国内外で慰安婦問題を取材してきた、ジャーナリストの大高未貴氏は「産経やサンデー毎日で指摘され、アリバイづくりで慌てて掲載したのではないか」と指摘し、こう続けた。
「3本の投書をよく読むと、『結局は、朝日が主張したいことでしょ』という内容ばかり。朝日が嫌がる核心を突くような投書は掲載されていない。こんな小手先のごまかしでは、ますます読者の朝日離れが加速する」
慰安婦問題の第一人者である、現代史家の秦郁彦氏も「投書は山ほど来ているはず。8月30日に掲載されたので、続けて掲載されるのかと思ったら、31日も9月1日も掲載されていない。どういう基準でやっているのか分からない」と首をひねる。
日本を代表する新聞社の対応としては疑問が多々あるため、朝日新聞社広報部に、(1)なぜ、投書掲載まで時間がかかったのか(2)慰安婦の検証記事に関する投書件数(3)3本の投書が選ばれた理由−など5項目の質問状を送った。朝日から戻ってきたFAXには「いただいた質問にまとめて回答します」とあり、こう記されていた。
「投書の掲載理由や細かいテーマごとの投書件数などは公表していません。また『声』欄に対するさまざまなご意見について逐一論評することは、さし控えます」
一体、朝日内部で何が起こっているのか。