2013年 輸入デング熱患者都道府県別報告状況(12月31日現在)
都道府県 患者数 都道府県 患者数
北海道 4 滋賀県 0
青森県 0 京都府 11
岩手県 0 大阪府 36
宮城県 2 兵庫県 9
秋田県 0 奈良県 2
山形県 1 和歌山県 3
福島県 0 鳥取県 0
茨城県 5 島根県 0
栃木県 4 岡山県 0
群馬県 2 広島県 3
埼玉県 7 山口県 0
千葉県 20 徳島県 0
東京都 66 香川県 2
神奈川県 16 愛媛県 1
新潟県 0 高知県 3
富山県 0 福岡県 12
石川県 1 佐賀県 1
福井県 2 長崎県 1
山梨県 0 熊本県 2
長野県 1 大分県 1
岐阜県 4 宮崎県 3
静岡県 4 鹿児島県 5
愛知県 14 沖縄県 1
三重県 0 合計 249

<2012年 デング熱患者報告状況(都道府県別)12/31現在>
更新日 2014年9月1日
<2010年 デング熱患者報告状況(都道府県別)>
 **デング熱**日本人の誤解を解くコーナー

×1)デング熱は森や林、ジャングル、田舎で感染する?
正解デングウイルスの媒介蚊はヒトの住環境が発生母地で都市部で流行します。
×
2)日本国内ではデング熱が流行したことがない?
正解1942から1945年にかけて、神戸・大阪・広島・呉・佐世保・長崎などで約20万人に上る温帯地域最大のデング熱流行が発生した。
×3)デングウイルスを媒介する蚊は日本国内にはいない?
正解
デング熱を媒介する蚊は、ネッタイシマカとヒトスジシマカで、ヒトスジシマカは東北地方以南に生息し夏季には活発に活動している。

デングウイルス感染症情報

デング熱患者数
※すべて、輸入症例である。2003年はSARSが流行した年で、海外旅行者が減少した。2012年以降、出血熱患者の報告が目立ちます。

2014 年は第26週の報告数です。
医療機関の皆様へ;患者様の渡航歴・病歴等を下記用紙でお知らせください。
検査依頼書検査依頼用紙
(医療機関専用)
デング熱疑いの患者さんの検査依頼は、下記までご連絡ください。
【TEL:03-5285-1188, Fax:03-5285-2115 ウイルス第一部、高崎智彦まで】
連絡が付かない場合は、03-5285-1111(代表)またはe-mail: takasaki@nih.go.jp まで。当室はデング熱以外にもチクングニア熱ウエストナイル熱・脳炎、ダニ媒介性脳炎、日本脳炎などに関しても検査の相談に応じています。なお、当研究所は附属病院は併設しておりません。患者さまが直接来所されても検査はできませんので御理解ください。

(国立感染症研究所ウイルス第一部 第2室; Vector-borne Virus Laboratory) 
〒162-8640 新宿区戸山1-23-1
本Webサイトは2012年3月17日以降国立感染症研究所の公式のサイトでは無くなりましたが、旅行医学、熱帯医学関係者からの強い要望により、情報の更新は公式サイトとともに継続いたします。

2014年8月26日、戦後初のデング熱患者国内発生が確認されました
発病日は8月20日、デングウイルス1型感染です。
Fight the Bite! 関係者各位は終息に向けて奮励努力されたし!
2014年のデング熱輸入症例は第33週(8月15日現在)で98症例で、インドネシアからの輸入症例が多い。

2013年12月にデングイルスと近縁のZikaウイルスによるZika熱のタヒチからの輸入症例を確認しました。これは日本では初めてのZika熱輸入症例です。

デング熱を疑う患者の診断指標
Aの2つの所見に加えて、Bの2つ以上の所見を認める場合にデング熱を疑う。
A)必須所見
1.突然の発熱(38℃以上) 2.急激な血小板減少(10/μl以下)
B)随伴所見
1.発疹(発病数日後、解熱傾向とともに出現する場合が多い)
2.悪心・嘔吐、3.骨関節痛・筋肉痛、4.頭痛、5.白血球減少

6.点状出血(あるいはターニケットテスト陽性)

C)除外指標;CRP10mg/dl以上の場合は、まず細菌感染その他の検索を優先してください!!




 **デング熱の予防対策ビデオ** 

フィリピンでは、デング熱だけでなく
チクングニア熱が流行しています。カリブ海でのチクングニア流行はまだ続いています。
病原微生物検出情報IASR6月号(2011年)の特集記事はデング熱・チクングニア熱の特集です。IASRへのリンク
デング熱の流行地域から帰国後、発熱・筋肉痛・関節痛などの症状がある方は、国内流行防止の点から蚊に刺されないよう病院に入院するあるいは症状が治まるまで自宅療養し戸外に出ないようにしてください。すこし熱が下がったからといって庭先に出ることはやめてください!ヒトスジシマカの活動は地域差はありますが11月頃まで続きます。
2012海外情報  世界保健機関西太平洋地域のデング熱情報 へのリンク  デング熱誤解を解くコーナー 関連文献(当室)へのリンク

NEWS! 当室の論文が、国際ワクチン学会から2012年3月の月間最優秀論文に選ばれました!


クロアチアのデング熱国内流行に関する論文は下記です。
Autochthonous dengue fever in Croatia, August-September 2010
dengue in Croatia; Eurosurveillance
フランスの国内デングウイルス感染2症例の正式な報告があります。
FIRST TWO AUTOCHTHONOUS DENGUE VIRUS INFECTIONS
IN METROPOLITAN FRANCE, SEPTEMBER 2010
Eurosurveillance (2010)Volume 15/ Issue 39
http://www.eurosurveillance.org/ViewArticle.aspx?ArticleId=19676
いずれの症例もデング1型でウイルスの遺伝子はMartiniqueの
デングウイルス1型に近似のようです。


<当室で検査した輸入デング熱/出血熱症例数>

2014年(8月26日現在)
症例数 渡航先 ウイルス型 確認地
1 インドネシア D3 東京都
2 インドネシア 1 D3 東京都
3 インドネシア(バリ島) 2 D1 東京都
4 インドネシア(バリ島) 2 D2 東京都
5 インドネシア 2 D1 東京都
6 インドネシア(バリ島) 2 D1 長野県
7 インドネシア(バリ島) 3 D2 徳島県
8 フィリピン 3 D2 茨城県
9 マレーシア、タイ 3 NA 兵庫県
10 スリランカ 3 NA 東京都
11 東チモール 3 D1 東京都
12 インドネシア 3 D3 東京都
13 インドネシア(バリ島) 4 D1 熊本県
14 インドネシア(バリ島) 4 D1 熊本県
15 タイ 4 D3 東京都
16 インドネシア(バリ島) 4 D1 大阪府
17 スリランカ 4 D1 東京都
18 タイ 4 D1 東京都
19 ベトナム-インドネシア 4 NA 東京都
20 タンザニア 4 D2 東京都
21 ケニア 5 NA 東京都
22 フィジー 5 D3 福岡県
23 マレーシア 5 D2 京都府
24 インドネシア(スラバヤ) 5 D3 千葉県
25 インドネシア(バリ) 5 D1 東京都
26 マレーシア 5 D1 東京都
27 ミャンマー 6 D1 東京都
28 インドネシア(バリ) 6 NA 東京都
29 インドネシア(バリ)-シンガポール 6 D1 東京都
30 タヒチ 7 D1 東京都
31 マレーシア 7 D1 福岡県
32 マレーシア 7 D4 東京都
33 インドネシア(バリ) 7 D1 東京都
34 インドネシア 8 NA 東京都
35 フィリピン 8 NA 東京都
36 インドネシア(ギリ島) 8 D1 東京都
37 インドネシア(スンバ島) 8 D1 宮城県
38 バングラディッシュ 8 D2 香川県
39 インド 8 D2 東京都
40 日本 8 D1 埼玉県
41
42
43

NA:not appricable


2013年
症例数 渡航先 ウイルス型 確認地
フィリピン 1 D1 大阪府
2 カンボジア 1 - 福井県
3 インドネシア(バリ) 2 D2 福岡県
4 インドネシア(バリ、ロンボク) 2 D3 東京都
5 インドネシア(バリ) 2 D2 千葉県
6 インドネシア(バリ) 3 D2 東京都
7 インドネシア 3 - 東京都
8 インドネシア(ジャカルタ) 3 D3 京都府
9 ミャンマー 3 D1 高知県
10 パラグアイ 3 北海道
11 インドネシア(Tengerang,Java) 3 D3 京都府
12 インドネシア 3 D2 東京都
13 フィリピン 3 東京都
14 タイ(チェンマイ) 4 D1 東京都
15 インドネシア 4 D3 東京都
16 インドネシア 4 東京都
17 インドネシア(バリ) 4 東京都
18 ニューカレドニア 4 D1 愛知県
19 タイ 5 東京都
20 インドネシア(バリ) 5 東京都
21 インドネシア(バリ) 5 東京都
22 タイ 5 D3 岐阜県
23 インドネシア(バリ) 5 高知県
24 インドネシア(バリ) 5 高知県
25 インドネシア(バリ) 5 D4 東京都
26 スリランカ 5 D1 東京都
27 インドネシア(ジャカルタ、チビタン) 5 D2 滋賀県
28 タイ 5 D1 東京都
29 フィリピン(ネグロス島) 6 D4 東京都
30 ミャンマー 6 東京都
31 フィリピン(ミンダナオ島) 6 D2 千葉県
32 インドネシア(バリ島) 6 D1 東京都
33 インドネシア(バリ島) 6 D1 鹿児島県
34 サウジアラビア D1 香川県
35 インドネシア(バリ島) 6 D1 千葉県
36 インドネシア(バリ島) 6 D1 千葉県
37 タイ(プ―ケット) 6 D3 東京都
38 インドネシア(ジャカルタ) D2 東京都
39 インドネシア(バリ島) 7 - 福岡県
40 ケニア(モンバサ) 7 - 東京都
41 サウジアラビア 7 - 香川県
42 タイ 7 D1 東京都
43 インドネシア 7 D4 東京都
44 フィリピン 7 - 東京都
45 カンボジア 7 D2 東京都
46 ミャンマー 7 D1 茨城県
47 フィリピン 7 - 栃木県
48 カンボジア 7 D1 鹿児島県
49 ベトナム 7 - 東京都
50 インドネシア 7 D2 東京都
51 マレーシア 8 D3 大阪府
52 インドネシア 8 - 宮崎県
53 シンガポール 8 D1 東京都
54 インドネシア(バリ島) 8 D1 東京都
55 タイ 8 - 東京都
56 インドネシア 8 D1 北海道
57 マレーシア 8 - 東京都
58 フィリピン 8 D4 東京都
59 タイ 8 D1 東京都
60 インドネシア(バリ島) 8 D2 東京都
61 タイ 8 D3 東京都
62 タイ 8 D1 東京都
63 フィリピン 8 D1 東京都
64 インドネシア(バリ島) 8 D2 東京都
65 フィリピン(セブ島) 8 - 栃木県
66 タイ 8 - 京都府
67 フィリピン 8 D4 大分県
68 インドネシア(バリ、コモド) 8 D2 千葉県
69 スリランカ 8 D1 東京都
70 インドネシア(バリ島) 8 D3 長野県
71 タイ(プ―ケット) 8 D1 福岡県
72 インドネシア(バリ島) 8 D1 大阪府
73 インドネシア(バリ島) 8 D1 鹿児島県
74 ラオス、タイ 8 D3 東京都
75 インドネシア、台湾 9 D1 東京都
76 フィリピン 9 D1 沖縄県
77 タイ 9 D3 東京都
78 フィリピン 9 D2 愛知県
79 タイ・ラオス・ベトナム・カンボジア 9 D1 福井県
80 タイ 9 D1 東京都
81 フィリピン 9 D1 東京都
82 タイ-カンボジア-タイ 9 D1 東京都
83 タイ-カンボジア-タイ 9 D1 東京都
84 タイ(サムイ島) 9 D1 東京都
85 タイ 9 D1 栃木県
86 タイ 9 - 栃木県
87 インド 9 D1 東京都
88 インドネシア(バリ島) 9 D1 東京都
89 ベトナム 9 D3 東京都
90 タイ-カンボジア 10 D3 千葉県
91 インドネシア 10 - 東京都
92 フィリピン(セブ島) 10 - 東京都
93 インド 10 D2 東京都
94 フィリピン 10 D1 東京都
95 タイ 10 D1 東京都
96 フィリピン 10 D1 東京都
97 フィリピン 10 - 京都府
98 インド他東南アジア各国 10 D1 東京都
99 トルコ、ガーナ 10 D1 東京都
100 インドネシア(バリ島) 10 D2 東京都
101 モルジブ 10 D3 東京都
102 フィリピン 10 D4 東京都
103 フィリピン(Taguig) 10 D1 東京都
104 シンガポール 10 D1 奈良県
105 フィリピン 10 D4 埼玉県
106 スリランカ 11 D1 愛知県
107 フィリピン 11 D2 鹿児島県
108 インド-ネパール-タイ 11 D4 静岡県
109 インドネシア(バリ島) 12 D1 宮城県
110 インドネシア(バリ島) 12 D1 宮城県
111 インドネシア 12 D1 東京都
112 オーストラリア 12 D1 東京都

−:not applicable and not detected

2012年
症例数 渡航先 ウイルス型 確認地
タイ・シンガポール・ベトナム 1 NA 東京都
インドネシア(バリ) 1 D2 東京都
フィリピン 1 D1 鹿児島県
インド D3 東京都
インド D3 東京都
インド D3 東京都
7 インドネシア(バリ) D2 香川県
8 インドネシア D2 千葉県
インド NA 東京都
10 タイ 2 D3 奈良県
11 インドネシア(バリ) 2 NA 茨城県
12 タイ(サムイ島) 2 NA 兵庫県
13 インドネシア(バリ) 3 D2 東京都
14 インドネシア(バリ) 3 D2 群前県
15 インドネシア(ジャワ島) 3 D2 東京都
16 東チモール 3 NA 東京都
17 東チモール 3 NA 東京都
18 東チモール 3 D3 東京都
19 インドネシア(バリ) 3 D2 宮崎県
20 マーシャル諸島 3 D4 島根県
21 インドネシア(バリ)・東チモール 4 D2 東京都
22 インドネシア(バリ) 4 NA 熊本市
23 タイ 4 D3 愛知県
24 インドネシア 5 D2 東京都
25 ベトナム 5 D1 大阪府
26 フィリピン 5 NA 長野県
27 フィリピン 5 D1 北海道
28 フィリピン 5 D1 京都府
29 タイ 6 D1 広島県
30 フィリピン 6 D1 東京都
31 タイ(Samui島) 6 D3 宮城県
32 インドネシア(バリ) 6 D2 北海道
33 インドネシア(バリ) 6 D2 東京都
34 インドネシア(バリ) 6 D2 東京都
35 フィリピン(セブ) 6 D2 福岡県
36 ベトナム NA 東京都
37 フィリピン NA 栃木県
38 インドネシア(バリ島) 7 NA 京都府
39 シンガポール 7 NA 宮城県
40 フィリピン 7 D1 愛知県
41 フィリピン 7 NA 埼玉県
42 スリランカ 7 D1 東京都
43 タイ、ベトナム、カンボジア 8 D1 京都府
44 フィリピン 8 D1 岡山県
45 カンボジア 8 D1 東京都
46 フィリピン 8 NA 兵庫県
47 タイ 8 D3 東京都
48 バングラディッシュ 8 NA 東京都
49 タイ 8 D3 東京都
50 タイ 8 NA 東京都
51 タイ、カンボジア 8 NA 東京都
52 フィリピン 8 D1 東京都
53 ミャンマー 8 NA 兵庫県
54 カンボジア 8 D1 東京都
55 フィリピン 8 NA 宮城県
56 フィリピン 8 D1 東京都
57 カンボジア 8 D1 茨城県
58 フィリピン 8 NA 兵庫県
59 インドネシア 8 NA 東京都
60 タイ、カンボジア 8 D3 東京都
61 フィリピン 8 NA 東京都
62 フィリピン-インドネシア 9 D3 東京都
63 フィリピン 9 D1 静岡県
64 インドネシア 9 NA 東京都
65 フィリピン 9 D4 東京都
66 マレーシア 9 D3 東京都
67 タイ-(上海) 9 NA 東京都
68 フィリピン 9 NA 東京都
69 タイ-ミャンマー-ラオス 9 D3 奈良県
70 フィリピン 9 D1 徳島県
71 フィリピン 9 D1 大阪府
72 タイ-インドネシア 9 D1 福井県
73 フィリピン 9 NA 東京都
74 フィリピン 9 NA 福岡県
75 フィリピン 9 NA 千葉県
76 フィリピン 9 NA 奈良県
77 フィリピン 9 NA 大分県
78 フィリピン 9 NA 東京都
79 タイ 9 NA 東京都
80 フィリピン 9 D1 静岡県
81 インド 10 D2 石川県
82 インド 10 D2 奈良県
83 インド 10 NA 東京都
84 フィリピン 10 NA 三重県
85 フィリピン 10 D1 青森県
86 ジャマイカ 10 D1 東京都
87 タイ、マレーシア、ラオス 10 NA 宮崎県
88 インド 10 D1 東京都
89 フィリピン 10 D2 香川県
90 カンボジア 10 D1 東京都
91 インド 10 D2 東京都
92 フィリピン(セブ島) 10 D1 千葉県
93 インド 10 NA 東京都
94 マレーシア、タイ、インド、ミャンマー 11 D1 東京都
95 ミャンマー 11 NA 東京都
96 カンボジア 11 D1 兵庫県
97 インド、ネパール 11 NA 東京都
98 スリランカ 11 D4 長野県
99 フィリピン 12 NA 岩手県
100 ミャンマー 12 NA 宮城県

NA: not applicable

2011年
症例数 渡航先 ウイルス型 確認地
フィリピン D1 千葉県
タイ NA 埼玉県
インドネシア(バリ) D1 福岡県
タイ NA 埼玉県
インドネシア(バリ)
シンガポール
D1 東京都
フィリピン D1 東京都
フィリピン NA 神奈川県
8 フィリピン D2 東京都
9 インドネシア NA 滋賀県
10 インドネシア(バリ) NA 東京都
11 インドネシア(バリ) NA 東京都
12 インドネシア(バリ) D4 北海道
13 インドネシア(バリ) D1 兵庫県
14 タイ D3 大分県
15 インドネシア(バリ) NA 東京都
16 インドネシア(バリ) NA 東京都
17 ベトナム NA 東京都
18 マレーシア D1 東京都
19 インドネシア(バリ) D4 大阪府
20 バングラデシュ,タイ NA 群馬県
21 フィリピン D3 沖縄県
22 フィリピン D1 東京都
23 シンガポール 6 D1 埼玉県
24 モルディブ 7 D1 兵庫県
25 モルディブ D1 兵庫県
26 ベトナム D2 北海道
27 バングラデシュ 7 NA 静岡県
28 バングラデシュ 7 D2 岩手県
29 マレーシア 8 D2 東京都
30 フィリピン 8 D2 香川県
31 カンボジア 8 NA 山梨県
32 フィリピン 8 D3 静岡県
33 フィリピン 8 D1 岡山県
34 フィリピン 8 D1 神奈川県
35 バングラデシュ 9 NA 東京都
36 インドネシア 9 D2 東京都
37 ブラジル 9 NA 東京都
38 インド 9 NA 京都府
39 バングラデシュ 9 D3 東京都
40 インド 9 D1 神奈川県
41 インド 9 D1 神奈川県
42 カンボジア 9 D1 群馬県
43 パキスタン 9 D3 東京都
44 フィリピン 9 D1 神奈川県
45 フィリピン 10 D1 山口県
46 インド 10 D1 東京都
47 インド 10 NA 徳島県
48 フィリピン 10 D1 東京都
49 フィリピン 11 D1 東京都
50 フィリピン 11 D1 東京都
51 タイ 11 D1 東京都
52 インドネシア(バリ島) 11 D2 東京都
53 インドネシア(バリ島) 12 D2 神奈川県
54 フィリピン 12 NA 鹿児島県
55 インド 12 NA 静岡県
月は検体を受け付けた月です。         2011年12月31日現在

NA: not applicable

Information  過去のデング熱患者情報 


虫除け剤(忌避剤)の安全な使用法
デングウイルス感染症実験室診断マニュアル

<海外デング熱情報2006>
*台湾の流行状況:台湾のデング熱患者数は609人、高雄市で432症例が確認されている(11/9現在)。
今年は気候が暖かく流行は依然として続いています。少なくとも11月中は注意が必要です。流行株は3型ウイルスです。


<海外流行情報>2005年3月
トンガでデング熱が流行しています(4型ウイルスです)。
インドネシア、マレーシア、東チモール、タイでデング熱が流行しています。
台湾南部でも患者が発生しています。
当室の伊藤美佳子研究官をWHOの要請で実験室診断援助のため東チモールに派遣しました。(2005年2月)
東チモールの主たる流行株は3型ですが、2型も小流行していることが判明しました。なお、1型ウイルスも1症例から検出しました。

年齢別輸入症例数
AgeGP 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010
0-9 0 0 2 3 0 1 2 1 2 1 0 2
10-19 1 0 2 2 1 2 1 5 3 3 1 13
20-29 3 8 23 25 9 5 10 10 24 23 14 48
30-39 0 4 13 12 11 9 16 4 9 15 16 24
40-49 3 5 8 5 8 1 7 6 8 9 7 22
50-59 1 1 2 3 0 2 3 1 4 9 3 8
60-69 1 0 0 1 2 0 4 1 0 6 1 6
>70 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 2 1
感染研ウイルス1部で実施した症例についてのまとめ。 

GenBank当室で分離したウイルスは遺伝子解析し、GenBankに登録しています。

遺伝子情報は右のWebsiteを開いて番号を入力すると参照できます。→NCBI

GenBank accession number 
AB111064 AB111074 AB111080 AB111090
AB111065 AB111075 AB111081 AB111091
AB111066 AB111076 AB111082 AB180478
AB111067 AB111077 AB111083
AB111068 AB111078 AB111084
AB111069 AB111448 AB111085
AB111070 AB111449 AB111086
AB111071 AB111450 AB111087
AB111072 AB111451 AB111088
AB111079 AB111452 AB111089
AB111073 AB111453 AB188830
AB111454 AB188831

太字は2004年の分離株です。ミクロネシア(Yap島)、インドネシアの株です。

1)発生地域

デングウイルス感染症がみられるのは媒介するカの存在する熱帯・亜熱帯地域,特に東南アジア,南アジア,中南米,カリブ海諸国であるが,アフリカ,オーストラリア,中国,台湾においても発生している。日本国内での感染はないが,海外旅行で感染し,国内で発症する例がある.



 (原図:Halstead SB: Global epidemiology of dengue: Health systems in disarray. Trop. Med. 35:137-146(1993)に
WHO資料より情報を加え日本を中心とした地図に改変)
           黄色はデング熱発生地域(デング出血熱の報告がない)、 朱色はデング熱およびデング出血熱発生地域

2)発症状況
 日本における正確な患者数は不明であるが、国立感染症研究所で診断した症例数は下記の如くである。全世界では年間約1億人がデング熱を発症し,25万人がデング出血熱を発症すると推定されている。

当室で診断したデング感染症症例

year number of
suspected cases
Dengue fever Dengue
haemorragic
cases
Total number of
dengue cases
1985 8 4 0 4
1986 2 0 0 0
1987 13 4 0 4
1988 6 4 0 4
1989 6 1 0 1
1990 21 10 1(death) 11
1991 11 5 1 6
1992 28 13 0 14
1993 15 7 0 7
1994 28 11 0 11
1995 35 16 0 16
1996 34 14 0 15
1997 26 6 0 6
1998 90 42 0 42
1999 40 11 0 11
2000 44 19 0 19
2001 67 34 0 35
2002 46 31 0 31
2003 39 26 0 26
2004 41 20 1 20
2005 71 41 1(death) 41

3)症状
 デングウイルスに感染した場合、かなりのパーセントのヒトが不顕性感染に終わると考えられている。しかし, 実際,感染者のどのぐらいの率が不顕性感染として終わるかということはよくわかっていない。

デング熱(DF

症状を示す患者の大多数はデング熱と呼ばれる一過性熱性疾患となる。

1.症状
 感染46日後,突然の発熱で始まり,頭痛特に眼窩痛,筋肉痛,関節痛を伴うことが多く,食欲不振,腹痛,便秘を伴うこともある.発熱のパターンは二相性になることが多いようである.発症後,34日後より胸部・体幹から始まる発疹が出現し,四肢・顔面へ広がる.

A予後
 これらの症状は1週間程度で消失し,通常,後遺症なく回復する.

デング熱患者の発疹(日本人男性患者)



デング出血熱(DHF

デングウイルス感染後,デング熱とほぼ同様に発症し経過した患者の一部において突然,血漿漏出と出血傾向を主症状とするデング出血熱となる。重篤な症状は発熱が終わり平熱に戻りかけたときに起こることが特徴的である。

@症状

患者は不安,興奮状態となり,発汗がみられ,四肢は冷たくなる.非常な高率で胸水や腹水がみられる.また,肝臓の腫脹,補体の活性化,血小板減少,血液凝固時間延長がみられる.細かい点状出血が多くの例でみられる.さらに出血熱の名が示すように,1020%の例で鼻血,消化管出血等がみられる。しかし,症状の主体は血漿漏出である.血漿漏出がさらに進行すると,循環血液量の不足からhypovolemicshockになることがある。症状の重症度によりGrade144段階に分けられ,ショック症状を示すGrade3,4はデングショック症候群と呼ばれることもある。

A予後

デング出血熱は適切な治療が行われないと死に至る疾患である.致死率は国により数パーセントから0.3%と異なる。


WHOによるデング出血熱の病態分類


Grade 1: 発熱と非特異的症状、出血傾向としてTourniquetテスト*陽性。

Grade 2: Grade 1に加えて自発的出血が存在する。

Grade 3: 頻脈、脈拍微弱、脈圧低下(20mmHg以下)で代表される循環障害

Grade 4: ショック状態、血圧や脈圧測定不能

  *Tourniquetテスト:日本では臨床医がデング熱患者を診察した時にあまり実施されていないが、
患者の腕に駆血帯により3分間圧迫することにより、点状出血が増加する現象を見ることである。

2.5cm2
あたり10以上の溢血点(点状出血)を観察した場合陽性とする。駆血帯による圧迫の強さは、
最高血圧と最低血圧の中間の強さで圧迫する。

陽性の場合、デング熱の診断上重要なメルクマールとなる。



デングウイルスについて

 デングウイルスは、日本脳炎ウイルスと同じフラビウイルス科に属するウイルスで、やはり蚊(Aedes aegypti)によって媒介される。4つの型(1型、2型、3型、4型)に分類され、たとえば2型にかかった場合2型に対しては終生免疫であるが、6ヶ月もすれば他の型に感染する可能性が出てくる。この場合、DHFになる確率が高くなるといわれている。そのため、型別も含めた実験室内診断が重要である。


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