【広島】ルーキー大瀬良が10K初完封8勝!自力V守った
2014年9月7日6時1分 スポーツ報知
◆広島1―0DeNA(6日・横浜)
高々と両手を突き上げた。最後の打者を左飛に打ち取ると、「自然に出た」というガッツポーズを決め、大瀬良の表情がほころんだ。プロ入り初完封で8勝目。9回にも150キロを連発する疲れ知らずの126球で、大仕事をやってのけた。
プロ最速の152キロをマークした速球とカットボールを軸に、DeNA打線にスキを与えなかった。ピンチらしいピンチだった4回2死一、三塁でも、バルディリスを右飛に打ち取った。「ボール自体、(今季で)一番良かった。真っすぐで空振りが取れたし、捉えられてなかった」。散発の5安打。自身最多の2ケタ10三振を奪い、“スミ1”を守り抜いた。
8月初旬にiPadを購入。「Ubersense Coach」という、動画のスロー再生と動作解析ができるアプリを使うためだった。キャッチボールやブルペン投球を映像に収め、フォームの微調整に活用した。8月16日の巨人戦(マツダ)で7試合ぶりの白星を挙げ、同23日の阪神戦(マツダ)からは19イニング連続無失点。「納得して投げられる球が出てきた」と、思い描く投球が戻ってきた。
広島の新人完封は、97年10月7日の横浜戦(広島)の沢崎俊和(現2軍投手コーチ)以来、17年ぶりで、野村監督は「今日はもう、すごかった。言うことない投球をしてくれた」。右腕の残り登板は、多くても4試合。見えてきた2ケタ勝利を達成すれば、逆転Vにも大きく近づくはずだ。(福谷 佑介)