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 菅義偉官房長官は5日午前の記者会見で、日本政府に対して元慰安婦への謝罪や賠償を求めた国連人権委員会の「クマラスワミ報告」について、「その報告書の一部が、先般、朝日新聞が取り消した記事の内容に影響を受けていることは間違いないと思う。我が国としては強制連行を証明する客観資料は確認されていないと思う」と述べた。

 報告そのものについても「我が国のこの問題に対する基本的立場や取り組みを踏まえていないことについては遺憾に思っている。国連を含む国際社会に、我が国の立場をこれからもしっかり説明していきたい」と話した。

 クマラスワミ氏は、共同通信の取材に対し、「慰安婦たちには逃げる自由がなかった」と述べた上で、報告書の内容について「修正は必要ない」との考えを示している。