2014年09月06日
【自己啓発】『断言しよう、人生は変えられるのだ。』ジョン・キム
断言しよう、人生は変えられるのだ。
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった1冊。HONZで田中さんが大絶賛されていた、ジョン・キム先生の最新作です。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
この本の著者、ジョン・キム先生もかつては、今のままではいけない、新しい人生を切り開きたい、と心から渇望しながらも、自分の人生を変えるのは難しいのではないかと、もがき苦しんだ時期を送ったことがあるそうです。
「でも、安心してほしい」と著者は言います。
人生を変えるのは難しいことでもなんでもなく、必要なのは、少しばかりの勇気と、ほんのちょっとした視点の転換である、と。
本書はきっと、「人生を変える」きっかけになってくれるハズです!
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【ポイント】
■1.悪意の中の真実に感謝する親友には、親友であるからこそ、できない忠告がある。相手に欠点を見つけたとき、アドバイスをしたいが、それまでのさまざまな情から、それができない場面がある。しかし、敵対的な意識を持っている相手は、そんなことは気にせず、いろんな攻撃をしてくる。
その攻撃の99パーセントが間違っていたとしても、そこに1つの学ぶに値する真実があるとすれば、その敵でさえ、敵対する相手ではなく、感謝の対象と捉えることができる。
つまり、自分の成長のための種を投げてくれたのだ。敵に対して、「ありがとう」という言葉をかける必要はない。だが、心の中で感謝をするといい。
■2.人と対立することは無意味である
人と対立することは、実はほとんどのケースで必要ない。無意味であるといっていい。にもかかわらず、特に若い頃は、対立したがる。敵をつくりたがる。
そうした人間の共通点は、自分の中に不安があることである。自分の存在に対して不安があるから、敵をつくったり、対立軸をつくったり、物事を白黒に分けて、トレードオフをつくりたがるのだ。
そうすることによって、自分の立ち位置を理解することができると考える。だから、そういうことをやりたがる。弱い人間ほど、敵が欲しくなる。敵は、存在の不安から生まれるのだ。
■3.言いたいことをワンフレーズで表現する
世の中の現象は複雑で、すべて記述しようとすると、本が何万ぺージあっても足りないものだが、それをワンフレーズに落とすことができるかどうか。本質を見極めることができるかどうか。その訓練をするといい。(中略)
300ぺージを1ぺージに要約するときは、299ページ分を捨てる覚悟がなければいけない。濃度高く、凝縮していかなければいけない。いらないものを削っていくと、最終的に残るのは1ぺージであり、ワンフレーズになる。
そんなふうにワンフレーズに落とし込む練習をしていくと、物事を本質的に理解する、考える習慣が付く。
■4.相手の発言に付加価値を加えて返す
大学のゼミで何かのグループワークを行うときに、学生たちに対して常に言っていた言葉がある。それは、すぐに判断するな、決めつけるな、ということだ。(中略)
耳で聞いたら、すぐに口から言葉を発するのではなく、耳に入れて、頭で付加価値をプラスして返す、ということである。改善する方法でもいい。
「あ、それもいいと思うんだけど、それにこういうのを加えたら、もっといいんじやないかな」
プラスアルファを付けて返し、次の人も、またその次の人も、と繰り返していくと場の空気は一変するようになる。
そうすれば、誰がどんな話をしても、不安はなくなる。未熟な話だったとしても、心配はいらなくなる。周囲がそれを受け止め、未熟なものに対して成熟度を加え、返してくれるからだ。
■5.時間の使い方を徹底的に意識する
生きていくために必要なものに、お金がある。お金のマネジメントは多くの人が意識している。何にいくら使ったか、今日はいくら使ったか。お金の使い方を検証するために家計簿を付けている人もいる。
しかし、お金は稼ぐことができるが、時間は稼ぐことができないのだ。その意味では、実はお金以上にマネジメントが必要なのが、時間なのである。
感情は可視化し、客観化することで制御したり、改善したりできると書いたが、時間の使い方についても同様だ。自分が何に時間を割いているのか、何に時間を奪われているのかを徹底的に意職しなくてはならない。自分自身で時間の使い方について意識を深めていかない限り、時間を自分の思い通りにコントロールすることなど決してできないのだ。
■6.自分の信念を貫く
100人いて、99人が左に行っても、自分は右が正しいと思ったら、自分を信用して右に行く。その決断ができるくらいでなければ、イノべーターにはなれない。
スティーブ・ジョブズの言う「Stay foolish」とはそういうことだと私は考える。自分にとって正しいことをしなさい、ということなのである。世の中から愚かと言われても、自分にとっては正しい道を進む。そういう生き方をしなさい、と。
自分に対する絶対的な信念がなければ、時代をつくり出すことなどできない。時代を先導することなど、到底できないのである。
【感想】
◆以前当ブログでご紹介した『媚びない人生』(便宜的に「前作」と、ここでは呼びます)同様、「自己啓発王道ど真ん中」な本でした。そういえば、冒頭のHONZでの田中さんのエントリーでも「10年後、20年後に読んでも古びることのない普遍性がこの本にはあると思う」と言われてるのですが、前作の時も同じようなこと、つぶやいてらっしゃいましたね。
今月末の最注目の本、『媚びない人生』は10年後、20年後にも読み継がれていてほしいと思う名著。1度読んでおしまいではなく、何度も読んで本と向きあってほしい。『僕はきみたちに武器を配りたい』や『20歳のときに知っておきたかったこと』のようにずっと平積みで展開し続けたいと思う。
— diesuk@ベイキャン (@diesuk) 2012, 5月 21
要は、それくらい「王道」だということで。
もちろん、1つ1つのTIPS自体は、一部を除いて異なっていますのでご安心下さい。
◆違いの中で、今回とりわけ特徴的だったのが、「対立」ないしは「批判」に関する記述が目立ったこと。
上記ポイントの1番目や2番目が典型的ですが、他にも
「議論に値しない人とはぶつからない」
「敵対する人が現れたら、幸せを祈ってあげる」
といったものがありました。
また、
「自分を苦しめる人に力を与えているのは自分である」
という悟りも、何やら「苦しめられている」ことが前提のような?
この辺りは、前作出版の後、色々とあった……というか、慶應の准教授をお辞めになっていたことは、本書の「おわりに」で初めて知ったのですが(遅すぎ)。
◆とは言え、本としての「クオリティの高さ」は相変わらず。
今回、画像は割愛しましたが、前作同様、付箋を貼りまくっております。
構成的には、下記目次にあるように、「8つの力」によって「人生を変える」方法を指南するスタイル。
特に、当ブログの読者さんであれば、第7章の「読書力」は必読だと思います。
ただし、「大好きな本」として紹介されている30冊ほどの作品すべてが「古典」なのは、「新作本中心」の当ブログとしてはツライところ。
いや、自著で古典ばかりオススメになる方多いんですけど……。
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●)
. | (__人__)____
| ` ⌒/ ─' 'ー\
. | /( ○) (○)\
. ヽ / ⌒(n_人__)⌒ \ >>今、その本読んでるこっちの気持ちを ムググ…
ヽ |、 ( ヨ |
/ `ー─− 厂 /
| 、 _ __,,/ \
◆本書は、『媚びない人生』がツボだった方には、まず間違いなく満足して頂けると思います。
ないしは、上記で触れたように「王道系自己啓発本」がお好きな方も同じハズ。
この若さで、よくこういった深みのある本が書けるものだな、と私なんぞは思うのですが、これも世界各国を周ったり、色々な経験を積んでらっしゃるからなのだな、と納得している次第です。
……それにしても、何も知らずに本書を読んだら、「著者は60過ぎ」と言われても全然違和感ないんですがw
タイトル通り「人生を変えたい」方にオススメ!
断言しよう、人生は変えられるのだ。
第1章 感情力
第2章 解釈力
第3章 感受力
第4章 対話力
第5章 人脈力
第6章 時間力
第7章 読書力
第8章 選択力
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【編集後記】
◆お馴染み成毛 眞さんの新刊は、まさかの企業研究本!?成毛眞の本当は教えたくない意外な成長企業100
でも、成毛さんの会社の事業内容考えたら、ある意味真っ当なんですけどねw
ご声援ありがとうございました!
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