青田貴光
2014年9月6日00時10分
「子どもたちの声がうるさい」。神戸市東灘区の保育園をめぐり、近隣住民の1人が、防音設備の設置や慰謝料100万円の支払いを求める異例の裁判を神戸地裁に起こした。静かな暮らしを望む住民側と折り合えず、保育園建設が難航するケースも各地で相次ぎ、共存が大きな社会問題になっている。
5日にあった第1回口頭弁論で、園側は請求棄却を求めた。一方で原告の70代男性は、保育園の開園前からの住民で、「自由に窓を開けられる以前の生活環境を取り戻したい。親には心地よい声も毎日聞かされる他人には苦痛です」と意見を述べた。
問題となった保育園は、神戸市が認可し、岡山県の社会福祉法人が建設会社の倉庫跡地に2006年に開園した。鉄筋コンクリート2階建てで、園庭がある。近くに阪神高速神戸線が通り、住宅や工場が立ち並ぶ一角にある。園児は現在144人。
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