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【阪神】一夜で3位転落 能見背信の4失点12敗

2014年9月6日6時0分  スポーツ報知
  • 1回1死三塁、鳥谷の二ゴロで三塁走者・上本が本塁を突くがタッチアウト(捕手・小田)

 ◆中日6―0阪神(5日・ナゴヤドーム)

 圧巻の立ち上がりを見せていた能見が4回、別人となった。1死から荒木に初ヒットとなる中前安打を許すと、2死から2四球に暴投が絡み満塁。藤井に甘く浮いたフォークを狙われ、中前への2点適時打を許した。「1点もやりたくなかったんですけど…」。この回にマークした通算1000奪三振に花を添えられず、天を仰いだ。

 伝説をつくった山本昌の引き立て役にまわった。6回にも2四球を与えるなど、勝負できずに得点を奪われ、無死満塁で降板。5回0/3を102球、6安打4失点で屈辱の12敗目を喫した。「(4回の)暴投から腕が振れなくなった。まだ球数も大したことはなかったからね」と和田監督は突如乱れたエースのピッチングを嘆いた。

 期待を裏切る結果となった。首脳陣は能見を11日の巨人戦(甲子園)に登板させるため、藤浪と先発の順番を入れ替えた。「最後はエースでいきたいというのはある」と中西投手コーチも左腕と“心中”する考えを明かしていた。首位・巨人も敗れ、3・5ゲーム差は変わらなかったが、9日からの直接対決を前に、絶望的な状況に立たされた。

 打線も今季10度目の完封負けと振るわず、わずか1日で3位に転落。中日戦の連勝も5で止まった。「先制点を取られてしまったんでね。調子は普通でした」と淡々と振り返ったエースだが、あまりに痛い1敗だ。「(序盤に)主導権を握れなかったな」と指揮官も頭を抱えた。逆転Vの道筋が見えなくなりつつある。(表 洋介)

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