ちょっと前にこんなエントリを書いた。 佐々木俊尚の「寛容戦略」が早くも挫折ここで引用している佐々木俊尚のツイート。 http://twitter.com/sasakitoshinao/status/506582079547899904 | ネットでひたすら人を追い詰める人たちから、どう自分を守るか。なんだかすごく激しい長い文章だけど、結論部分に書かれてることはいろいろ考えさせられた。「最後に勝つのは愛です」/邪悪な人から身を守る方法 - まつたけのブログ http://bit.ly/1pjKyHK そのツイートで佐々木俊尚が引用しているブログ。 邪悪な人から身を守る方法 - まつたけのブログ http://matsutake.hatenablog.jp/entry/%E9%82%AA%E6%82%AA%E3%81%AA%E4%BA%BA%E3%81%8B%E3%82%89%E8%BA%AB%E3%82%92%E5%AE%88%E3%82%8B%E6%96%B9%E6%B3%95佐々木俊尚ってあんまりネット歴は長くないんですかね…。幸か不幸か俺は長いので、この手の人たちを結構見てきた。うんざりするほど。俺にかぎらずそこそこネット歴が長い人なら、だいたい予想できると思うんだよね…。ちなみのこの著者のプロフィール。 まつたけさんのプロフィール - はてな http://profile.hatena.ne.jp/denpanohikari/まあ中二病的なタイプだよね。このタイプにも2種類あって、1つは分かっててわざと楽しんでるタイプ。これはまあ本人が楽しければ何の問題もない。もう一つは「素」で中二病な人。大抵このタイプは大なり小なりネットでトラブルを起こす(リアルでは…あまり想像したくない)。 * * *で、この人の一番最近のエントリ。 自分は被害者だと信じて疑わないサイコパスは無敵の人 - まつたけのブログ http://matsutake.hatenablog.jp/entry/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%91%E3%82%B9%E3%81%AF%E7%84%A1%E6%95%B5%E3%81%AE%E4%BA%BA早くも自分で書いた数日前のエントリ「邪悪な人から身を守る方法」の内容を否定してるんだよね。あれは間違いだった、と。でもそれは俺的には十分予想できた。最初の「邪悪な人から身を守る方法」みたいなエントリを書く人の心境というのは、まさにトラブルの渦中にいて、必死に自分に言い聞かせている魂の叫びのようなもの。だから考えも二転三転する。これは仕方ない。またブログの役割としてそういう状態で自分の気持ちの整理のために書くという用途もあるだろう。かえって悪化する可能性もあるから危険な賭けだけど。このエントリのタイトル「自分は被害者だと信じて疑わないサイコパスは無敵の人」、いろいろ考えさせられるよね…。 * * *こんなブコメが。 はてなブックマーク - 自分は被害者だと信じて疑わないサイコパスは無敵の人 - まつたけのブログ http://b.hatena.ne.jp/entry/matsutake.hatenablog.jp/entry/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%91%E3%82%B9%E3%81%AF%E7%84%A1%E6%95%B5%E3%81%AE%E4%BA%BA | kanose 前回の記事もそうだが、まつたけさんは狂言自殺騒動とかやって、みぃあ猫さんにそれまとめられて、ずっと恨んでいるというのがよくわかっておもろい http://d.hatena.ne.jp/meerkat00/20140311/1394540445紹介されているリンク先。まつたけが何にこれほど憤りを感じているのか?が書かれているようだ。 キノコがヘイトブコメにまみれている理由 - meerkat00の日記 http://d.hatena.ne.jp/meerkat00/20140311/1394540445まあなんか一部同情しないでもないけど、 | 愉快犯的な炎上商法はカルマ値をあげ、ヘイトブコメを引き寄せます。茸さんはヘイトを召喚する炎上商法がお好きなのでしょう。 | そうそう。狂言自殺の後は、心配した人たちをこんな風に笑っていました。上記の記事にもあるように、まつたけ自身がヘイトを引き寄せるタイプだということ。第3者からみると、ね。でも本人からしてみれば、なんで自分が叩かれるか分からないので、いろいろ陰謀論的な理由を考えだす。そしてそれがさらにネタとなって…の無限ループ。 * * *さてここからが本題。まつたけタイプの人はネットに無数にいるわけで、いまさら取り上げようとも思わない。問題は佐々木俊尚がこのタイプの人をどう思っているのか。いくつか可能性が考えられる。その1。あまり良く読まずに、タイトルと流し読みだけで、賛同した。まあいいけどね。俺は誰かのブログを始めて引用する時は、他のエントリをいくつ読んでみるけどね。この人はどういうタイプの人なのか?を知りたくて。その2。ブログ主(まつたけ)の言い分だけを信じて、共感した。世の中にはこんなひどい目にあってる心優しい人がいるのだ。罪もない弱者を一方的にいたぶるサイコパスは本当に恐ろしい、と。弱者の味方の佐々木俊尚としては、これもありそう。弱者の味方をするのはいいんだけど、ほんとにちゃんと背景を調べて味方してるの?という疑問がしばしば湧く。その3。まつたけ自身がヘイトを呼びこむタイプだという背景も含めて、共感・賛同した。これは可能性としては若干低くなるが、旅ラボが叩かれている状況を考えると、佐々木俊尚が自分と重ねあわせて共感した可能性はある。目立つこと、新しいことをやる人は叩かれる、と。 * * *でまあどれでもいいんだけど、このケースを見ても分かるように、人と人とのトラブルは、「愛」とか「寛容さ」とかでは解決しないよね。どっちが悪かとかそもそもどっちがどっちを叩いているのかすら、単純ではない。どちらが加害者でどちらが被害者かも単純ではない。ようは「愛」とか「寛容さ」ではトラブルはなくならないし、他のどんな方法でもトラブルはなくならない。そんなことわかりきってると思うのだが、それでも佐々木俊尚は親鸞の教えを守れば、幸せな世界になるというのでしょうかね…。非現実的な空論としか思えないのだが。 * * *まつたけのブログが該当するかはさておき、一般論として「自称被害者」は少なくない。本人が周囲に迷惑をかけていて、その結果として周囲から相応の反応が返ってきてるのに、自分はいわれのない批判や攻撃を受けている、辛くて仕方ない、こんな攻撃は取り締まってくれ、と。最近のインターネットはブログやtwitterなど管理人不在のコミュニケーションが主体だから、最近しか知らない人はわからないかもしれないが、パソコン通信時代やインターネットの黎明期、管理人のいる掲示板やメーリングリストなどのコミュニティが主流だった頃、やっぱこの手の人はいて、しばしば管理人を困らせた。「自分はコミュニティの○○さんから、言われない暴言を吐かれた。○○さんをコミュニティから除名してくれ」と。でも管理人を含めて第3者から見ると、批判されるような言動をしてるのはむしろその人自身なんだよね…。周りの人間はむしろそれをそれとなく、婉曲に諭してるのだが、それがまた本人には「不当な扱い」に見えるらしく、最終的に管理人に直訴して「○○さんを退会処分にしろ、さもなければ自分が出て行く」となる。で、当然の結果として本人が出て行くことになり、後味の悪い思いをする。 * * *で、これはどのコミュニティでも同じ。ホントイヤになるほど版で押したように、こういう人は現れるし、その都度なるべく良い方向に向かうようみんなが努力するのだが、最終的に同じ結果になる。なんどか思いとどまることもあるが、最終的には出て行く。まあはっきり言えば辛い。本人もだけど残されたメンバーも。せっかく仲良くなったのにね。管理人はもっと辛いだろう。まあようするにインターネットの黎明期からやってる人は、そういう経験をしてきてる。これでもかという無力感の繰り返し。今は表向き平然としてるけど。だってどうしようもないんだもん(苦笑)。開き直るしかない。というか開き直れるまでが辛かった。やっぱ「なんとかしたい」「なにか方法があるはずだ」と思うよね。でもないんだもん(笑)。そういう時代を経験してない新世代の人々が、いま新たに同じ経験をしているわけだ。「なんとかしたい」「なにか方法があるはず」と。それに対して俺はどうするのがいいんですかね?いまのところ「そんなの無駄だよ」という態度を取るしか思いつかないのだが。「きっといい方法が見つかるよ、がんばって!」でもいいんだけどね。でも内心見つかるとは思ってないのにウソを付くのも気が引けるし。「人はいつか死ぬ」と同じで、どんなに悲しく受け入れがたいことであっても、受け入れるしかないことはたくさんある。 * * *こういうタイプの人の言い分を認めると、どんどんタブーがエスカレートしていって、コミュニケーションが成り立たなくなってしまうんだよね…。この話題はあの人が怒るから避けよう。あの話題は別な人が地雷だから…と。挙句の果てに「最近堅苦しくてやってられないから、俺達だけでもっと気楽なコミュニティ作ろうか」という話になる。でも新しいコミュニティも成功して人数が増えてくれば、またこの手の人は現れるわけで。自称弱者に安易に味方できないのにはそれなりに理由がある。別にいじわるをしてるとか冷酷だからというわけではない、かな?w。まあ冷酷といえば冷酷だが、そう振る舞うしかない。この「メカAG」というハンドル名も「機械みたいな奴だ」ということで誰かが俺をこう名づけた。割と気に入ったので自分でも使ってるが。ネットは自由が一番簡単でいいと思うけどね。暴言を吐いても自由。でもその結果自分が周囲から袋叩きにあって辛くても、それは自業自得。自分は自由に無神経に振る舞うが、自分が攻撃されたら管理人や行政に泣きつくというのはおかしい。