インド人もびっくり「116歳」陸上選手 「アジアマスターズ」短距離エントリー

2014年9月6日6時1分  スポーツ報知

 岩手県北上市で19日に開幕する第18回アジアマスターズ陸上競技選手権で、5日までに「116歳」のインド人男性がエントリーし、話題と物議の的となっている。事実なら、大会最高齢者どころか世界最高齢者となる長寿アスリート。主催側は年齢確認を急いでいる。謎のインド人男性は、100メートル走で同種目100歳以上クラスの世界記録保持者・宮崎秀吉さん(103歳)=京都市=と直接対決する予定だ。

 アジアマスターズ陸上競技協会事務局によると、大会にエントリーした「116歳」のインド人男性は、ダラム・パル・シンさん。19の国と地域から約3000人が参加する大会で、100、200、400、800メートル走の4種目に出場する。

 同大会は、出場者の年齢確認を原則的にパスポートで行っており、シンさんが提出したインド政府発行のパスポートのコピーには「1897年10月6日」と明記されていた。

 3つの世紀を股に掛けるシンさんの生年月日が記載通りなら、ギネスワールドレコーズが先月認定した百井盛(ももい・さかり)さん=さいたま市=の111歳を5歳超える世界最高齢男性であるばかりか、同社認定の世界最高齢者の女性・大川ミサヲさん(116歳)=大阪市=と同い年。大川さんは1898年3月5日生まれであるため、シンさんが新たな世界最高齢者ということになる。

 事務局は「ちょっと信じがたいです…。顔写真もあるのですが、写りは悪いし、ターバンで顔が隠れていてよく見えず…」と困惑。インドのマスターズ陸上関係者に連絡を取り、別の手段で年齢確認ができないか問い合わせているが、5日現在、回答は届いていない。このため、「現状では、出場されても参考記録になる予定です」(事務局)。

 事務局調べでは、今年2月に行われたインドのマスターズ陸上大会に出場したシンさんの様子を地元紙が報じている。記事は、シンさんが200メートル走で46秒74の快記録を出して優勝した、などと報道。これまで同種目の100歳以上クラスのレコードだった77秒59を30秒以上も上回る驚異の世界新記録だが、公式記録として認定されず。地元紙の記事中にも、「?」マークが付いている。

 今大会、100メートル走の100歳以上クラスに29秒83の世界記録を保持する日本のレジェンド・宮崎さんがエントリー。22日の同レースに出場するのはシンさんと宮崎さんの2人のみで、くしくもこの日が104歳の誕生日となる宮崎さんと、合計「220歳」の一騎打ちとなる。

 ◆マスターズ陸上 35歳以上を対象にした年齢別陸上大会。男女とも5歳ごとのクラスに分けられ、トラック、フィールドの各種目がある。男子マラソンの60~64歳クラスの世界記録保持者は日本の保坂好久さん(2時間36分30秒)。1975年に初めて世界大会が開かれた。

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