試作拳銃付き軍刀


★誰もが、目を疑う幻の試作兵器は、なんと言っても、拳銃付軍刀だろう。この可笑しな兵器は、大正10年に騎兵隊からの要請で、試作された珍兵器である。もちろん、用兵も初めからしっかりした物で、追撃、偵察のおもな任務の騎兵は、馬上での戦闘での白兵戦が、想定される。そのため、た綱から、どうしても片手がはなせず、騎兵刀と拳銃の持ち替えが不便なことが問題と、された。そこで考えだされたのが、この「拳銃付き軍刀」である。さてこの珍兵器は、試作10近くと、8年間の研究期間ののちに昭和4年に、14年式拳銃じたいの性能が良かったためと、制作費、軍刀整備と拳銃整備との複雑な整備性が問題となり、正式採用中止となった。試作先は、東京砲兵工廠とガス電気工業株式会社で、拳銃は、8ミリと7ミリの両タイプで試作され、装弾数も8〜15発と、バラバラの物が試作された。特筆する点は、14年式自動拳銃より前から試作がはじまっていることで、これは、南部式自動拳銃で、最初のころは、試作されたことになる。そのため、もしかすると、照尺付きの物などがあったかもしれない。最終試作型の軍刀は、32年式軍刀を5.5センチ短縮して作られたらしい。

 

 装弾方式・・・・反動利用式
 重量・・・・・・約2.5キロ強
 攻撃方法・・・・騎兵の追撃戦、白兵戦などの、乱戦を想定
 装弾数・・・・・8〜15発
 刀の長さ・・・・78センチ前後32年式軍刀を5.5ミリ切り詰める
 拳銃の種類・・・南部14年式 7ミリ/ 8ミリ

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