【ソフトB】4連勝で貯金最多タイの27!両リーグCS一番乗り
◆ソフトバンク6―2西武(6日・ヤフオクドーム)
ソフトバンクが3位以内を確定させ、2年ぶりのクライマックスシリーズ進出を両リーグ一番乗りで決めた。先発・中田が7回2失点と好投し、7年ぶりの2ケタ10勝目に到達した。4連勝と勢いに乗ったタカは、最短で8日に優勝マジック「14」が点灯する。
最多タイ貯金27! 大人の投球がさえ渡った。2点リードの6回1死一塁。中田は一発出れば同点の場面で中村を迎えたが、スライダーで投ゴロ併殺打に仕留めた。「直球に強いバッターが多い」。直球を見せ球にし、変化球中心で組み立て7回2失点。「開幕前からの一つの目標でもあった。うれしい」。14勝をマークした中日時代の2007年以来となる2ケタ10勝目に、充実の笑みを浮かべた。
独特の軌道を描くフォークで三振の山を築いた。5者連続三振を含む自己最多タイの12奪三振。うち9個をフォークで奪った。「打者の遠いところに投げようと意識している」。中田のフォークは右打者ならスライダー気味に、左打者ならシュート気味に外角へ逃げる。中日時代、キャンプで臨時コーチを務めたフォークボールの神様、杉下茂氏に絶賛されたこともある宝刀だ。初回にいきなり2点を失ったが、2回以降は危なげなかった。
古巣の偉大な先輩にパワーをもらった。5日に山本昌が49歳で今季初勝利をマークしたが、その投球を携帯電話の中日球団の有料サイトで逐一チェックしていた。「生きた教材。負けられないな」と刺激を受けたが、「初勝利で連絡するのは山本さんに失礼」と祝福コールはあえてしなかった。
秋山監督も「2回以降は持っている球種を全部使いながら、しっかり投げた」と目を細めた投球で、貯金は今季最多タイの27。2年ぶりのCS進出が確定した。7日に勝つか引き分け、オリックスが7、8日に連敗すれば8日にマジック「14」が点灯する。「大事なゲームが続く。全力で投げたい」。中日時代にリーグV3度、日本一1度を経験しているFA右腕が、3年ぶりVの“使者”になる。(戸田 和彦)