード(WC)2位へ押し上げた。ロイヤルズの青木宣親外野手(32)も敵地でのヤンキース戦で3回に決勝打となる中前適時打。ア中地区2位のタイガースとの差を2ゲームに広げた。マ軍は13年ぶり、ロ軍は29年ぶりとなるPSへ、日本のエースとリードオフマンがチームを引っ張る。

 苦しみながらも、耐え忍んでチームに勝利を運んだ。9月なのに、試合開始時の気温は35度。岩隈は「暑かった。この時期、この暑さの中で投げるのはすごく大変だと感じた」と語ったように、1回から滝のような汗を流しつつ奮投した。

 最大のピンチは5−1の5回だった。いずれも低めの宝刀スプリットをバットで拾われ、3連打で無死満塁。ここで好打者アンドルスを内角に切れ込む90マイル(約145キロ)ツーシームで二ゴロ併殺。続くテェリスも二ゴロに仕留めて最少失点で切り抜け、「いい感じで投げられた。スプリットも落ちていた」。7安打3失点と粘投し、納得の表情で語った。

 右手中指の故障で開幕から約1カ月離脱したが、5連勝で昨季と並ぶ14勝目を挙げた。「遅れた分を取り返さないといけないという気持ちもあった。何とか並ぶことができた」。記録専門の米エライアス社によれば、ここ2年間で勝率7割(28勝12敗)は、この間30試合以上の勝敗がついた投手では両リーグ3位。マ軍打線の貧打ぶりを考えれば特筆ものの数字だ。

 ヘルナンデスと組むダブルエースとしての存在感も際立っている。2人合わせたWHIP(投球イニング当たりの被安打+与四球数)は0・94。米誌スポーツイラストレーテッド(電子版)によれば、シーズンを通して「コンビでWHIPが1点未満」を守れば、飛ぶボールが採用されるようになった1920年以降では史上3組目の快挙だ。同誌は「ヘルナンデスとイワクマのコンビは、10月(PS)に向かうとともに歴史のページも開きつつある」と伝えた。

 チームもここ6戦5勝で、この日敗れたタイガースをかわし、WC2位に再浮上。貯金14(77勝63敗)は今季最多、7年ぶりだ。ダブルエースの力で、“雨の街”シアトルに13年ぶりの晴れ舞台を運んでみせる。 (アーリントン大城和美)

 

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