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錦織、貫いた遊び心 ラリー応酬、王者振り回す

朝日新聞デジタル 9月8日(月)0時35分配信

 ニューヨークで6日(日本時間7日)にあったテニスの全米オープン男子シングルスで、日本人初の決勝に進んだ錦織圭(24)。世界ランキング1位、4大大会7度優勝のノバク・ジョコビッチ(セルビア)に快勝した要因の一つにテニスを楽しむ遊び心があった。

 第4セット第9ゲーム、14回のラリーの応酬になった最後のポイント。アウトになるリスクを最後は避けて、中央へ配球したジョコビッチに対し、錦織は攻めの姿勢を貫き、左右に振り回す。ジョコビッチのミスを誘い、勝利を決めた。

 相手の狙いを外したり、操り人形のように右往左往させたりする。そんな駆け引きの魅力に気づいたのは、父の清志さんの指導が原点だった。

 清志さんが息子に伝えたのは「実生活では人を欺くのは悪いことだけど、テニスはルールの中で、いかに相手の心理の逆をつき、だますかが勝負」。技術面でも、型通りのフォームに押し込めるのではなく、息子の自由な発想を大事にした。それが、「エア・ケイ(K)」の愛称もついたジャンプして高い打点で球を捕らえる打法など、ショットの種類の多さにつながった。

朝日新聞社

最終更新:9月8日(月)0時59分

朝日新聞デジタル

 

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