朝日の「記事取り消し」を「朝日、安倍に反撃」との見出しで報じた(6日)のに続き、「知恵を持って(朝日を)助ける方法が韓国政府にはあるはずだ」と提言した(9日)。朝日とは、韓国政府が助けるべき存在なのだ。
保守系紙が醸し出す、こうした雰囲気こそ、産経新聞ソウル支局長に対する告発を、韓国の検察当局が受理した背景をなす。つまり、日本にいる教組様が「安倍一派」と「右翼マスコミ」にイジメられているから、こちらは産経新聞をイジメてやれ…というわけだ。
朝鮮日報は、福島第1原発の吉田昌郎所長の証言に関する朝日の記事も大胆に引用し、「福島原発事故『所員の90%が逃げた』」と報じた(5月21日)。
いまや、朝日の吉田所長証言に関する記事も誤報の疑いが指摘されているが、朝鮮日報は「『日本の良心』朝日新聞、根気と執念の福島原発報道」という見出し記事を掲載した(8月8日)。
その中に、こうある。
「数十年にわたって旧日本軍の慰安婦問題の真実を伝え『日本の良心』と評されている朝日新聞の根気と執念は、原発事故をめぐる報道でもそのまま表れている」
この異様な入れ込みぶりは、どういうメカニズムに基づくのか。思うに《反日のマゾ》と、《反日のサド》がピッタリ同調しているのだろう。
発行部数2位の中央日報は、村山富市元首相にインタビューして、「日本国民には良識がある…安倍首相を激励する勢力は多数でない」との見出しで報じた(8月29日)。韓国の読者は、「良識ある村山一党」の方が「安倍一派」より数が多いと思うのではあるまいか。