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まな板を洗濯板に…元SDN48木本夕貴が語った極貧生活

日刊ゲンダイ 9月7日(日)10時26分配信

 AKB48のお姉さん版として活躍したSDN48の元メンバーは、貧しい一人暮らしを他のメンバーに助けてもらい、ついには貧乏ネタで認められて? タレント木本夕貴(27)が語った当時の極貧生活――。

■洗濯機はあってもホースを買うお金がなくて……

 19歳で上京した時、親からの条件は「全部、自分でやりなさい」でしたから、家賃や生活費のためにすぐバイトを始めました。お金がなくて食事はレトルトのカレーを半分食べて、袋をテープで留めて、また次の日温めてご飯に混ぜて食べたり。カレーが少ないから見た目はカレーピラフみたいになってましたね。

 芝居の学校に通ったけど、財布に40円しかなくて高田馬場駅で乗り換えるお金もなかった時、学校に行けなくて途方に暮れてたら泣けてきて……。駅の交番のおまわりさんが「どうしたの?」と声をかけてくれた。「お金がなくて学校に行けないんです」と言ったら、貸してくれたんです。交番では手続きすればお金貸してくれるって知らないから「メッチャやさしいおまわりさんが東京にはいるんだぁ」と感動して、返す時に「ありがとうございました」と手紙を書いて渡しました。

 SDN48に入ってからは練習が多くてバイトができず、さらに貧乏。でもお弁当が出る。ダイエットしてて食べない子がいるし、実家暮らしで生活に困ってないから食べない子もいたので、余ったら持って帰ってました。グループはお金持ちと貧乏に分かれてましたよ(笑い)。

 お金持ちの伊東愛ちゃんの家は大きくて、仲間内のダンスの練習も愛ちゃんちでやらしてもらってて。私をご飯にも招待してくれた。ナイフとフォークだったから見よう見まねで食べてたら、白いテーブルクロスにタレこぼしちゃった。でも「全然大丈夫だよ」って家族全員やさしくて。あ、タレじゃなくてソースか(笑い)。

 ガス代を払ってなくて止められた時はお湯が出なくて、水だけで滝に打たれるみたいにシャワー浴びたり。実家が電器屋なので洗濯機だけは送ってくれてたけど、取り付け用のホースが6000円以上すると知って、お金ないから買わずにいつもコインランドリーで洗濯してた。でも余計お金かかっちゃって。洗濯するお金もなくなった時は、まな板を洗濯板にして服を洗って絞り、隣に男の人が住んでるから外じゃなくて部屋に干してた。でも全然乾かないし、カーテンレールに掛けて干してたからカーテンがカビた!

■選抜に入れたのは貧乏トークのおかげ

 そんな水風呂やカビの貧乏話を劇場公演のMCでしゃべって笑いを取ってたので、先輩が「木本、かわいそう」と思ってくれたみたい。私にカレーを作って持ってきてくれる先輩も、お古のTシャツや靴をくれる先輩もいました。チェン・チュー(中国人メンバー)はパンを焼くのが趣味で、「木本は貧乏だから、パン焼いて持ってきてやるよ」と言ってくれた。みんなやさしいですね。

 選抜メンバーが決まる時、私の貧乏キャラトークを聞いてくれてたスタッフが、「きれいな子だけじゃダメだ。おもしろいヤツも入れよう」と“おもしろ枠”で私を入れてくれた。メッチャうれしかったし、選抜メンバーに選ばれてからはいろいろ活動させてもらえるようになった。頑張った自分にご褒美として洗濯ホース買いましたよ(笑い)。これで絞らないで済むから気が楽になりました。今、お芝居を中心に活動できてるのも選抜に入れたから。私、歌もダンスもダメだったから、貧乏のおかげですね。

(聞き手=松野大介)

▽きもと・ゆうき 86年9月、愛知県生まれ。SDN48の中心メンバーとして活動。12年3月に卒業。現在は舞台を中心に活動中。

日刊ゲンダイ

最終更新:9月7日(日)10時26分

日刊ゲンダイ

 

木本夕貴

女優・タレント・歌手 木本夕貴(キモトユウキ)
誕生日:1986年 09月09日
星座:おとめ座
出身地:愛知
血液型:-

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