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ウクライナ停戦合意 実現は不透明な情勢
9月6日 5時36分

ウクライナ停戦合意 実現は不透明な情勢
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ウクライナ情勢を巡って、ウクライナ政府と親ロシア派が停戦で合意しましたが、親ロシア派の一部は戦闘を続ける構えを見せていて、停戦が実現できるかどうかは不透明な情勢です。

ウクライナ東部を巡り、ベラルーシで5日、親ロシア派の後ろ盾となっているロシアとウクライナ、それにOSCE=ヨーロッパ安全保障協力機構の代表らが協議しました。
協議は親ロシア派の幹部も交えて行われ、その結果、ウクライナ政府と親ロシア派は、日本時間6日午前0時から停戦することで合意しました。
これを受けて、ウクライナのポロシェンコ大統領が軍に戦闘の停止を命じるとともに、親ロシア派の幹部も、すべての戦闘員に戦闘をやめるよう命じたことを明らかにしました。
これについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は5日、ロシアのメディアに対して「ロシアとウクライナの両首脳が主導して実現した合意を歓迎する」と述べ、合意内容の履行に期待を示しました。しかし、武装集団のリーダーの1人、モズゴボイ氏は5日、NHKの取材に対し、合意は「人を欺く卑劣なわなだ」と述べ、停戦には応じず今後も戦闘を続ける意向を明らかにしました。
さらに、ウクライナは東部からロシア軍の撤退を求めているのに対して、ロシアはウクライナへの侵入そのものを認めておらず、双方の立場の隔たりを残したままで、停戦を実現し、和平につなげることができるかどうかは不透明な情勢です。

各国首脳 進展見極める考え示す

ウクライナ東部の戦闘を巡って、ウクライナと親ロシア派が停戦で合意したことについて、NATO首脳会議に出席したヨーロッパ各国の首脳は歓迎しながらも、今後の進展を見極めるべきだという考えを示しています。
このうち、イギリスのキャメロン首相は「今回の合意が停戦につながり、和平計画を進展させる内容か慎重に見極める必要がある」と述べました。
また、「和平に向かう過程で、ウクライナが分割されることは断じて受け入れられないのは明白だ」と述べ、ロシアが内政に介入し、ウクライナ東部が分離独立するような事態は避けなければならないと強くけん制しました。
一方、ドイツのメルケル首相は、EU=ヨーロッパ連合によるロシアへの制裁強化について「制裁はいつでも発動できる状態にしておかねばならない。ただ、停戦が合意どおりに進むなら制裁を中断する用意がある」と述べたほか、フランスのオランド大統領も「制裁は実行すべきだが、停戦や政治的な解決に向け十分な進展があれば制裁は解除されるだろう」と述べ、停戦の履行状況を見極めながら対応を決めていく必要があるとの認識を示しました。

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